国公立大学の総合型選抜 倍率ランキング【2026年度】志願者数・前年比も
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2026年度入試の国公立大学の総合型選抜で、倍率がもっとも高かったのは九州歯科大学の9.5倍、次いで筑波大学の9.1倍、岡山県立大学の6.8倍でした。志願者数がもっとも多かったのは東北大学の2,590人です。この記事では、河合塾が公表した「国公立大 総合型選抜 大学別入試結果」をもとに、オンライン学習塾マスネットが倍率・志願者数・前年比のランキングを作りました。倍率をどう読めばよいかもあわせて説明します。
この記事の要点
- 2026年度の国公立大学の総合型選抜は、資料で志願者数と合格者数が分かる118大学を合わせると、志願者26,723人に対して合格者8,740人で、倍率は約3.1倍でした
- 倍率の1位は九州歯科大学(9.5倍)、志願者数の1位は東北大学(2,590人)、志願者が前年からもっとも増えたのは信州大学(前年の約2.4倍)でした
- 倍率は学部や方式を合わせた数字で、難しさの目安の1つにすぎません。志望校を選ぶときは、出願条件と選考の方法を先に確かめましょう
「国公立の総合型選抜って、どれくらいの倍率なの?」
総合型選抜を考え始めた保護者様や生徒さんから、よく聞かれる質問です。
国公立大学の総合型選抜は、私立大学に比べて募集人員が少ない大学が多く、「受かるのはほんの一部では」と心配される方もいます。一方で、倍率が2倍を下回る大学もあります。実際の数字を見ると、大学によって倍率に大きな差があることが分かります。
このランキングの見方
ランキングは、河合塾が公表した「国公立大 総合型選抜 大学別入試結果(6/19現在)」の数字をもとに、オンライン学習塾マスネットが並べかえたものです。資料は、2025年度と2026年度の志願者数・合格者数を公表した大学を集めたもので、募集人員には河合塾が推定した数字も含まれています。
| 用語 | この記事での意味 |
|---|---|
| 倍率 | 志願者数÷合格者数(資料と同じ計算) |
| 志願者数 | 総合型選抜に出願した人数。学部・方式の合計 |
| 前年比 | 2026年度の志願者数÷2025年度の志願者数 |
合格者が10人未満の大学は、数人の違いで倍率が大きく変わるため、倍率ランキングから除きました。倍率が同じ大学は、小数第2位まで計算して順位をつけています。
倍率ランキング(2026年度)
| 順位 | 大学 | 募集人員 | 志願者数 | 合格者数 | 倍率 | 前年度の倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 九州歯科大学 | 18人 | 95人 | 10人 | 9.5倍 | 7.5倍 |
| 2 | 筑波大学 | 42人 | 346人 | 38人 | 9.1倍 | 8.9倍 |
| 3 | 岡山県立大学 | 19人 | 130人 | 19人 | 6.8倍 | 7.7倍 |
| 4 | 山口県立大学 | 24人 | 154人 | 24人 | 6.4倍 | 4.6倍 |
| 5 | 神奈川県立保健福祉大学 | 11人 | 70人 | 12人 | 5.8倍 | - |
| 6 | 東京海洋大学 | 41人 | 189人 | 33人 | 5.7倍 | 6.1倍 |
| 7 | 愛知県立芸術大学 | 16人 | 142人 | 25人 | 5.7倍 | 5.1倍 |
| 8 | 神戸市外国語大学 | 30人 | 190人 | 34人 | 5.6倍 | 4.5倍 |
| 9 | お茶の水女子大学 | 35人 | 178人 | 33人 | 5.4倍 | 5.3倍 |
| 10 | 福知山公立大学 | 16人 | 98人 | 19人 | 5.2倍 | - |
| 11 | 京都工芸繊維大学 | 82人 | 377人 | 76人 | 5.0倍 | 6.0倍 |
| 12 | 国際教養大学 | 30人 | 226人 | 47人 | 4.8倍 | 4.4倍 |
| 13 | 京都大学 | 119人 | 478人 | 100人 | 4.8倍 | 4.9倍 |
| 14 | 奈良女子大学 | 46人 | 124人 | 26人 | 4.8倍 | 5.4倍 |
| 15 | 横浜国立大学 | 188人 | 845人 | 182人 | 4.6倍 | 3.8倍 |
上位には、募集人員が50人に満たない大学が多く並びました。募集人員が少ないと、志願者が数十人増えるだけで倍率が大きく上がります。一方で、京都大学や横浜国立大学のように、募集人員が100人を超えていても4倍を上回る大学もあります。
志願者数ランキング(2026年度)
| 順位 | 大学 | 志願者数 | 前年度の志願者数 | 募集人員 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 東北大学 | 2,590人 | 2,784人 | 688人 | 3.7倍 |
| 2 | 東京科学大学 | 890人 | 1,102人 | 225人 | 4.1倍 |
| 3 | 岡山大学 | 887人 | 854人 | 224人 | 3.6倍 |
| 4 | 横浜国立大学 | 845人 | 403人 | 188人 | 4.6倍 |
| 5 | 九州大学 | 802人 | 877人 | 254人 | 3.5倍 |
| 6 | 弘前大学 | 791人 | 874人 | 437人 | 1.8倍 |
| 7 | 島根大学 | 731人 | 734人 | 381人 | 2.2倍 |
| 8 | 広島大学 | 676人 | 677人 | 275人 | 3.8倍 |
| 9 | 高知工科大学 | 581人 | 569人 | 195人 | 2.1倍 |
| 10 | 佐賀大学 | 570人 | 473人 | 197人 | 3.1倍 |
東北大学は、志願者数が2位の東京科学大学の約3倍で、ほかの大学を大きく引き離しています。募集人員も688人と、この資料の中でもっとも多い大学です。
志願者が増えた大学(前年比)
前年度の志願者が50人以上だった大学のうち、志願者の増え方が大きかった大学です。
| 順位 | 大学 | 前年度の志願者数 | 志願者数 | 前年比 | 募集人員の変化 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 信州大学 | 72人 | 174人 | 242% | 32人→70人 |
| 2 | 横浜国立大学 | 403人 | 845人 | 210% | 111人→188人 |
| 3 | 茨城大学 | 85人 | 177人 | 208% | 32人→57人 |
| 4 | 叡啓大学 | 81人 | 162人 | 200% | 50人→50人 |
| 5 | 沖縄県立芸術大学 | 71人 | 113人 | 159% | 10人→26人 |
| 6 | 琉球大学 | 114人 | 173人 | 152% | 53人→63人 |
| 7 | 山口県立大学 | 111人 | 154人 | 139% | 24人→24人 |
| 8 | 宮城教育大学 | 72人 | 98人 | 136% | 45人→45人 |
上位の信州大学、横浜国立大学、茨城大学は、いずれも募集人員を増やした大学です。総合型選抜の枠が広がると、出願を考える人も増えることが分かります。
ランキングから分かる3つのこと
1. 国公立大学の総合型選抜は、全体で約3倍
資料で数字が分かる大学を合わせた倍率は約3.1倍でした。合格者が10人以上の108大学のうち、3倍以上の大学が65大学と、半分を超えています。総合型選抜だから入りやすい、とは言えない数字です。
2. 倍率が2倍を下回る大学もある
福島大学(1.6倍)、秋田大学(1.7倍)、弘前大学・金沢大学(1.8倍)のように、募集人員が100人を超えていて、倍率が2倍を下回る大学もあります。ただし、こうした大学でも、共通テストの点数や評定平均の条件を課す方式があります。倍率が低いことは、準備が少なくてよいという意味ではありません。
3. 前年の倍率は、次の年も同じとは限らない
山口県立大学は4.6倍から6.4倍に、熊本大学は2.0倍から4.4倍に上がりました。募集人員や選考の方法が変わると、倍率は1年で大きく動きます。前年の倍率だけで志望校を決めないようにしましょう。
倍率を見るときに気をつけたいこと
この記事の倍率は、1つの大学の中の学部や方式をすべて合わせた数字です。同じ大学でも、学部によって倍率は大きく違います。志望する学部の倍率は、大学のホームページの「入試結果」で確かめてください。
また、倍率は志願者数÷合格者数で計算しています。共通テストを受けなかった人や、第1次選考で不合格になった人も志願者に含まれるため、最終の面接まで進んだ人の中での倍率は、これより低くなることがあります。
倍率より先に確かめたいこと
志望校を考えるときは、倍率より先に、次のことを募集要項で確かめましょう。
| 確かめること | 理由 |
|---|---|
| 評定平均や英語資格の出願条件 | 条件を満たしていないと出願できない |
| 共通テストを課すかどうか | 課す方式は、1月の共通テストまで準備が続く |
| 選考の方法(書類・面接・小論文など) | 準備にかかる時間が変わる |
| 出願と合格発表の日程 | 一般選抜との併願の計画に関わる |
2027年度入試からは、文部科学省の実施要項で、総合型選抜と学校推薦型選抜では面接による評価を行うことが求められています。面接の形式も、あわせて確かめておきましょう。
学年ごとの考え方
高校1年生・高校2年生は、ランキングに出てくる大学の中で、興味のある学部がある大学を2〜3校選び、前年度の募集要項で出願条件を確かめてみましょう。評定平均の条件が分かると、定期テストの目標を立てやすくなります。高校3年生は、倍率よりも、出願条件と選考の方法、日程を優先して確かめます。
マスネットではこう進めます
オンライン学習塾マスネットの総合型選抜・学習伴走コースでは、志望校の募集要項を一緒に確かめ、評定・英語資格・書類の準備を、高校1年生から出願までの計画に落とし込みます。どの学年から何を始めればよいかは、指導の流れをご覧ください。評定平均の条件を満たすための進め方は、評定平均を上げるならどの科目から?で説明しています。
よくある質問
Q. 倍率が低い大学を選んだほうがいいですか?
A. 倍率だけで選ぶのはおすすめしません。総合型選抜では、学びたいことと大学の学びが合っているかが書類と面接で見られるので、学びたい分野から志望校を選ぶほうが、準備もしやすくなります。
Q. 学部ごとの倍率は、どこで分かりますか?
A. 多くの大学は、ホームページの入試情報のページに、学部ごとの志願者数と合格者数を載せています。「大学名 入試結果」で探してみてください。
Q. 国公立大学の総合型選抜では、共通テストが必要ですか?
A. 大学や方式によって違います。共通テストを課す方式と課さない方式があるので、募集要項で確かめましょう。
Q. この倍率は、2027年度入試でも同じくらいになりますか?
A. 分かりません。募集人員や選考の方法が変わると、倍率は1年で大きく動きます。最新の募集要項と、入試が終わった後に公表される結果を確かめてください。
Q. 私立大学の総合型選抜の倍率も知りたいです。
A. 私立大学についても、河合塾が大学別の入試結果を公表しています。このコラムでも、別の記事で取り上げる予定です。
まとめ
2026年度の国公立大学の総合型選抜は、資料で数字が分かる大学を合わせて約3.1倍で、九州歯科大学(9.5倍)と筑波大学(9.1倍)が特に高い倍率でした。志願者数は東北大学が2,590人で最多、前年から志願者がもっとも増えたのは募集人員を広げた信州大学でした。倍率は学部・方式を合わせた目安なので、志望校を選ぶときは、出願条件と選考の方法を先に確かめましょう。
出典・参考にした資料
- 河合塾「国公立大 総合型選抜 大学別入試結果(6/19現在)」(Kei-Net掲載。2025・26年度の志願者数・合格者数を公表した大学を集計。募集人員は河合塾の推定を含む)
- 文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(令和8年5月27日付け通知)