苦手科目が評定を下げているときの立て直し方|まずは平均点を目指す
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苦手科目が評定を下げているときは、高い点数を目指すより、まず平均点を目標にし、点を落としている原因を1つずつ直すのが近道です。1学年10科目なら、1科目の評定が1つ上がるだけで、その学年の評定平均は0.1上がります。オンライン学習塾マスネットでは、答案を一緒に見て原因を分けてから、次の定期テストまでの計画を立てています。
この記事の要点
- 苦手科目は、いきなり高得点を狙わず、まず平均点を目標にします。評定が「2」から「3」に上がるだけでも評定平均は動きます
- 点を落とす原因は「前の単元のつまずき」「授業についていけない」「テスト勉強のしかた」の3つに分けられ、原因ごとにやることが変わります
- テストの点数がすぐに上がらなくても、提出物と授業の取り組みで評定を支えられます
「数学だけ、どうしても評定が上がりません」
評定平均を気にしている生徒さんから、よく聞く悩みです。
ほかの科目は「4」や「5」なのに、1つの科目だけ「2」や「3」で、評定平均を下げてしまう。テスト前にその科目の勉強時間を増やしても、点数があまり変わらない。こういうときは、勉強の量より、点を落としている場所と原因を見直す必要があります。原因が分からないまま時間をかけると、同じところで間違え続けてしまうからです。
苦手科目1つで、評定平均はどれくらい変わる?
評定平均は、すべての科目の評定を足して、科目の数で割った数字です。例えば、1学年に10科目を学び、評定の合計が38なら、評定平均は3.8です。
| 苦手科目の評定 | ほかの9科目の合計 | 10科目の合計 | 評定平均 |
|---|---|---|---|
| 2のまま | 36 | 38 | 3.8 |
| 3に上がる | 36 | 39 | 3.9 |
| 4に上がる | 36 | 40 | 4.0 |
出願条件に「評定平均4.0以上」のような基準がある場合、苦手科目を2つ上げられるかどうかで、出願できるかが変わることもあります。評定がいつから見られるかは、総合型選抜で評定はどのくらい必要?で説明しています。
評定は、テストの点数だけで決まる?
決まりません。高校では、2022年度に入学した生徒さんから、今の学習指導要領のもとで、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点で学習の様子を見ることになっています。
テストの点数は主に「知識・技能」と「思考・判断・表現」に、提出物や授業での取り組みは「主体的に学習に取り組む態度」に関わることが多いです。どの材料をどのくらい使うかは、高校や科目、先生によって違います。苦手科目ほど、点数以外のところで評定を支える意味が大きくなります。
苦手科目で点を落とす3つの原因
答案を見直して、点を落とした問題がどれに当てはまるかを数えてみましょう。
| 原因 | よくある様子 | 立て直しの方向 |
|---|---|---|
| 前の単元のつまずき | 今の単元の前提になる計算や用語が分からない | 前の単元に戻って、基本問題を解き直す |
| 授業についていけない | 授業中に分からないところがそのまま残っている | 授業の後、その日のうちに1問だけ復習する |
| テスト勉強のしかた | 問題集を1回解いただけで本番に臨んでいる | 間違えた問題だけを、もう一度解き直す |
いちばん多い原因から手をつけると、短い時間で点数が変わります。
苦手科目を立て直す手順
1. 次のテストの目標を、平均点にする
苦手科目でいきなり高い点数を目指すと、ほかの科目の時間が足りなくなります。まずは平均点を目標にしましょう。前回のテストの平均点と自分の点数の差を出し、その差を埋めるには何問多く正解すればよいかを数えると、やることがはっきりします。
2. 答案の失点を、3つの原因に分けて数える
返ってきた答案の、間違えた問題すべてに印をつけ、上の表の3つの原因のどれかを書き込みます。数が多い原因が、次のテストまでに直すところです。答案が手元にないときは、問題集で間違えた問題を使っても同じように分けられます。
3. 前の単元に戻る時間をつくる
数学や英語のように、前の単元の内容を使って次の単元を学ぶ科目は、つまずいたところまで戻ることが大切です。例えば、二次関数が分からない場合、中学校で習った一次関数や、因数分解に戻ると解けるようになることがあります。テストの3週間前までに、戻る単元を1つ決めて、基本問題を解き直しましょう。
4. 授業の日に、1問だけ復習する
授業で分からなかったところは、その日のうちに、教科書の例題を1問だけ解き直します。1問なら10分ほどで終わるので、毎日続けられます。分からないところが積み重なる前に片づけておくと、テスト前に慌てずにすみます。
5. 提出物と授業の取り組みで、評定を支える
テストの点数がすぐに上がらなくても、提出物を期限どおりに出し、授業のワークシートを埋めておくことで、評定を支えられます。提出物の仕上げ方は、提出物で評定を落とさない方法で説明しています。
科目ごとの戻り方の例
前の単元に戻るといっても、科目によって戻る場所が違います。次の表を目安に、テスト範囲の問題を解くのに必要なところだけに戻りましょう。
| 科目 | つまずきやすいところ | 戻る場所の例 |
|---|---|---|
| 数学 | 式の変形、関数のグラフ | 中学校の一次関数、因数分解、平方根 |
| 英語 | 長文が読めない、文法問題で迷う | 中学校の文法、教科書本文の音読 |
| 国語 | 古文の意味が取れない | 古文単語と、助動詞の意味 |
| 理科 | 計算問題で手が止まる | 公式の意味と、単位の換算 |
| 社会 | 用語は覚えたのに記述で書けない | 出来事の原因と結果を1行で書く練習 |
次の定期テストまでの3週間の予定の例
| 時期 | 苦手科目でやること |
|---|---|
| 3週間前 | 答案の失点を3つの原因に分け、戻る単元を1つ決める |
| 2週間前 | 戻った単元の基本問題を解き直す。テスト範囲の例題を1日2問ずつ解く |
| 1週間前 | 問題集で間違えた問題だけを解き直す。提出物を仕上げる |
| 前日 | 新しい問題は解かず、間違えた問題の解き方を見直す |
テスト前の2週間の使い方は、定期テストの失点を減らす、テスト前14日間の使い方でもくわしく説明しています。
つまずきやすい点
よくあるのは、苦手科目に時間をかけすぎて、得意科目の評定まで下がってしまうことです。苦手科目は平均点、得意科目は今の評定を守る、と目標を分けておきましょう。
もう1つは、解き直しをしないまま、新しい問題ばかり解いてしまうことです。苦手科目では、間違えた問題を解けるようにするほうが、新しい問題を解くより点数につながります。
テストの直前だけ頑張って、テストが終わると苦手科目に触れなくなるのも、よくあるつまずきです。苦手科目は、テストのない週も、週に2回、15分だけ教科書の例題を解く時間を決めておきましょう。少しずつでも続けていると、次のテスト範囲に入ったときの分からないところが減ります。
先生に相談するときの聞き方
苦手科目こそ、科目の先生に相談してみましょう。「どこから復習すればいいですか」「次のテストまでに、何をすれば評定が上がりますか」のように、具体的に聞くのがおすすめです。答案を持って行き、どの問題が分からなかったかを見せると、先生も答えやすくなります。相談したあとは、教えてもらったことを1つだけ次のテストまでに実行し、結果を先生に伝えましょう。
保護者様が声をかけるときは
苦手科目の点数を見ると、つい「もっと勉強しなさい」と言いたくなります。そんなときは、「どの問題で点を落としたの?」と、答案を一緒に見ることから始めてみてください。原因を生徒さん自身が言葉にできると、次にやることが決まりやすくなります。
学年ごとの考え方
高校1年生は、苦手科目が決まりきる前に手を打てる時期です。最初の定期テストで平均点を下回った科目は、すぐに前の単元に戻りましょう。高校2年生は、科目の内容が難しくなり、苦手がはっきりしてくる時期です。科目の選択がある場合は、評定だけでなく、志望学部で必要な科目かどうかも合わせて考えます。高校3年生は、1学期の成績まで評定平均に入ることが多いので、最後の定期テストまであきらめないことが大切です。
マスネットではこう進めます
オンライン学習塾マスネットの総合型選抜・学習伴走コースでは、高校1年生・高校2年生は、定期テスト年5回まで、各テスト前に30分×2回の対策授業を追加料金なしで受けられます。苦手科目の答案を一緒に見て原因を分け、対策授業をその科目に使います。くわしくはコースの特徴をご覧ください。
よくある質問
Q. 苦手科目は捨てて、得意科目を伸ばしたほうがいいですか?
A. 評定平均は全科目の平均なので、苦手科目を捨てると平均が下がります。苦手科目は平均点、得意科目は今の評定を守る、と分けて考えましょう。
Q. 前の単元に戻る時間がありません。
A. テスト範囲の問題を解くために必要な部分だけに絞りましょう。1日15分でも、2週間続ければ大きな差になります。
Q. 評定が「1」の科目があります。
A. 出願条件によっては出願できないこともあるので、まずは提出物をすべて出し、授業を欠席しないことから始めましょう。早めに先生に相談してください。
Q. 副教科が苦手な場合も、同じ進め方でいいですか?
A. 副教科は、実技や提出物、授業での取り組みの比重が大きいことが多いです。テスト勉強に加えて、提出物を期限どおりに丁寧に出すことを優先しましょう。
Q. 苦手科目の評定は、1回のテストでどれくらい上がりますか?
A. 1回で大きく上がることは多くありません。2回続けて平均点以上を取り、提出物もそろえると、評定が1つ上がる目安になりやすいです。
まとめ
苦手科目が評定を下げているときは、まず平均点を目標にしましょう。答案から点を落とす原因を3つに分け、前の単元に戻る、授業の日に1問だけ復習する、提出物で評定を支える、の順で立て直します。1学年10科目なら、1科目の評定が1つ上がるだけで評定平均は0.1上がるので、次の定期テストで1つ上げることを目指しましょう。
出典・参考にした資料
- 文部科学省「平成30年版学習指導要領(高等学校)」