医療系大学の総合型選抜 倍率まとめ【2026年度】医科大学は4倍超が多数
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2026年度入試で、大学名に医科・医療・看護・保健・薬科などを含む私立の医療系58大学の総合型選抜は、志願者が11,529人から13,295人へ約15%増え、倍率は全体で約2.0倍でした。医科大学は倍率が4倍を超える大学が多く、金沢医科大学は14.0倍、兵庫医科大学は5.8倍です。オンライン学習塾マスネットが、河合塾の資料をもとに、大学ごとの数字と読み方を説明します。
「看護や医療の大学も、総合型選抜で受けられますか」
看護師や理学療法士、薬剤師などを目指す生徒さんや保護者様から、よく聞かれる質問です。
医療系の大学は、学ぶ内容と将来の仕事が結びついているため、「なぜこの仕事を目指すのか」を書類や面接で伝えやすい分野です。総合型選抜を行う医療系の大学も多くあります。一方で、医科大学のように倍率が高い大学もあり、大学によって状況は大きく違います。数字で確かめてみましょう。
このまとめの見方
数字は、河合塾が公表した「私立大 総合型選抜 大学別入試結果(9/4現在)」と「国公立大 総合型選抜 大学別入試結果(6/19現在)」によるものです。資料は、2025年度と2026年度の志願者数・合格者数を公表した大学を集めたもので、募集人員には河合塾が推定した数字も含まれています。
| 用語 | この記事での意味 |
|---|---|
| 医療系の大学 | 資料に載っている大学のうち、大学名に「医科」「医療」「看護」「保健」「薬科」「リハビリ」「衛生」を含む大学 |
| 医療系58大学 | 上の私立大学のうち、2年度とも志願者数と合格者数が分かる58大学 |
| 倍率 | 志願者数÷合格者数(資料と同じ計算) |
| 合計の倍率 | 各大学の数字を足して、オンライン学習塾マスネットが計算 |
総合大学の中にある看護学部や医療系の学部は、大学全体の数字にまとめられているため、この記事の集計には入っていません。
医療系58大学の全体の動き
| 年度 | 志願者数 | 合格者数 | 倍率 |
|---|---|---|---|
| 2025年度 | 11,529人 | 5,997人 | 1.9倍 |
| 2026年度 | 13,295人 | 6,605人 | 2.0倍 |
志願者は約15%増え、合格者も増えたため、倍率は1.9倍から2.0倍へ少し上がりました。合格者が20人以上の51大学のうち、倍率が2倍以上だったのは14大学で、残りの37大学は1倍台でした。
医科大学の総合型選抜の倍率
| 大学 | 募集人員 | 志願者数 | 合格者数 | 倍率 | 前年度の倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 金沢医科大学 | 26人 | 378人 | 27人 | 14.0倍 | 14.0倍 |
| 兵庫医科大学 | 47人 | 308人 | 53人 | 5.8倍 | 5.4倍 |
| 関西医科大学 | 24人 | 128人 | 24人 | 5.3倍 | 2.4倍 |
| 昭和医科大学 | 60人 | 293人 | 65人 | 4.5倍 | 3.9倍 |
| 藤田医科大学 | 83人 | 531人 | 126人 | 4.2倍 | 3.7倍 |
| 東北医科薬科大学 | 20人 | 85人 | 21人 | 4.0倍 | 6.6倍 |
| 川崎医科大学 | 25人 | 88人 | 25人 | 3.5倍 | 3.8倍 |
| 岩手医科大学 | 18人 | 46人 | 21人 | 2.2倍 | 4.3倍 |
| 埼玉医科大学 | 42人 | 143人 | 90人 | 1.6倍 | 1.3倍 |
合格者が20人以上の医科大学を並べました。金沢医科大学は、2年続けて14.0倍と特に高い倍率です。このほか、大阪医科薬科大学(志願者103人・合格者7人)、産業医科大学(志願者38人・合格者1人)、獨協医科大学(志願者10人・合格者1人)も倍率が高くなっていますが、合格者が少ないため、倍率は参考として見てください。
医科大学には、医学部のほかに看護学部や薬学部などを置く大学もあります。この表の数字は学部をすべて合わせたもので、医学部だけの倍率ではありません。
医療系の大学で志願者が多かった大学(2026年度)
| 順位 | 大学 | 募集人員 | 志願者数 | 合格者数 | 倍率 | 前年度の倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 森ノ宮医療大学 | 300人 | 3,330人 | 658人 | 5.1倍 | 3.5倍 |
| 2 | 新潟医療福祉大学 | 554人 | 1,363人 | 850人 | 1.6倍 | 1.6倍 |
| 3 | 国際医療福祉大学 | 231人 | 645人 | 476人 | 1.4倍 | 1.4倍 |
| 4 | 川崎医療福祉大学 | 492人 | 553人 | 475人 | 1.2倍 | 1.3倍 |
| 5 | 藤田医科大学 | 83人 | 531人 | 126人 | 4.2倍 | 3.7倍 |
| 6 | SBC東京医療大学 | 95人 | 423人 | 172人 | 2.5倍 | 2.9倍 |
| 7 | 関西医療大学 | 166人 | 412人 | 261人 | 1.6倍 | 1.5倍 |
| 8 | 東京医療保健大学 | 153人 | 402人 | 280人 | 1.4倍 | 1.8倍 |
森ノ宮医療大学は、志願者が2,408人から3,330人に増え、倍率は3.5倍から5.1倍に上がりました。医療系の大学の中で、志願者が飛び抜けて多い大学です。私立大学全体でも、志願者数が上位の大学の1つでした。
国公立の医療系の大学
| 大学 | 募集人員 | 志願者数 | 合格者数 | 倍率 | 前年度の倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 九州歯科大学 | 18人 | 95人 | 10人 | 9.5倍 | 7.5倍 |
| 神奈川県立保健福祉大学 | 11人 | 70人 | 12人 | 5.8倍 | - |
| 山形県立保健医療大学 | 10人 | 36人 | 10人 | 3.6倍 | 3.9倍 |
| 福島県立医科大学 | 5人 | 16人 | 5人 | 3.2倍 | 6.4倍 |
| 旭川医科大学 | 40人 | 108人 | 41人 | 2.6倍 | 3.2倍 |
国公立の医療系の大学は、募集人員が少なく、倍率は大学によって大きく違います。九州歯科大学は9.5倍で、合格者が10人以上の国公立大学の中でもっとも高い倍率でした。国公立大学全体の数字は、国公立大学の総合型選抜 倍率ランキングにまとめています。
数字から分かること
1. 医療系の大学は、志願者が増えている
私立の医療系58大学の志願者は約15%増えました。私立大学全体の増加(約23%)よりは小さいものの、多くの大学で志願者が増えています。医療の仕事への関心の高さがうかがえます。
2. 医科大学は、倍率が高い大学が多い
医科大学の多くは4倍を超える倍率でした。募集人員が少ない大学が多く、志願者が集まりやすいことが倍率に表れています。少人数の募集では、数人の差で倍率が大きく動く点にも注意しましょう。
3. 医療系の大学全体では、倍率1倍台の大学も多い
医療系の大学全体の倍率は約2.0倍で、1倍台の大学が多くありました。ただし、医療系の大学では、面接や小論文に加えて、学力試験や、理科・数学の学力を確かめる選考を行う方式もあります。倍率だけで準備の量を判断しないようにしましょう。志望する方式の選考の内容を、募集要項で必ず確かめてください。
医療系の総合型選抜で確かめたいこと
| 確かめること | 理由 |
|---|---|
| 評定平均の条件と、理科・数学の履修の条件 | 医療系では、特定の科目を学んでいることを条件にする方式がある |
| 学力試験や基礎学力の確認があるか | 書類・面接だけでなく、筆記の試験を行う方式がある |
| 専願か、併願できるか | 合格したら入学が条件の方式がある |
| 卒業後の進路に関わる条件 | 医学部では、地域の医療に従事することなどを条件にする方式もある |
医療系の学部では、面接で「なぜその職業を目指すのか」「その職業に必要なことは何か」を聞かれることが多くあります。病院でのボランティアや職業体験、身近な人の看護・介護の経験など、自分の体験から理由を話せるように準備しておきましょう。面接の準備は、総合型選抜の面接でよく聞かれることで説明しています。
保護者様にお願いしたいこと
医療系の大学は、学費や実習の費用、資格試験の準備など、入学後の見通しも大学によって違います。志望校の候補が出てきたら、募集要項に加えて、学費や実習の内容、卒業後の国家試験の合格に向けた支援なども、生徒さんと一緒に確かめておくと安心です。オープンキャンパスでは、実習の設備や在学生の話を聞く機会もあるので、可能であれば一緒に参加してみてください。
学年ごとの考え方
高校1年生・高校2年生は、医療系に進むなら、文理選択で理科(生物・化学など)と数学を選んでおくことが大切です。文理選択の考え方は、学部の選び方と文理選択で説明しています。高校3年生は、志望学部の方式で学力試験があるかを確かめ、書類・面接と教科の準備を並行して進めます。
マスネットではこう進めます
オンライン学習塾マスネットの総合型選抜・学習伴走コースでは、志望校の募集要項を一緒に確かめ、評定・理科や数学の教科の勉強・書類・面接の準備を、同じ月の計画の中で配分します。高校1年生・高校2年生は、定期テスト年5回まで、各テスト前に30分×2回の対策授業を追加料金なしで受けられます。くわしくはコースの特徴をご覧ください。
よくある質問
Q. 看護学部の総合型選抜の倍率は、どのくらいですか?
A. 看護学部は総合大学の中にあることも多く、この記事の集計には入っていない大学もあります。志望する大学のホームページで、看護学部の方式ごとの倍率を確かめてください。
Q. 医学部の総合型選抜は受けられますか?
A. 総合型選抜を行う医学部もあります。ただし、学力試験や、卒業後の地域での勤務などを条件にする方式もあるので、募集要項をくわしく確かめましょう。
Q. 医療系の総合型選抜では、どんな活動が評価されますか?
A. 立派な実績より、医療や人の健康に関心を持ったきっかけと、そこから考えたことを具体的に話せることが大切です。ボランティアや職業体験の経験も材料になります。
Q. 医科大学の倍率が高いのはなぜですか?
A. 募集人員が少ない大学が多く、志願者が集まりやすいためです。数人の違いで倍率が大きく動くので、複数年の数字を確かめましょう。
Q. 理系が苦手でも、医療系の総合型選抜を受けられますか?
A. 受けられる方式もありますが、入学後は理科の知識を使う授業が多くあります。苦手な科目は、高校のうちに基礎を固めておくと安心です。
まとめ
2026年度入試の私立の医療系58大学の総合型選抜は、志願者が約15%増え、倍率は全体で約2.0倍でした。医科大学は4倍を超える大学が多く、金沢医科大学は14.0倍と特に高い倍率です。数字は学部を合わせたものなので、志望する学部の結果と、学力試験や科目の履修などの条件を、必ず募集要項で確かめましょう。
出典・参考にした資料
- 河合塾「私立大 総合型選抜 大学別入試結果(9/4現在)」(Kei-Net掲載)
- 河合塾「国公立大 総合型選抜 大学別入試結果(6/19現在)」(Kei-Net掲載)