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探究で仮説と違う結果が出たら?失敗で終わらせない考察の書き方と、総合型選抜での伝え方

公開日

探究で仮説と違う結果が出たら?失敗で終わらせない考察の書き方と、総合型選抜での伝え方

「アンケートの結果が、予想と反対になった」
「実験で差が出なかった」
「総合型選抜で話せるような、きれいな結論にならない」

探究は、最初の予想を正しいと示すためだけの活動ではありません。

仮説と違う結果が出たときは、結果をそのまま残し、調査や実験の方法を確かめ、何が言えて何が言えないかを整理します。そこから新しい問いを立てることも、探究を進める過程です。

ただし、「失敗を話せば評価される」ということではありません。実際の取り組みと、自分がどのように判断したかを具体的に説明する準備が必要です。

まず「予想と違う」と「方法に問題がある」を分ける

予想どおりでなかった理由は、1つとは限りません。

状況確認すること
仮説が実態と合っていなかった別の説明が考えられるか
対象や条件が偏っていた誰・どの条件についての結果か
測り方が適切でなかった質問や指標が、調べたいことに合っていたか
データが足りなかった差を判断できる情報があるか
作業上の誤りがあった集計、記録、計算を確認する

最初に、転記や計算の誤りなどを点検します。誤りが見つかった場合は、元の記録を消さず、修正内容と理由を残してください。

方法に明らかな誤りがなければ、「予想と違った」という理由だけでデータを除かないことが大切です。

架空例|読書時間を増やす仮説が、結果と合わなかった

次は、説明のための架空例です。

仮説:学校図書館の新着本を紹介すれば、紹介を見た生徒の読書時間が増える。

紹介後に調べたところ、対象となった生徒の読書時間には明確な増加が見られませんでした。

この結果から、すぐに「本の紹介には効果がない」とは言えません。

  • 紹介を実際に見た生徒は何人いたか。
  • 調べた期間は十分だったか。
  • テスト期間と重なっていなかったか。
  • 読書時間の測り方は同じだったか。
  • 紹介がなかった場合と比較できているか。

検討すべき点が残っています。反対に、「本当は効果があったはず」と決めつけることもできません。

考察は「結果→解釈→限界→次の確認」で書く

先ほどの架空例なら、次のように整理できます。

結果

今回の対象・期間・測定方法では、読書時間の明確な増加は確認できなかった。

解釈

紹介が十分に届かなかった可能性や、紹介を見ることと読書を始めることの間に、別の障壁がある可能性が考えられる。

限界

比較する集団がなく、調査期間も短いため、紹介そのものの効果は判断できない。

次の確認

紹介を見たか、興味を持ったか、実際に借りたかを分けて調べ、どの段階で行動が止まったかを確かめる。

こうすると、「うまくいきませんでした」で終わらず、次の調査の理由まで説明できます。

「差が出なかった」と「同じだと証明した」は違う

実験や調査で差が見えなかったときも、対象数や測定方法によって、見つけられる差の大きさが変わります。

そのため、根拠なく「差はないと証明された」と書くのは避けましょう。

まずは、次のように条件を示します。

今回の条件と測定方法では、違いを確認できなかった。

さらに詳しい判断が必要なら、学校の担当の先生などへ、使った分析方法とデータを相談します。難しい統計用語を使うことより、その方法を選んだ理由と限界を理解することが先です。

やり直すなら、何を変えるかを決める

結果が気に入らないから同じ調査を繰り返すのではなく、見つかった問題に対応する方法を選びます。

問題見直す例
質問が曖昧だった意味を分け、試しに回答してもらう
対象が偏っていた調べたい対象と依頼先を見直す
前後で条件が違った期間や測定方法をそろえる
理由が分からない聞き取りを加える
時間が足りない結論の範囲を絞り、今後の課題を示す

調査を追加できない場合もあります。そのときは、実施した範囲を正確に書き、やっていない確認を「実施した」と扱わないでください。

志望理由書には、判断が変わった場面を残す

活動の規模や成功だけを並べると、自分が何を考えたかが伝わりにくくなります。

整理したいのは、次の流れです。

  1. 最初に何を予想したか。
  2. どんな方法で確かめたか。
  3. 実際に何が起きたか。
  4. 何を根拠に考えを変えたか。
  5. 次に何を学びたいと思ったか。

例えば、調査対象の偏りに気づいた経験から、大学で調査設計や統計を学びたいと考えたなら、その関係を具体的に書けます。

大学の学びへ無理につなげるために、当時考えていなかったことを事実のように書き加えないことも大切です。

面接で聞かれたときの準備

「なぜ予想と違ったと思いますか」と聞かれたときは、原因を1つに断定する必要はありません。

  • 分かっていること。
  • 考えられる説明。
  • まだ確認できていないこと。

この3つを分けて答えます。

「分かりません」だけで終わるより、「原因は断定できませんが、○○を追加で調べれば確かめられると考えています」と、次の方法まで説明できるようにしましょう。

よくある質問

成功した活動がないと、不利ですか?

大学・方式ごとの評価によります。成功の有無だけで一律には決まりません。募集要項や評価方針を確認し、実際の過程と学んだことを具体的に説明してください。

失敗した結果は、書かないほうがよいですか?

提出課題に必要な結果なら、都合のよい部分だけを取り出さず、正確に示します。文章全体の中で何を伝えるかは、課題の指示に沿って考えましょう。

仮説を途中で変えてもよいですか?

新しい結果をもとに問いを見直すことはできます。ただし、最初からその仮説だったように書き換えず、変更の時期と理由を残してください。

結果をどう考察するかで困っている方へ

マスネットへの相談では、最初の仮説、実施した方法、結果、学校の提出課題をお知らせください。

総合型選抜・学習伴走コースでは、本人が記録し、考え、書くことを前提に、問いや構成を整理します。探究の進み具合と定期テストの予定を合わせて、次に取り組むことを考えます。

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