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大学入学者の半数以上が年内入試に|総合型選抜は19.5%(文部科学省の統計)

公開日

文部科学省の統計によると、2025年度入試で大学に入学した人のうち、総合型選抜での入学は19.5%(126,766人)、学校推薦型選抜での入学は34.1%(221,415人)でした。2つを合わせた、いわゆる年内入試での入学は53.6%で、大学入学者の半数を超えています。私立大学では61.6%に達しました。オンライン学習塾マスネットが、国立・公立・私立の違いと、この数字から分かる準備の進め方を説明します。

「今は推薦や総合型で大学に入る人が多いって本当ですか」

高校1年生・高校2年生の保護者様から、よく聞かれる質問です。

保護者様が大学を受けたころは、一般入試で受けるのがふつうだったという方も多いと思います。ところが今は、総合型選抜と学校推薦型選抜で入学する人が、一般選抜で入学する人を上回っています。数字で見ると、大学入試の形が大きく変わっていることが分かります。

この数字はどこから?

数字は、文部科学省が2025年11月に公表した「令和7年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」によるものです。令和7年度は、2025年4月に大学に入学した人の入試(2025年度入試)にあたります。

用語意味
年内入試総合型選抜と学校推薦型選抜のこと。出願や合格発表が年内に行われることが多いため、こう呼ばれる
入学者合格者ではなく、実際に入学した人の数
割合大学(学部)の入学者全体に占める割合

なお、令和7年度の統計は入試区分の整理などがあったため、令和6年度以前の数字と単純には比べられないと注記されています。

2025年度入試の入学者の内訳

入試区分入学者数入学者全体に占める割合
総合型選抜126,766人19.5%
学校推薦型選抜221,415人34.1%
年内入試の合計348,181人53.6%
一般選抜など残り約46%

大学入学者のおよそ5人に1人が総合型選抜、3人に1人が学校推薦型選抜で入学しています。一般選抜での入学は、半分を下回りました。入試の入り口が、一般選抜だけではなくなっていることが分かります。

国立・公立・私立で、割合は大きく違う

区分総合型選抜学校推薦型選抜2つの合計
国立大学7.7%12.7%20.4%
公立大学6.0%26.9%32.9%
私立大学22.8%38.8%61.6%

2つの合計は、総合型選抜と学校推薦型選抜の割合を足して、オンライン学習塾マスネットが計算したものです。

私立大学では、入学者の6割以上が年内入試で入学しています。一方、国立大学では年内入試での入学は約2割で、今も一般選抜が中心です。公立大学は、学校推薦型選抜の割合が26.9%と高いのが特徴です。

保護者様の受験のころと、何が変わった?

2021年度入試から、入試の名前と中身が変わりました。それまでの「AO入試」は「総合型選抜」に、「推薦入試」は「学校推薦型選抜」に、「一般入試」は「一般選抜」に名前が変わっています。あわせて、総合型選抜と学校推薦型選抜でも、小論文やプレゼンテーション、共通テストなどで学力を確かめることが求められるようになりました。

以前の名前今の名前主に見られること
AO入試総合型選抜学ぶ意欲・適性。書類・面接・小論文など
推薦入試学校推薦型選抜高校の推薦と、高校での成績・取り組み
一般入試一般選抜学力試験の点数

「推薦やAOは、勉強しなくても入れる入試」というイメージをお持ちの場合は、今の入試とは違うことを知っておくと安心です。

総合型選抜は、実施する大学も増えている

文部科学省の概要によると、総合型選抜を行った国立大学は、2023年度入試の64大学(78%)から、2025年度入試では75大学(92.6%)に増えました。私立大学では、2025年度入試で574大学(95.8%)が総合型選抜を行っています。入学者に占める総合型選抜の割合も、2023年度入試の14.8%から、2025年度入試では19.5%に上がりました。

河合塾の資料でも、2026年度入試の私立大学の総合型選抜の志願者は、前年と比べられる484校の合計で約23%増えています。くわしくは総合型選抜の志願者が増えた大学・減った大学【2026年度】にまとめています。

数字から分かる3つのこと

1. 私立大学を考えるなら、年内入試は「主な入り口」

私立大学では、入学者の6割以上が総合型選抜と学校推薦型選抜で入学しています。私立大学を志望するなら、年内入試を「特別な入試」ではなく、一般選抜と並ぶ主な入り口として、早めに準備を考えておくのがよいでしょう。

2. 国立大学は、一般選抜の準備が欠かせない

国立大学では、年内入試での入学は約2割です。総合型選抜を行う国立大学は増えていますが、募集人員は限られています。国立大学を志望する場合は、総合型選抜を受けるとしても、共通テストと一般選抜の準備を続けることが前提になります。

3. 年内入試でも、評定と書類・面接の準備が必要

総合型選抜や学校推薦型選抜では、評定平均を出願条件にしている大学が多く、書類と面接で学ぶ意欲や適性が見られます。2027年度入試からは、文部科学省の実施要項で、総合型選抜と学校推薦型選抜では面接による評価を行うことが求められています。くわしくは2027年度入試から総合型選抜で面接が原則必須にで説明しています。

年内入試を考えるときに、早めに確かめたいこと

確かめること理由
志望校の年内入試の種類総合型選抜か、学校推薦型選抜か、両方あるか
評定平均の条件高校1年生からの成績が見られる
学校推薦型選抜の校内選考高校の推薦が必要で、決まり方は高校ごとに違う
一般選抜との併願のしかた専願の方式では、合格したら入学が条件になる

総合型選抜と学校推薦型選抜の違いは、学校推薦型選抜と総合型選抜の違いは?で説明しています。

入試区分ごとの、出願から合格発表までの時期

入試区分出願合格発表
総合型選抜9月以降11月以降
学校推薦型選抜11月以降12月以降
一般選抜1月〜2月が中心2月〜3月が中心

総合型選抜と学校推薦型選抜の時期は、文部科学省の実施要項で決められています。年内入試は高校3年生の秋に出願が始まるため、書類と面接の準備は夏休みまでに進めておく必要があります。

数字を見るときに気をつけたいこと

この統計は、大学(学部)全体の入学者の割合です。大学や学部によって、年内入試の割合は大きく違います。志望校の募集人員を見ると、総合型選抜・学校推薦型選抜・一般選抜にそれぞれ何人を割り当てているかが分かるので、あわせて確かめましょう。

また、「半数以上が年内入試」だからといって、年内入試が入りやすい入試だというわけではありません。大学ごとの倍率や出願条件は、志望校ごとに確かめてください。

保護者様にお願いしたいこと

年内入試が入学者の半数を超えた今、ご家庭で進路を話すときも、一般選抜だけを前提にしないことが大切です。志望校の候補が出てきたら、その大学に総合型選抜や学校推薦型選抜があるか、出願条件は何かを、生徒さんと一緒に確かめてみてください。高校1年生・高校2年生のうちに知っておくだけで、定期テストへの向き合い方が変わります。

学年ごとの考え方

高校1年生・高校2年生は、年内入試を受ける可能性を考えて、定期テストで評定を積み上げ、活動の記録を残しておきましょう。年内入試は、高校3年生の秋に急に準備を始めても、評定は変えられないからです。高校3年生は、志望校の年内入試と一般選抜の日程を並べて、併願の計画を立てます。切り替えの時期は、総合型選抜から一般選抜に切り替える時期は?で説明しています。

マスネットではこう進めます

オンライン学習塾マスネットの総合型選抜・学習伴走コースでは、高校1年生から出願までの計画を、評定・探究・英語資格・書類に分けて立て、毎月見直します。高校1年生・高校2年生は、定期テスト年5回まで、各テスト前に30分×2回の対策授業を追加料金なしで受けられます。くわしくは指導の流れをご覧ください。

よくある質問

Q. 年内入試とは何ですか?

A. 総合型選抜と学校推薦型選抜のことを、まとめてこう呼ぶことがあります。出願や合格発表が、高校3年生の秋から年末にかけて行われることが多いためです。

Q. 年内入試で入学する人は、増えているのですか?

A. 総合型選抜の入学者の割合は、2023年度入試の14.8%から2025年度入試の19.5%に上がっています。ただし、2025年度の統計は区分の整理があったため、過去の数字と単純には比べられません。

Q. 国立大学でも、総合型選抜で入学できますか?

A. できます。2025年度入試では、国立大学の92.6%にあたる75大学が総合型選抜を行っていました。ただ、入学者に占める割合は7.7%で、募集人員は限られています。

Q. 年内入試で合格すれば、一般選抜の勉強はしなくていいですか?

A. 合格して入学が決まれば受ける必要はありませんが、合格が決まるまでは一般選抜の勉強も続けておくと安心です。入学までの課題が出る大学もあります。

Q. 2026年度入試の統計はいつ分かりますか?

A. 文部科学省の統計は、例年11月ごろに前年度入試の結果が公表されています。公表されたら、このコラムでも取り上げる予定です。

まとめ

2025年度入試の大学入学者のうち、総合型選抜は19.5%、学校推薦型選抜は34.1%で、年内入試での入学は53.6%と半数を超えました。私立大学では61.6%に達する一方、国立大学は約2割で、一般選抜が今も中心です。志望校の入試区分ごとの募集人員と条件を早めに確かめ、評定・書類・面接と一般選抜の準備を並行して進めましょう。

出典・参考にした資料