高校生の探究アンケートの作り方|質問例・人数の考え方・結果のまとめ方を総合型選抜につなげる
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高校生の探究アンケートの作り方|質問例・人数の考え方・結果のまとめ方を総合型選抜につなげる
「探究でアンケートを取りたいけれど、何を聞けばよいか分からない」
「何人集めれば、総合型選抜で使える活動になる?」
探究のアンケートは、人数を増やす前に、何を確かめるための調査かを決めることが大切です。
総合型選抜の書類や面接でも、集計した数字だけでなく、なぜその質問をしたのか、結果から何を考え、何を見直したのかを説明できるように準備しましょう。アンケートの実施自体が、合格や高評価を保証するものではありません。
最初に「テーマ」を「答えを調べられる問い」にする
「食品ロスについて調べる」だけでは、質問を作りにくくなります。
例えば、次のように絞ります。
| 広いテーマ | 調査する問いの例 |
|---|---|
| 食品ロス | 自校の生徒が昼食を残す場面には、どんな理由があるか |
| 地域交通 | 放課後のバスを使わない理由は、時刻・運賃・経路のどれか |
| 図書館 | 自校の生徒が学校図書館を利用しない理由は何か |
対象、場面、知りたい内容が具体的になると、必要な質問も決まります。
最初に自治体の統計や先行する調査を読み、「すでに分かっていること」と「自分が確かめたいこと」を分けてください。公開資料で分かる内容を、改めてアンケートで聞く必要があるかも考えます。
質問は「事実」「理由」「希望」を分ける
学校図書館の利用を調べる場合、次のような構成が考えられます。
| 順番 | 質問例 | 調べる目的 |
|---|---|---|
| 1 | 過去1か月に学校図書館を何回利用しましたか | 利用状況 |
| 2 | 利用した目的を選んでください | 行動の理由 |
| 3 | 利用しなかった主な理由を選んでください | 利用上の障壁 |
| 4 | 利用しやすくなる条件があれば教えてください | 改善案の手がかり |
利用していない人に「利用した目的」を答えさせないなど、回答者に合う流れも必要です。
また、「利用したい」と「実際に利用した」は違います。希望の回答だけから、実際の行動が変わると結論づけないようにしましょう。
誘導する聞き方と、2つをまとめた質問を避ける
質問文によって、回答が偏ることがあります。
| 見直したい質問 | 改善例 |
|---|---|
| 便利な図書館を、もっと活用すべきだと思いますか | 今後、学校図書館を利用したいと思いますか |
| 開館時間と本の種類に満足していますか | 開館時間、本の種類を別々に尋ねる |
| 図書館を使わないのは部活が忙しいからですか | 利用しない理由を複数の選択肢から選ぶ |
選択肢には、必要に応じて「その他」「分からない」「回答しない」を設けます。複数回答か単一回答かも明記してください。
本番の前に2〜3人へ試してもらい、「意味が分からない質問」「選べない選択肢」がないか確認すると、修正点を見つけやすくなります。
アンケートは何人に取ればよい?
「総合型選抜では○人以上必要」という共通の基準はありません。
必要な人数は、調べたいこと、対象集団、集め方、どこまで一般化したいかによって変わります。
友人20人への調査から言えるのは、まず、その20人の回答についてです。「高校生全体の傾向」とは言えません。人数が多くても、同じ部活や関心の近い人ばかりなら、その偏りを考える必要があります。
報告には、少なくとも次の情報を残しましょう。
- 調査対象。
- 依頼した方法と期間。
- 回答者数。
- 分かる場合は依頼人数と回答率。
- 対象や集め方の偏り。
人数を増やすことだけを目標にせず、問いに合った対象へ依頼できているかを確認します。
個人情報と協力のお願いを先に考える
学校内で行う場合は、担当の先生へ質問項目と実施方法を相談してください。
回答者には、調査目的、使い道、回答が任意であること、結果の公開範囲を伝えます。氏名やメールアドレスなど、問いに必要のない情報は集めない設計を考えましょう。
オンラインフォームでは、意図せずメールアドレスを取得する設定になっていないかも確認します。少人数の集計や自由記述は、名前を消しても個人が分かる場合があるため、そのまま公開してよいか慎重に判断してください。
結果・解釈・限界を分けてまとめる
次は、説明のための架空例です。
回答者30人のうち、18人が「開館時間が合わない」を選んだ。
この場合、整理は次のようになります。
| 区分 | 書く内容 |
|---|---|
| 結果 | 回答者の60%が「開館時間が合わない」を選んだ |
| 解釈 | 開館時間が利用を妨げる要因の1つかもしれない |
| 限界 | 1クラスの回答で、他学年の状況は分からない |
| 次の調査 | 学年別の回答や、実際の利用時間を確認する |
「開館時間を延ばせば、必ず利用者が増える」とは、この結果だけでは言えません。
志望理由書・面接へ残したい5つの記録
アンケートが終わったら、グラフだけを保存して終わりにしないでください。
- 最初に考えた問い。
- 質問と対象を選んだ理由。
- 実際の結果。
- 予想と違ったこと、方法の限界。
- 次に調べたいことと大学で学びたい方法。
例えば、「回答を集めたが、対象が偏っていた。大学では調査の設計や統計の読み方を学びたい」と、経験から学びたい内容を具体化できます。
ただし、実際に取り組んでいない改善や、存在しない結果を書き加えないことが前提です。
よくある質問
アンケートを取らないと、探究として弱いですか?
そうとは限りません。文献調査、観察、実験、公開データの分析など、問いに合う方法を選びます。アンケートでしか分からないことなのかを先に考えてください。
少人数の回答でもまとめられますか?
まとめられます。ただし、人数と対象を示し、言える範囲を限定します。少人数なら、聞き取りで理由を詳しく確かめる方法が合う場合もあります。
予想どおりの結果になりませんでした。
結果を変えず、質問の作り方、対象、最初の仮説を見直してください。予想と違った点から、新しい問いが生まれることもあります。
質問を配る前に、調査の設計を確認しましょう
マスネットの総合型選抜・学習伴走コースでは、探究と教科学習を同じ計画の中で進めます。
相談時には、興味のあるテーマ、学校での提出期限、作成中の質問案をお知らせください。「何を調べたいか」と「この質問で何が分かるか」を整理することが、調査を始める準備になります。