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志望理由書・書類

志望理由書に保護者様はどこまで関わる?手伝えること・任せること

公開日

志望理由書は生徒さん本人が書くものですが、保護者様にも手伝えることがあります。中心になるのは、きっかけを思い出すための会話の相手になること、活動の時期や回数などの事実の確認、そして締め切りの管理の3つです。一方で、文章を書きかえることや、志望校を保護者様が決めてしまうことは避けましょう。本人の言葉で書かれていない志望理由書は、面接で深く聞かれたときに答えにくくなります。オンライン学習塾マスネットでは、書類は生徒さん本人が書き、保護者様には家庭でできる関わり方をお伝えしています。

「志望理由書を読んだら、直したいところだらけで…」

志望理由書の下書きを見せてもらった保護者様から、よく聞く言葉です。

高校生が初めて書く志望理由書は、言葉づかいがぎこちなかったり、説明が足りなかったりすることがよくあります。社会で文章を書く経験を重ねてきた保護者様から見ると、直したいところが多く見つかるのは自然なことです。けれども、保護者様が文章を整えると、生徒さんの言葉ではなくなってしまいます。総合型選抜では、書類の内容をもとに面接で深く聞かれることが多く、本人の言葉で書かれていることが何より大切です。

保護者様に手伝えること

手伝えること具体的に
思い出す会話の相手小さいころの体験や、関心をもったきっかけを一緒に思い出す
事実の確認活動の時期、回数、場所などが正しいかを確かめる
締め切りの管理出願の締め切り、先生に見てもらう日を家族のカレンダーに書く
読み手としての感想読んで分かりにくかったところを1つだけ伝える
書く環境づくり落ち着いて書ける時間と場所を整える

5つすべてを行う必要はありません。生徒さんが手伝ってほしいことを聞き、必要なところだけ関わりましょう。

思い出す会話の相手になる

志望理由書のきっかけは、生徒さんの過去の体験の中にあります。「小さいころ、何に夢中になっていたか」「家族で出かけた場所で、印象に残っていることは何か」など、保護者様だからこそ知っている出来事を一緒に思い出してみてください。ただし、「このきっかけを書いたら」と決めるのは生徒さん本人です。保護者様は、思い出す手がかりを出す役に徹しましょう。

事実を確かめる

活動の時期や回数、参加した大会の名前など、事実に関わるところは、保護者様が覚えていることも多くあります。写真や記録を一緒に見ながら、書いた内容が正しいかを確かめましょう。事実の誤りは、面接で質問されたときに困る原因になります。

締め切りを管理する

志望理由書は、何度も書き直すため、締め切りまでの時間が足りなくなりがちです。出願の締め切りから逆算して、下書きを終える日、先生に見てもらう日、清書する日を家族のカレンダーに書いておきましょう。出願書類全体のスケジュールは、総合型選抜の出願書類スケジュールで説明しています。

保護者様が避けたいこと

避けたいこと理由
文章を書きかえる本人の言葉でなくなり、面接で説明できなくなる
志望校や学部を決めてしまう本人の関心と合わないと、書類に熱意が表れない
立派な実績を書くよう勧める実績の大きさより、考えたことが大切
何度も細かく指摘する書く意欲が下がり、書き直しが進まなくなる
ほかの人の志望理由書と比べる本人の体験から書くことが大切

文章の書き方について相談したいときは、学校の先生や塾の講師に見てもらうよう勧めましょう。複数の人がそれぞれ文章を直すと、意見がばらばらになって生徒さんが迷ってしまいます。中身の相談をする相手は、1〜2人にしぼるのがおすすめです。

感想の伝え方

下書きを読ませてもらったら、感想は1つだけ伝えましょう。

伝え方例
よかったところ部活動で後輩に教えた話は、あなたらしさが出ていていいね
分かりにくかったところ大学で何を学びたいのかが、読んでいて少し分かりにくかったよ
質問の形でこのきっかけのとき、どんな気持ちだったの?

「ここをこう直したら」と答えを示すのではなく、「分かりにくかった」と読み手としての感想を伝えるだけにしましょう。どう直すかは、生徒さんが考えます。質問の形で伝えると、生徒さんが自分で考えを深めるきっかけになります。

書き始めから出願までの関わり方の例

時期保護者様の関わり方
書き始める前きっかけを一緒に思い出す会話をする
下書きの段階読ませてもらえたら、感想を1つだけ伝える
先生に見てもらう時期見てもらう日を家族のカレンダーに書く
清書の前事実(時期・回数・名前)を一緒に確かめる
出願の前提出する書類がそろっているか、一緒に確かめる

下書きを見せたがらない生徒さんもいます。無理に読もうとせず、「困ったら声をかけてね」と伝えておくだけでも十分です。志望理由書の書き始め方は、志望理由書は何から書き始める?で説明しています。

面接につなげるために

志望理由書は、出願したら終わりではありません。面接では、書類に書いたことについて「なぜ」「具体的には」と深く聞かれます。本人が自分の言葉で書いた志望理由書なら、深く聞かれても、自分の体験をもとに答えられます。家で面接の練習相手をするときは、志望理由書に書かれていることを質問にしてみてください。進め方は、家で面接の練習相手をするときのコツで説明しています。

志望校について意見が違うとき

生徒さんが書きたい志望校や学部と、保護者様が望む進路が違うこともあります。そのようなときは、志望理由書を書き始める前に、家族で話し合っておくことが大切です。

話し合いの進め方具体的に
まず最後まで聞くなぜその大学・学部で学びたいのかを、さえぎらずに聞く
気になる点を伝える学費、通学、卒業後の進路など、保護者様が気になる点を具体的に伝える
一緒に調べる気になる点を、大学のホームページやオープンキャンパスで一緒に確かめる
決めるのは本人調べたことをもとに、最後は生徒さんが決める

保護者様の心配は、生徒さんにとっても大切な視点です。「反対」ではなく「一緒に確かめたいこと」として伝えると、生徒さんも受け止めやすくなります。話し合いで出た気になる点を調べることが、志望理由をより具体的にするきっかけになることもあります。

家族の体験を書くとき

志望理由書のきっかけとして、家族の病気や介護、仕事などの体験を書きたいという生徒さんもいます。家族のことを書く場合は、書いてよいかを、生徒さんから家族に確かめてもらうとよいでしょう。書類は大学の先生が読むものですが、面接でくわしく聞かれることもあります。家族の体験そのものより、そこから生徒さんが何を考え、何を学びたいと思ったのかを中心に書くよう、声をかけてあげてください。

つまずきやすい点

いちばん多いのは、締め切りが近づいて焦った保護者様が、文章を書いてしまうことです。締め切りに追われないよう、早めに書き始められる環境を整えることが、いちばんの手助けになります。締め切りが近いのに書き進まない様子が見えたら、保護者様が書くのではなく、学校の先生や塾の講師に早めに相談するよう勧めましょう。書けない理由が、きっかけが決まらないことなのか、書き方が分からないことなのかによって、必要な手助けは変わります。

次に多いのが、保護者様の希望する志望校に合わせて、生徒さんが志望理由を書いてしまうことです。本人が本当に学びたいことでないと、書類にも面接にも熱意が表れません。志望校について意見が違うときは、生徒さんの話を最後まで聞いてから、家族で話し合いましょう。

学年ごとの考え方

高校1年生・高校2年生の保護者様は、生徒さんが興味をもったことや、取り組んだ活動について、ふだんから話を聞いておきましょう。その会話が、志望理由書のきっかけを思い出す材料になります。高校3年生の保護者様は、書き始める時期と締め切りを確かめ、書く時間と場所を整えることを中心に関わります。家庭での関わり方は、総合型選抜で保護者様ができること、しないほうがいいことでも説明しています。

マスネットではこう進めます

オンライン学習塾マスネットの総合型選抜・学習伴走コースでは、書類は生徒さん本人が書き、講師は問いかけ・構成・事実確認を担当します。入会時・志望校決定時・出願前には専門レビューを行います。毎授業後と毎月末に、保護者様へ進み具合を報告するので、家庭で関わるときの参考にしていただけます。くわしくは指導体制をご覧ください。

よくある質問

Q. 志望理由書を見せてくれません。どうすればいいですか?

A. 無理に読もうとしないことが大切です。「困ったら声をかけてね」と伝え、締め切りだけを一緒に確かめておきましょう。

Q. 誤字や脱字は、直してあげてもいいですか?

A. 誤字や脱字を伝えるのはかまいません。直すのは生徒さん本人に任せましょう。

Q. 保護者様の仕事の話を、志望理由書に書いてもいいですか?

A. 生徒さん本人が、その話から関心をもったのであれば、書いてもかまいません。何を書くかは、本人が決めましょう。

Q. 文章が幼く感じます。大丈夫でしょうか?

A. 大学は、高校生の文章として読みます。整った言葉より、本人の体験と考えが具体的に書かれていることが大切です。

Q. 塾や学校の先生と、意見が違うときはどうすればいいですか?

A. 生徒さんが迷わないよう、中身の相談は1〜2人にしぼりましょう。保護者様の意見は、読み手としての感想として伝えるのがおすすめです。

まとめ

志望理由書は生徒さん本人が書くものですが、保護者様には、きっかけを思い出す会話の相手、事実の確認、締め切りの管理という手伝い方があります。文章を書きかえることや志望校を決めてしまうことは避け、下書きを読ませてもらったら、感想を1つだけ伝えましょう。本人の言葉で書かれた志望理由書が、面接で深く聞かれたときの支えになります。

出典・参考にした資料