高校生の探究インタビューの進め方|依頼文・質問例・録音の確認と、結果を考察につなげる方法
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高校生の探究インタビューの進め方|依頼文・質問例・録音の確認と、結果を考察につなげる方法
探究でインタビューをするなら、「誰に会ったか」より、「何を確かめるために聞き、結果から何を考え直したか」を記録しましょう。
有名な人に話を聞けば、それだけで総合型選抜の評価につながるわけではありません。自分の問いに合う相手に、答えやすい質問を用意し、得られた話を他の資料と照らし合わせることが大切です。
この記事では、高校生が学校の先生と相談しながら進められる、聞き取り調査の準備と整理方法を紹介します。
アンケートとインタビューは、目的で選ぶ
| 方法 | 確認したいことの例 | 注意点 |
|---|---|---|
| アンケート | 一定の質問への回答の分布 | 回答者の偏り、質問文の影響 |
| インタビュー | 経験の経緯、判断の理由、困り方 | 聞き手の誘導、少人数の限界 |
| 資料調査 | 制度、統計、過去の経緯 | 更新日、対象範囲、定義 |
「利用者が何人いるか」は統計、「なぜ利用しにくいのか」は聞き取り、というように分けられます。方法を組み合わせても、調査規模以上に一般化できるとは限りません。
質問紙の設計は探究アンケートの作り方も参考にしてください。
まず「確かめたいこと」を1文にする
以下は実施例ではなく、説明用の架空のテーマです。
地域の図書館を使いたい高校生が、放課後に利用しにくいと感じるのはなぜか。
ここから、「閉館時刻が原因だ」と先に決めず、移動時間、部活動、座席、必要な資料など、複数の可能性を考えます。
利用する高校生、利用していない高校生、図書館の担当者では、知っていることが違います。誰の話で何を確認するかを整理して、人数や相手を決めましょう。合格に必要な一律の人数はありません。
依頼文に入れる6つの項目
- 自分の学校・学年・氏名。
- 探究のテーマと、依頼した理由。
- 聞きたい内容の概要。
- 希望する方法・所要時間・候補日。
- 記録と利用の範囲。
- 学校の先生など、必要に応じた連絡先。
次は書き換えて使うための例文です。送付前に先生へ確認しましょう。
○○高校○年の○○です。授業の探究で、地域の図書館の利用について調べています。高校生向けの利用案内と、利用時に寄せられる相談について、20分ほどお話を伺えないかと考えています。学校内の発表に用いる予定です。録音や発言の引用、外部公開については、事前に確認し、ご了解いただいた範囲で扱います。ご対応が難しい場合は、ご遠慮なくお知らせください。
返事や協力を当然と考えず、断る選択肢を残します。未成年者への調査、健康や家庭事情などに触れる調査では、先生と相談し、必要な同意や学校の手続きを確認してください。
質問は「事実→理由→例外」の順で考える
| 避けたい質問 | 書き換え例 |
|---|---|
| 閉館が早くて困りますよね? | 利用したかったのに利用できなかった経験はありますか? |
| 図書館は便利ですか? | 最近利用したときは、何のために行きましたか? |
| 座席を増やせば解決しますか? | 利用しやすくなる条件として、何を考えますか? |
| みんな同じ意見ですか? | 違う利用の仕方をしている人の例はありますか? |
「はい」と言ってほしい方向へ誘導しないことがポイントです。実際の経験を聞いた後に、理由や条件を掘り下げます。
質問は多く詰め込まず、必ず聞く項目と、時間があれば聞く項目に分けましょう。専門家にも、推測と確認済みの情報を区別して尋ねます。
録音と引用は、別々に確認する
インタビューへの協力を得ても、録音や実名公開まで認められたとは限りません。少なくとも次の範囲を確認します。
- 録音してよいか、メモだけにするか。
- 氏名・所属を出してよいか。
- 学校内発表、出願資料、Web公開のどこに使えるか。
- 発言の引用を事前に確認してもらう必要があるか。
途中で答えたくない質問があれば飛ばせることも伝えます。録音や個人情報を含む記録を、外部のAIサービスなどへ自己判断でアップロードしないでください。学校のルールと相手に説明した範囲を確認します。
結果は「発言・解釈・次の確認」に分ける
架空の記録を使うと、次のように整理できます。
| 区分 | 記録例 |
|---|---|
| 発言の要旨 | 部活動のある日は、帰りのバスの時刻を優先している |
| 自分の解釈 | 閉館時刻だけでなく、移動手段も利用に関係する可能性 |
| 次の確認 | 路線時刻、他の生徒の経験、休日の利用状況 |
要旨は逐語引用とは違います。発言をそのまま載せる場合は引用であることを示し、文章をまとめ直した場合は、その区別が分かるようにしてください。
「高校生3人が話した」を「地域の高校生は全員そう考えている」に広げないことも重要です。調べた範囲と、まだ分からない範囲を明記します。
総合型選抜の資料には、調査後の変化を書く
活動の紹介だけで終わらず、次の順で振り返ります。
- 調査前は何を考えていたか。
- どの発言や資料で考えが変わったか。
- 調査方法にどんな限界があったか。
- 大学でさらに何を調べたいか。
予想と違う話が出たら、都合のよい発言だけを選ばず、問いを見直す材料にします。仮説と違う結果の考察と探究の記録の残し方も確認しましょう。
よくある質問
1人に聞くだけでは意味がありませんか?
目的次第です。1人の経験から問いを深めることはできますが、多くの人に当てはまると結論づける根拠にはなりません。
質問がうまく浮かばないときは?
先に資料を読み、「資料では分からないこと」を書き出します。事前に分かる基本情報をすべて相手に尋ねるより、聞く目的が明確になります。
依頼する前に、問いと質問を点検しよう
質問案が5つ程度できたら、「何を確認する質問か」「答えを誘導していないか」を見直しましょう。マスネットの総合型選抜・学習伴走コースでは、本人の記録をもとに探究の進め方を相談できます。