神奈川県の高校受験|内申135点は中2と中3(2倍)の評定。S値の計算と、内申を使わない第2次選考までの対策
公開日 更新日 執筆:塾長 馬籠先生
神奈川県の公立高校を受験する予定だけれど、内申点が中学2年生から入ると聞いた。S値という言葉もよく分からないし、高校によって内申と学力検査の比率が違うとも聞く。中学3年生の2学期の期末テストが近づいてきて、今から何を優先すればいいのかを知りたい。
結論からお伝えします。神奈川県の公立高校の共通選抜では、内申(調査書の評定)は中学2年生の9教科(45点)と、中学3年生の9教科を2倍した点数(90点)の合計135点満点です。中学3年生の評定は、12月末の時点の成績が使われるため、2学期の期末テストが内申を上げる最後の機会になります。合否は、内申と5教科500点の学力検査を、高校ごとに決められた比率で合わせた「S値」で決まります。さらに、内申を使わない第2次選考もあるため、学力検査の対策を最後まで止めないでください。
マスネットは福岡と鹿児島を拠点に、全国どこからでも受講できる完全1対1のオンライン個別指導塾です。この記事では、神奈川県の入試の仕組みと、そこから逆算した対策を書きます。
2027年春の入試日程
神奈川県教育委員会が公表した、2027年度(令和9年度)の公立高校の共通選抜の主な日程です。
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 志願情報の申請 | 2027年1月25日(月)〜1月29日(金) |
| 志願変更 | 2月上旬 |
| 学力検査 | 2月16日(火) |
| 特色検査(実施校のみ) | 2月16日〜18日(一部の学校は19日) |
| 追検査 | 2月22日(月) |
| 合格発表 | 2月26日(金) |
学力検査は、国語・数学・英語・理科・社会の5教科で、各100点、合計500点満点です。
内申135点は、中2の評定と中3の評定の2倍
| 学年 | 計算 | 満点 |
|---|---|---|
| 中学2年生 | 9教科の評定(5段階)の合計。学年末の成績 | 45点 |
| 中学3年生 | 9教科の評定(5段階)の合計 × 2。12月末の時点の成績 | 90点 |
| 合計 | 135点 |
中学1年生の評定は使われません。 一方で、中学3年生の評定は2倍になるため、中学3年生の評定1つの重みは、中学2年生の2倍です。実技4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)も、5教科と同じ重さで数えられます。
中学3年生の評定は12月末の時点の成績が使われるため、3学期の成績は内申に入りません。 3学期制の中学校では、2学期の期末テストと提出物が、内申を動かせる最後の機会です。
2学期の評定を上げる方法は、別の記事にまとめています。
→ 2学期の内申を上げる方法|中間テストが悪くても、期末までに動かせる4つのこと
S値の計算のしかた
神奈川県の共通選抜では、内申と学力検査を、それぞれ100点満点に換算してから、高校ごとに決められた比率をかけて合計します。この合計をS値といいます。
| 手順 | 計算 |
|---|---|
| 1. 内申を100点満点に換算 | 内申 ÷ 135 × 100 |
| 2. 学力検査を100点満点に換算 | 学力検査の合計 ÷ 500 × 100 |
| 3. それぞれに比率をかけて合計 | 内申の換算点 × 内申の比率 + 学力検査の換算点 × 学力検査の比率 |
内申と学力検査の比率は、合わせて10になるように、高校ごとに決められています。特色検査を行う高校では、特色検査の点数にも比率をかけて加えます。
同じ点数でも、比率でS値が変わる
内申110点、学力検査350点の生徒さんの場合で計算してみます。
| 高校の比率(内申:学力検査) | 内申の換算点 × 比率 | 学力検査の換算点 × 比率 | S値 |
|---|---|---|---|
| 4:6 | 約81.5 × 4 = 約326 | 70 × 6 = 420 | 約746 |
| 6:4 | 約81.5 × 6 = 約489 | 70 × 4 = 280 | 約769 |
この生徒さんは、学力検査より内申の換算点の方が高いため、内申の比率が高い高校の方がS値は高くなります。志望校の比率を確かめると、内申と学力検査のどちらに力を入れるべきかが分かります。
第1次選考と第2次選考
| 選考 | 使う資料 | 例 |
|---|---|---|
| 第1次選考 | 内申(評定)、学力検査、特色検査(実施校のみ) | 厚木高校(普通科)は、評定4:学力検査6:特色検査2 |
| 第2次選考 | 学力検査、「主体的に学習に取り組む態度」の評価、特色検査(実施校のみ) | 厚木高校(普通科)は、学力検査7:主体的に学習に取り組む態度3:特色検査2 |
まず第1次選考で、S値の高い順に合格者の大部分が決まり、残りの人数を第2次選考で決めます。
第2次選考では、内申(評定)が使われません。 代わりに、学力検査と、調査書の「主体的に学習に取り組む態度」の評価が使われます。内申が志望校の受験者の中で低めでも、学力検査で高い点を取れば、第2次選考で合格できる可能性があります。
面接は全員には行われない
2024年春の入試から、すべての高校で共通に行われていた面接はなくなりました。現在は、一部の高校が特色検査として、自己表現検査・実技検査・面接などを行っています。
特色検査を行うかどうか、どんな内容かは高校ごとに違います。志望校が特色検査を行う場合は、学力検査とは別の準備が必要です。
学年別にやるべきこと
中学3年生(2027年春に受験)
| 時期 | やること |
|---|---|
| 11月〜12月 | 2学期の期末テストで評定を上げる。5教科と実技4教科の提出物を確実に出す(内申に入る最後の成績) |
| 12月〜1月 | 志望校の比率を確かめ、自分のS値の目安を出す。中学1・2年生の内容の総復習 |
| 1月 | 志願情報の申請(1月25日〜29日)。学力検査の過去問演習 |
| 2月上旬 | 志願変更の期間。倍率を見て判断する |
| 2月16日まで | 5教科500点の学力検査に向けて、間違えた問題の解き直しと時間配分の練習 |
期末テストまでの3週間の進め方は、別の記事にまとめています。
→ 期末テスト3週間前にやること|中間テストの答案から始める、3週間の計画と教科ごとのやる順番
中学2年生
中学2年生の学年末の評定は、そのまま内申の45点分になります。 2学期の期末テストと3学期の学年末テストで、評定を上げてください。
中学2年生で塾をいつから始めるか迷っている場合は、別の記事にまとめています。
→ 中学2年生の塾はいつから?中2の冬が高校受験の準備のスタートになる理由と、始める前に確認すること
中学1年生
中学1年生の評定は内申に入りませんが、学力検査は中学3年間の内容から出題されます。中学1年生で分からないまま残した単元は、中学2・3年生の評定と学力検査の両方に影響します。中学1年生のうちは、分からない単元を残さないことを優先してください。
自分の内申点を確認する
都道府県を選ぶだけで、評定から内申点を計算できるツールをご用意しています。
現場で見えたこと
神奈川県の中学3年生を見ていて感じるのは、「中学2年生の評定が低かったから、もう内申は上がらない」と考えてしまう生徒さんがいることです。
神奈川県の内申は、中学3年生の評定が2倍で計算されます。中学3年生の評定の合計を1学期より上げられれば、中学2年生の評定の差は取り戻せます。そして、中学3年生の評定に使われるのは12月末の時点の成績です。2学期の期末テストまでは、内申を上げる時間が残っています。
もう一つは、志望校の比率を確かめていない生徒さんが多いことです。比率が分かると、内申と学力検査のどちらに時間を使うべきかがはっきりします。比率を確かめただけで、勉強の配分が変わる生徒さんもいます。
よくある質問
Q. 神奈川県の公立高校入試の内申点は、何点満点ですか。
135点満点です。中学2年生の9教科の評定の合計(45点)と、中学3年生の9教科の評定の合計を2倍した点数(90点)を合わせます。中学1年生の評定は使われません。
Q. 中学3年生の評定は、いつの成績が使われますか。
12月末の時点の成績が使われます。3学期の成績は内申に入らないため、2学期の期末テストと提出物が、内申を上げる最後の機会です。
Q. S値とは何ですか。
内申と学力検査をそれぞれ100点満点に換算し、高校ごとに決められた比率をかけて合計した数値です。特色検査を行う高校では、特色検査の点数も比率をかけて加えます。
Q. 第2次選考とは何ですか。
第1次選考のあとに、残りの合格者を決める選考です。内申(評定)は使わず、学力検査と、調査書の「主体的に学習に取り組む態度」の評価、特色検査の結果で選考します。
Q. 2027年春の神奈川県公立高校の学力検査はいつですか。
2027年2月16日(火)です。合格発表は2月26日(金)です。
Q. 神奈川県の公立高校入試に、面接はありますか。
2024年春の入試から、すべての高校で共通に行われていた面接はなくなりました。一部の高校では、特色検査として面接を行う場合があります。
次に読んでいただきたい記事
同じ内申135点でも、計算の仕方がまったく違う千葉県の入試はこちらです。
→ 千葉県の高校受験|内申135点とK値の仕組み。2027年春から「思考力を問う問題」がなくなる入試の対策
中学3年生で、冬からの塾を検討している場合はこちらをご覧ください。
→ 中学3年生の冬からの塾は間に合う?入試まで4か月でできることと、直前期に塾を選ぶときの注意点
神奈川県で高校受験に備えたい方へ
神奈川県の公立高校入試は、中学3年生の12月末までの評定と、2月16日の学力検査の両方で決まります。志望校の比率を確かめ、2学期の期末テストと学力検査の対策を、同時に進めてください。
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※入試日程、内申の計算方法、各校の比率、特色検査の実施校と内容は、年度によって変更される場合があります。最新かつ正確な情報は、神奈川県教育委員会の募集案内・実施要領および志望校の発表で必ずご確認ください。