志望理由書でよくある失敗7つ|書き直すときに確かめるところと直し方
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志望理由書でよくある失敗は、大学のパンフレットの言葉を並べる、きっかけの話が長すぎる、入学後に学ぶことが書けていない、ほかの大学でも通じる理由になっている、事実より大きく書く、設問に答えていない、締め切り直前に書く、の7つです。どれも、書き直すときに見るところを決めておけば直せます。オンライン学習塾マスネットでは、生徒さんが書いた下書きを一緒に読み、この7つに当てはまるところがないかを確かめています。
この記事の要点
- 志望理由書の失敗の多くは、「自分にしか書けない具体的なこと」が足りないことから起きます
- 2027年度入試から、総合型選抜では面接が原則必須になります。書類に書いたことは、面接でくわしく聞かれると考えて書きましょう
- 書き直しは、言葉を言いかえるのではなく、7つの失敗のどれに当てはまるかを確かめてから、直すところを1〜2か所に決めて行います
「何度書き直しても、よくなっている気がしません」
志望理由書を書いている生徒さんから、よく聞く言葉です。
書き直しをくり返しても、言葉を言いかえているだけで、中身が変わっていないことがあります。直すところが分からないまま書き直すと、時間だけがかかり、締め切りが近づいて焦ってしまいます。まずは、よくある失敗に当てはまっていないかを確かめてから、直すところを決めましょう。
大学は志望理由書の何を見ている?
大学は、どんな学生に入学してほしいかを「アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)」として公表しています。志望理由書では、そのアドミッション・ポリシーに合う学びたい理由があるか、入学後に何を学び、どう生かしたいかが具体的に書かれているかが見られます。
文部科学省が2026年5月に出した「令和9年度大学入学者選抜実施要項」では、総合型選抜と学校推薦型選抜で面接による評価を行うよう求めています。面接では、志望理由書の内容をもとに質問されることが多いので、書類に書いたことを自分の言葉で説明できるかどうかが、これまで以上に大切になります。
志望理由書でよくある7つの失敗
1. 大学のパンフレットの言葉を並べている
「貴学の充実した教育環境と、多様な学びに魅力を感じました」のような文は、どの大学にも当てはまり、読む人に何も伝わりません。
直すときは、パンフレットやホームページの言葉を、自分が具体的に知っていることに置きかえます。例えば「1年生から地域の小学校で実習ができる授業があることを、オープンキャンパスの模擬授業で知りました」のように、どこで何を知ったかまで書きましょう。オープンキャンパスで確かめることは、オープンキャンパスで確かめることで説明しています。
2. きっかけの話が長すぎる
学部に興味を持ったきっかけを、半分以上の字数を使って書いてしまう失敗です。志望理由書で大学が知りたいのは、きっかけそのものより、そこから何を考え、入学後に何を学びたいかです。
きっかけは、全体の3割ほどにおさめましょう。書きすぎた場合は、出来事の説明を削り、そこで気づいたことを1文で書くようにします。
3. 将来の夢だけで、入学後に学ぶことが書けていない
「将来は小学校の先生になりたいです」で終わってしまい、大学で何を学ぶかが書かれていない失敗です。
直すときは、夢と大学の学びの間をつなぐ1文を入れます。「そのために、子どもがつまずく理由を、発達心理学の授業で学びたいと考えています」のように、授業や分野の名前を入れると具体的になります。
4. ほかの大学でも通じる理由になっている
「なぜこの大学なのか」の部分が、同じ学部があるどの大学にも当てはまる理由になっている失敗です。
直すときは、その大学にしかない授業、ゼミ、先生の研究、実習の仕組みなどを1つ選び、自分の学びたいこととどうつながるかを書きます。大学のホームページのカリキュラムや、教員の紹介ページを読むと見つけやすくなります。
5. 事実より大きく書いている
「委員会の活動で学校全体を変えた」のように、実際よりも大きく書いてしまう失敗です。面接で具体的に聞かれたときに、答えられなくなります。
書いたことは、すべて面接で聞かれてもよい内容にしておきましょう。人数や期間など、数字は記録で確かめられるものだけを使います。
6. 設問に答えていない
募集要項に「本学で学びたいことと、卒業後の進路について述べなさい」のような設問があるのに、学びたいことだけで終わっている失敗です。設問が2つ以上のことを聞いている場合は、それぞれに答える段落があるかを確かめましょう。字数の指定がある場合は、9割以上を書くのが目安です。
7. 締め切りの直前に書き始める
出願の直前に書き始めると、書き直す時間がなくなります。下書きから完成までに、少なくとも3回は読み直して直す時間が必要です。高校3年生の夏休みのうちに下書きを終えておくと、9月の出願に落ち着いて間に合います。
予定を立てるときは、出願の締め切りから逆に数えて、「下書き」「1回目の書き直し」「先生に読んでもらう」「2回目の書き直し」「清書」の日を先に決めておきましょう。
書き直しで、文はこう変わる
同じ内容でも、具体的なことを足すと、読む人に伝わる文になります。次は、書き直しの一部の例です(そのまま使える完成文ではありません)。
| 書き直す前 | 書き直した後 |
|---|---|
| 人の役に立つ仕事がしたいと思いました | 祖母の介護を手伝う中で、高齢の方が自分で食事をとれる工夫に関心を持ちました |
| 貴学の充実したカリキュラムに魅力を感じました | 2年生から地域の高齢者施設で実習できる授業があることに、魅力を感じました |
| 様々なことを学びたいです | 食事を支える道具の工夫と、その効果の調べ方を学びたいと考えています |
どの例も、「誰が・どこで・何を」が入ったことで、その人にしか書けない文になっています。
書き直すときの確かめ方
書き直しの前に、下書きを次の表で確かめてみましょう。
| 確かめること | 見るところ |
|---|---|
| 大学の言葉を並べていないか | 「充実した」「多様な」などの言葉が出ていないか |
| きっかけが長すぎないか | きっかけの部分が全体の3割をこえていないか |
| 入学後に学ぶことが書けているか | 授業や分野の名前が1つ以上入っているか |
| その大学を選んだ理由があるか | ほかの大学の名前に変えても通じてしまわないか |
| 事実と違うことはないか | 面接で聞かれても、くわしく話せるか |
| 設問に答えているか | 設問が聞いていることに、1つずつ答える段落があるか |
| 字数は足りているか | 指定の字数の9割以上を書けているか |
書き直しの進め方
1. 声に出して読む
書いた文章を声に出して読むと、長すぎる文や、意味が通りにくいところに気づきます。読みながら息が続かない文は、2つに分けましょう。
2. 1回の書き直しで直すところを1〜2か所に決める
全部を一度に直そうとすると、文章の流れがくずれます。上の表で見つけたところのうち、いちばん大きな問題から1〜2か所だけ直し、次の書き直しで残りを直します。
3. 1日以上あけて読み直す
書いた直後は、自分の文章のよくないところに気づきにくいものです。1日以上あけてから読み直すと、分かりにくいところが見つかります。
4. 人に読んでもらい、分かりにくいところを聞く
学校の先生や塾の講師に読んでもらい、分かりにくいところを教えてもらいます。ただし、文章を書きかえてもらうのはやめましょう。直すのは、生徒さん自身です。
書き方の考え方と材料のそろえ方は、志望理由書は何から書き始める?で説明しています。
学年ごとの考え方
高校1年生・高校2年生は、志望理由書を書く前の材料集めの時期です。探究や活動の記録を残し、興味のある分野の授業や研究を調べておきましょう。高校2年生の終わりに、練習として800字ほどの志望理由書を一度書いてみると、足りない材料が分かります。高校3年生は、夏休みに下書きを書き、この7つを確かめながら、少なくとも3回は書き直す時間を取っておくと安心です。
マスネットではこう進めます
オンライン学習塾マスネットの総合型選抜・学習伴走コースでは、書類は生徒さん本人が書きます。講師は、問いかけ・構成・事実確認を担当し、入会時・志望校決定時・出願前には専門レビューを行います。くわしくは指導体制をご覧ください。
よくある質問
Q. 書き直しは、何回くらいすればいいですか?
A. 回数に決まりはありませんが、少なくとも3回は見直す時間を取りましょう。毎回、直すところを1つか2つに決めて書き直すと、よくなったところが分かります。
Q. 先生や家族に読んでもらってもいいですか?
A. 読んでもらって、分かりにくいところを教えてもらうのはよいことです。ただ、文章を書きかえてもらうのはやめましょう。面接で自分の言葉で話せなくなります。
Q. 字数が足りません。
A. 入学後に学びたいことの部分が短いことが多いです。授業や分野の名前を入れて、何を、なぜ学びたいかを書き足しましょう。
Q. 字数が多すぎて、指定におさまりません。
A. きっかけの出来事の説明を削るのが先です。入学後に学びたいことと、その大学を選んだ理由は、削らずに残しましょう。
Q. インターネットの例文を参考にしてもいいですか?
A. 構成の考え方を知るのはかまいませんが、文をそのまま使うのはやめましょう。自分の経験と言葉で書いていないと、面接でくわしく聞かれたときに答えられなくなります。
まとめ
志望理由書でよくある失敗は、大学の言葉を並べる、きっかけが長すぎる、入学後に学ぶことが書けていない、ほかの大学でも通じる、事実より大きく書く、設問に答えていない、締め切り直前に書く、の7つです。書き直す前にこの7つを確かめ、直すところを1〜2か所に決めてから書き直しましょう。2027年度入試からは面接が原則必須になるので、書いたことは面接でも自分の言葉で話せる内容にしておくことが大切です。
出典・参考にした資料
- 文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(令和8年5月27日付け通知)