評定平均が足りないと分かったら?総合型選抜の選択肢と学年別の動き方
公開日
評定平均が志望校の出願条件に足りないと分かったら、評定の条件がない大学や方式を探す、英語資格など別の条件で出願できる方式を探す、一般選抜を中心にする、の3つが主な選択肢です。高校1年生・高校2年生なら、残りの定期テストで評定を上げる余地もあります。オンライン学習塾マスネットでは、評定平均を一緒に計算し、学年と時期に合わせて、どの選択肢を中心にするかを決めています。
この記事の要点
- 評定平均が足りないときの選択肢は、「条件のない大学・方式を探す」「別の条件で出願できる方式を探す」「一般選抜を中心にする」の3つです
- 評定平均は、高校1年生からの全科目の平均なので、学年が進むほど動かしにくくなります。高校1年生・高校2年生のうちに気づければ、上げる余地があります
- どの選択肢でも、一般選抜の勉強は続けておくと、あとから選べる道が広がります
「評定が足りなくて、志望校の総合型選抜に出願できないと分かりました」
高校3年生の秋、保護者様からこうしたご相談を受けることがあります。
志望校の募集要項を見て、「評定平均4.0以上」などの条件に届いていないと分かると、生徒さんも保護者様も落ち込んでしまいます。ただ、評定の条件は大学・学部・方式ごとに違います。条件に届かない方式があっても、ほかの道がなくなるわけではありません。まずは落ち着いて、選択肢を整理しましょう。
評定平均は、あとからどれくらい動かせる?
評定平均は、高校1年生からの全科目の評定を足して、科目の数で割った数字です。総合型選抜や学校推薦型選抜では、多くの場合、高校3年生の1学期(前期)までの成績で計算されます。科目の数が増えるほど、1つの評定の変化が平均に与える影響は小さくなります。
例えば、高校1年生と高校2年生で合わせて22科目を学び、評定平均が3.5(合計77)だったとします。高校3年生の1学期の8科目を合わせた30科目で評定平均3.8にするには、合計114が必要です。つまり、高校3年生の8科目で合計37、平均で4.6以上を取らなければなりません。
| 学年 | 科目数(例) | 評定の合計(例) |
|---|---|---|
| 高校1年生・高校2年生 | 22科目 | 77(平均3.5) |
| 高校3年生1学期 | 8科目 | 37以上が必要(平均4.6以上) |
| 合計 | 30科目 | 114(平均3.8) |
自分で計算するときは、「目標の評定平均×全体の科目数」から「今までの評定の合計」を引き、残りの科目数で割ります。出てきた数字が、残りの科目で取る必要がある評定の平均です。例えば上の例なら、3.8×30=114から77を引いた37を、残りの8科目で割って約4.6になります。この数字が5に近いほど、評定だけで条件を満たすのは難しいと考えましょう。
数字は例です。科目の数や計算の範囲は高校によって違います。この例のように、高校3年生になってからでは、評定平均を大きく上げるのは難しくなります。逆に言えば、高校1年生・高校2年生のうちなら、まだ上げる余地があります。評定平均の計算のしかたは、総合型選抜で評定はどのくらい必要?で説明しています。
評定が足りないときの3つの選択肢
1. 評定の条件がない大学・方式を探す
総合型選抜の中には、評定平均の条件を設けていない大学・方式もあります。同じ大学でも、学部や方式によって条件が違うことがあるので、志望校のほかの学部・方式の募集要項も確かめましょう。条件がない方式では、書類・面接・小論文などでの評価が中心になります。
2. 別の条件で出願できる方式を探す
英語資格の級やスコア、特定の活動の実績などを出願条件にしている方式もあります。例えば、評定平均の条件はないかわりに、英検2級以上などを条件にする方式です。英語資格を持っている、またはこれから取れる見込みがあるなら、こうした方式も候補になります。英語の試験の選び方は、英検とGTEC、総合型選抜ではどっち?で説明しています。
3. 一般選抜を中心にする
一般選抜は、主に学力試験の点数で合否が決まるため、評定平均が合否に使われることは多くありません。総合型選抜で条件に届かない場合は、一般選抜を中心にして、総合型選抜は条件を満たす方式だけを受ける、という組み合わせも考えられます。切り替えの時期は、総合型選抜から一般選抜に切り替える時期は?で説明しています。
条件のない大学・方式の探し方
1. 学びたい分野を先に決める
大学名から探すと、条件に届かない大学ばかりが目に入ってしまいます。先に「教育」「心理」「情報」のように学びたい分野を決め、その分野を学べる大学を広く書き出しましょう。
2. 募集要項の「出願資格」を読む
書き出した大学の総合型選抜の募集要項で、出願資格のページを読みます。評定平均の条件があるか、英語資格や活動の条件があるかを、表にまとめていきましょう。前年度の募集要項しか出ていない場合は、それを参考にし、新しいものが出たら見直します。
3. 学校の進路指導室で相談する
学校の進路指導室には、大学の資料や、過去にその高校から受験した人の情報が集まっていることがあります。担任の先生や進路指導の先生に、「評定の条件がない方式を探している」と伝えて相談してみましょう。
評定以外で評価を高められること
評定平均の条件がない方式では、書類・面接・小論文などでの評価が中心になります。志望理由書は本人の言葉で具体的に書き、面接では書類に書いたことを自分の言葉で話せるようにしておきましょう。2027年度入試からは、総合型選抜で面接が原則必須になっています。英語資格の級を上げることも、出願できる方式を増やすことにつながります。
学年別の動き方
| 学年 | 中心にすること |
|---|---|
| 高校1年生 | 残りの定期テストで評定を上げる。苦手科目は平均点を目標にする |
| 高校2年生 | 評定を上げつつ、条件のない方式や英語資格を使う方式も調べておく |
| 高校3年生 | 条件を満たす大学・方式を探し直し、一般選抜の勉強を続ける |
高校1年生・高校2年生なら、まだ定期テストが何回も残っています。上げやすい科目から1つずつ評定を上げていけば、評定平均は少しずつ動きます。上げやすい科目の見つけ方は評定平均を上げるならどの科目から?、苦手科目の立て直し方は苦手科目が評定を下げているときの立て直し方で説明しています。
つまずきやすい点
いちばん多いのは、志望校の1つの方式だけを見て、「総合型選抜は無理だ」と決めてしまうことです。同じ大学のほかの学部・方式や、同じ分野を学べるほかの大学には、条件を満たせるものがあるかもしれません。
次に多いのが、評定平均の計算の範囲を思い違いしていることです。どの学期までの成績で計算するか、どの科目を含めるかは、高校や大学によって違うことがあります。正確な評定平均は、担任の先生に確かめましょう。家で計算した数字と、調査書に書かれる数字が少し違うこともあります。
もう1つは、評定が足りないと分かったとたんに、定期テストの勉強をやめてしまうことです。高校3年生でも、2学期以降の成績は卒業や一般選抜の調査書に関わります。定期テストは最後まで大切にしましょう。
保護者様にお願いしたいこと
評定平均が足りないと分かったとき、いちばん落ち込んでいるのは生徒さん本人です。過去の成績を責めるのではなく、「今から選べる道」を一緒に書き出すところから始めてください。条件に届かない方式があっても、学びたい分野を学べる道は1つではありません。
選択肢を書き出すときは、「学びたい分野」「受けられる大学・方式」「出願の時期」の3つを1枚の表にまとめると、家族で話し合いやすくなります。総合型選抜と一般選抜の予定を並べて見ると、どの時期に何を優先すればよいかも見えてきます。
マスネットではこう進めます
オンライン学習塾マスネットの総合型選抜・学習伴走コースでは、入会時に評定平均を一緒に計算し、志望校の条件との差を確かめます。高校1年生・高校2年生は、定期テスト年5回まで、各テスト前に30分×2回の対策授業を追加料金なしで受けられ、上げやすい科目から評定を積み上げます。くわしくはコースの特徴をご覧ください。
よくある質問
Q. 評定平均が足りないと、総合型選抜は受けられませんか?
A. 評定平均の条件がある方式には出願できませんが、条件のない大学・方式もあります。英語資格などを条件にする方式も含めて、探し直してみましょう。
Q. 評定平均は、高校3年生の何月までの成績で計算されますか?
A. 多くの場合、高校3年生の1学期(前期)までです。ただし高校や大学によって違うことがあるので、担任の先生と募集要項で確かめてください。
Q. 一般選抜でも、評定は見られますか?
A. 一般選抜でも調査書は出しますが、主に学力試験の点数で合否が決まるため、評定平均が合否に使われることは多くありません。大学によっては調査書を点数化することもあるので、募集要項で確かめましょう。
Q. 学校推薦型選抜なら、評定が足りなくても受けられますか?
A. 学校推薦型選抜は、評定平均の条件を設けている大学が多いです。総合型選抜よりも条件が厳しいこともあるので、募集要項で確かめてください。
Q. 高校2年生です。今から評定平均を0.3上げられますか?
A. 残りの科目数と、今の評定によって変わります。科目数と目標の平均から、残りの科目で必要な合計を計算してみましょう。難しい場合は、別の条件で出願できる方式も並行して調べておくと安心です。
まとめ
評定平均が足りないと分かったら、評定の条件がない大学・方式を探す、英語資格など別の条件で出願できる方式を探す、一般選抜を中心にする、の3つから選びます。評定平均は学年が進むほど動かしにくくなるので、高校1年生・高校2年生のうちに気づければ、定期テストで上げる余地があります。どの道を選んでも、一般選抜の勉強と定期テストは続けておきましょう。