2027年度入試から総合型選抜で面接が原則必須に|何が変わり、何を準備するか
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2027年度入試から、総合型選抜と学校推薦型選抜では、面接が原則として必須になります。文部科学省が2026年5月27日付けで通知した「令和9年度大学入学者選抜実施要項」で、面接による評価を必ず行うよう、全国の大学に求めたためです。面接にはプレゼンテーションや口頭試問、集団討論なども含まれ、オンラインで行うこともできます。オンライン学習塾マスネットが、何が変わり、受験生は何を準備すればよいかを説明します。
この記事の要点
- 2027年度入試(2026年秋から始まる入試)から、総合型選抜と学校推薦型選抜では、面接による評価が原則必須になりました。面接にはプレゼン・口頭試問・集団討論なども含まれ、オンラインでもかまいません
- 付属校からの内部進学や、専願の指定校推薦のように、高校と大学が緊密に連携している一部の推薦は、大学の判断で面接を省けます。すぐに面接を入れるのが難しい方式は、遅くとも2029年度入試までに導入します
- 受験生にとっては、書類に書いたことを自分の言葉で話す準備が、これまで以上に大切になります。志望校の新しい募集要項で、面接の形式を必ず確かめましょう
「面接が必須になると聞きましたが、何が変わるのですか」
ニュースを見た保護者様や生徒さんから、この秋によく聞かれる質問です。
総合型選抜や学校推薦型選抜には、これまで、書類と小論文だけ、あるいは学力テストだけで合否を決める方式もありました。今回の通知で、そうした方式でも原則として面接を行うことになります。「面接がない方式を選べば準備が楽」という考え方は、通用しにくくなります。
何が決まったのか
文部科学省は、毎年度の大学入試のルールを「大学入学者選抜実施要項」として各大学に通知しています。2027年度入試にあたる「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(令和8年5月27日付け)では、総合型選抜と学校推薦型選抜の趣旨をふまえて、面接による評価を必ず行うことが求められました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 総合型選抜と学校推薦型選抜 |
| 始まる時期 | 2027年度入試(2026年秋から始まる入試)から |
| 面接に含まれるもの | 個人面接のほか、プレゼンテーション、口頭試問、ディベート、集団討論など |
| 実施の方法 | 対面のほか、オンラインでもよい |
| 省略できる場合 | 付属校からの内部進学や専願の指定校推薦など、高校と大学の緊密な連携で意欲や適性を確かめている一部の推薦 |
| 猶予 | 2026年度入試で行っていた方式で、すぐの導入が難しいものは、遅くとも2029年度入試までに導入 |
あわせて、選考の方法ごとの配点の割合を公表することや、教科・科目のテストの点数が評価の大部分を占めるような選抜は趣旨に合わないことも示されています。総合型選抜は、学力テストだけで決める入試ではなく、書類・面接などを組み合わせて、学ぶ意欲や適性を見る入試だということが、改めてはっきりしました。
なぜ面接が必須になったのか
総合型選抜と学校推薦型選抜は、学力の試験だけでなく、志望する分野への意欲や適性を、時間をかけて見ることが目的の入試です。ところが近年は、こうした入試の中に、学力テストの点数だけで合否を決める方式も増えていました。今回の通知は、入試の目的に立ち返り、大学が受験生と直接向き合って意欲や適性を確かめるよう求めたものと言えます。
受験生から見ると、学力だけでなく、「なぜこの学部で学びたいのか」「入学後に何をしたいのか」を、自分の言葉で伝えられるかが、これまで以上に問われるようになります。
受験生への影響は?
1. 面接のない方式が、ほとんどなくなる
書類だけ、あるいは学力テストだけで受けられた方式にも、面接が加わることがあります。2029年度入試までの猶予がある方式もあるので、志望校がいつから面接を始めるかは、大学ごとの発表で確かめる必要があります。
2. 書類と面接の食い違いが目立ちやすくなる
面接では、志望理由書や活動報告書に書いた内容をもとに質問されることが多くなります。書類を人に大きく直してもらったり、実際より大きく書いたりすると、面接で説明できず、かえって不利になります。
3. 面接の形式が大学ごとに違う
個人面接だけでなく、プレゼンや口頭試問、集団討論が含まれるため、大学によって準備の中身が変わります。オンラインで行う大学もあるので、カメラや音声の準備も必要になることがあります。
今からやっておきたい準備
1. 志望校の新しい募集要項で、面接の形式を確かめる
まず、志望校の2027年度入試の募集要項や入試の予告を見て、面接があるか、どの形式か、何分か、オンラインかを確かめます。前年度に面接がなかった方式でも、面接が加わっていることがあるので、前年度の情報だけで判断しないようにしましょう。
2. 書類は、面接で話せる内容だけを書く
志望理由書や活動報告書は、生徒さん本人が書き、書いたことはすべて面接で聞かれてもよい内容にしておきます。書き直し方は、志望理由書でよくある失敗7つで説明しています。
3. 形式に合わせて練習する
個人面接なら、よく聞かれる質問ごとに話す材料をメモにして、1分で答える練習をします。プレゼンや口頭試問があるなら、原稿と質疑応答の練習を分けて進めます。面接の準備は総合型選抜の面接でよく聞かれること、プレゼンと口頭試問の準備は総合型選抜のプレゼン・口頭試問の準備で説明しています。
4. オンライン面接の準備をしておく
オンラインで行う大学もあるため、カメラの高さ、明るさ、音声、通信環境を事前に確かめておきましょう。画面越しでは表情が伝わりにくいので、対面のときより少しはっきり、ゆっくり話す練習も役に立ちます。
面接の形式ごとの準備の目安
| 形式 | 準備の中心 | 始める目安 |
|---|---|---|
| 個人面接 | よく聞かれる質問ごとに話す材料を3つメモし、1分で答える | 本番の3週間前 |
| プレゼン | 原稿を作り、時間を計って話す。質疑応答の練習をする | 本番の3週間前 |
| 口頭試問 | 志望理由書の内容と、学部に関わる教科の基本を説明する | 本番の1か月前 |
| 集団討論 | ニュースのテーマで意見をまとめ、人の意見を受けて話す練習 | 本番の1か月前 |
| オンライン | 機材と通信環境を確かめ、画面越しで話す練習をする | 本番の2週間前 |
複数の形式を組み合わせる大学もあります。募集要項で形式が分かったら、この表を目安に、逆算して練習を始めましょう。
つまずきやすい点
いちばん多いのは、「去年は面接がなかったから」と、前年度の情報だけで準備を進めてしまうことです。2027年度入試は、ルールが変わった最初の年です。志望校の最新の発表を、出願の前に必ず確かめましょう。
もう1つは、面接を「話し方の試験」と考えてしまうことです。面接で見られるのは、話のうまさよりも、質問にまっすぐ答え、自分の考えを具体的に話せるかです。話す材料を準備しておけば、話すのが苦手な生徒さんでも対応できます。
保護者様にお願いしたいこと
面接の練習には、聞き手が必要です。保護者様が質問役になり、生徒さんの答えを聞いてみてください。答えのよしあしを評価するより、「今の話で分かりにくかったところ」を1つ伝えるだけで、十分な練習になります。オンライン面接がある場合は、静かな部屋と通信環境の準備にもご協力ください。
学年ごとの考え方
高校1年生・高校2年生が受けるころには、面接がある入試がふつうになっていると考えておきましょう。探究や授業の発表で、人前で話し、質問に答える経験を重ねておくことが、そのまま面接の準備になります。高校3年生は、出願した大学の面接の形式を確かめ、本番の3週間前から形式に合わせた練習を始めます。
マスネットではこう進めます
オンライン学習塾マスネットの総合型選抜・学習伴走コースでは、書類は生徒さん本人が書き、講師は問いかけ・構成・事実確認を担当します。書類の内容をもとに、面接で話す材料を一緒に整理します。高校3年生は、追加メニューで模擬面接2回(回答と改善点の記録つき)を受けることもできます。くわしくは料金をご覧ください。
よくある質問
Q. 面接が必須になるのは、いつの入試からですか?
A. 2027年度入試、つまり2026年秋から始まる総合型選抜・学校推薦型選抜からです。ただし、すぐに面接を入れるのが難しい方式は、遅くとも2029年度入試までに導入すればよいとされているので、志望校の発表で確かめてください。
Q. 指定校推薦でも面接はありますか?
A. 専願の指定校推薦や付属校からの内部進学のように、高校と大学が緊密に連携している一部の推薦は、大学の判断で面接を省けるとされています。省くかどうかは大学ごとに違うので、学校の先生に確かめましょう。
Q. オンラインの面接でも認められますか?
A. 認められています。オンラインで行うかどうかは大学が決めるので、募集要項で形式を確かめてください。
Q. 集団討論やディベートも面接に入るのですか?
A. 入ります。プレゼンテーションや口頭試問なども含めて、受験生と直接やり取りする評価の方法が面接として扱われます。
Q. 面接が苦手です。総合型選抜はあきらめたほうがいいですか?
A. あきらめる必要はありません。面接では、話のうまさより、質問にまっすぐ答えられるかが見られます。話す材料をメモにして、1分で答える練習を重ねれば、準備で補えます。
まとめ
2027年度入試から、総合型選抜と学校推薦型選抜では、面接による評価が原則必須になりました。面接にはプレゼン・口頭試問・集団討論なども含まれ、オンラインでもかまいません。一部の推薦は面接を省ける場合があり、すぐの導入が難しい方式は2029年度入試までに導入します。志望校の最新の募集要項で形式を確かめ、書類に書いたことを自分の言葉で話す準備を進めましょう。
出典・参考にした資料
- 文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(令和8年5月27日付け 8文科高第318号)
- 文部科学省「大学入試情報提供サイト」