小論文の反論・再反論の書き方|「たしかに、しかし」で止まらない構成と具体例
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小論文の反論・再反論の書き方|「たしかに、しかし」で止まらない構成と具体例
「反論を書いたら、自分の意見が間違っているように見える」
「『たしかに、しかし』の後に、何を書けばよい?」
「字数を埋めるために反対意見を足している」
小論文で反論を考える目的は、反対の立場を形だけで入れることではありません。自分の意見にどんな弱点があり、それを踏まえても、どの条件で主張できるかを検討するためです。
まず設問へ答え、その主張を支える根拠を整理します。反論・再反論は、その後に必要性を判断してください。
反論と再反論は、何が違う?
この記事では、次の意味で使います。
| 言葉 | 役割 |
|---|---|
| 主張 | 設問に対する自分の答え |
| 反論 | その答えの根拠・実現性・影響などを問い直す意見 |
| 再反論 | 反論へ応答し、主張を支える、または範囲を修正する説明 |
再反論は、相手を必ず論破することではありません。反論に妥当な部分があれば認め、条件をつけたり、別の方法に変えたりすることもできます。
すべての小論文に、反論を入れるべき?
一律に入れる必要はありません。
資料の要約だけを求める設問へ、自分の反論を長く加えると、指示から離れる場合があります。短い字数で説明を求められているなら、必要な根拠を示すことが先です。
まず、設問の動詞を確認します。
- 要約せよ。
- 比較せよ。
- 理由を説明せよ。
- あなたの意見を論じよ。
- 賛否や問題点を検討せよ。
反対の立場や提案の限界を扱うことが、問いへの答えに役立つかを考えてください。特定の構成を使うだけで高得点になるものではありません。
架空例|学校図書館の開館時間を延ばすべきか
以下は、構成を学ぶための架空例です。実在する学校の調査結果や入試問題ではありません。
放課後の学校図書館の開館時間を延長すべきか、あなたの考えを述べなさい。
最初の主張を「延長すべきだ。利用できる時間が増えるからだ」とします。
この主張に対する反論は、例えば次のように考えられます。
- 管理する人の負担が増える。
- 実際の利用希望が少なければ、負担に見合わない。
- 帰宅時間や安全管理の検討が必要になる。
どれも、開館時間を増やすという提案に直接関係しています。
弱い反論|答えやすい意見を作ってしまう
次のような反論では、主張の検討が深まりません。
本を読む必要はないという意見もある。しかし、読書は大切なので延長すべきだ。
「読書が必要か」と「開館時間を延長すべきか」は同じ論点ではありません。読書の意義を認める人でも、人員や費用を理由に延長へ反対する場合があります。
反論は、自分が簡単に否定できる意見ではなく、提案の実行を考えたときに本当に問題になるものを選びましょう。
再反論は「対策」「根拠」「条件」のどれで応じるか考える
管理負担が増えるという反論には、例えば次の検討ができます。
| 応答の方向 | 検討例 | 追加で必要な確認 |
|---|---|---|
| 対策を示す | 人員配置と運用を見直す | 誰が担当できるか、費用はいくらか |
| 根拠を示す | 延長への需要を調査する | 希望と実際の利用をどう確かめるか |
| 条件をつける | 曜日・期間を限定して試す | 実施可能か、何を測って評価するか |
「当番を作れば解決する」と書くだけでは、人手の確保が可能か分かりません。対策を書いた後、その対策にも根拠が必要かを点検してください。
段落例|反論を踏まえて、主張を絞る
先ほどの架空の問いに対する、練習用の段落例です。
開館時間の延長には、管理する人の負担が増えるという問題がある。そのため、すべての平日に直ちに延長することには慎重であるべきだ。まず利用希望と運営上の条件を確認し、実施可能な曜日に限って試行する方法を検討したい。試行後に利用状況と負担を確かめ、継続の可否を判断する必要がある。
元の「延長すべきだ」を、条件つきの提案へ変えています。
これは段落の検討例であり、完成答案ではありません。実際の資料に人員・費用・需要の情報があれば、その内容を用いて根拠を具体化します。資料にない数字は作らないでください。
再反論ができないときは、主張を見直す
反論を考えて、自分の根拠が足りないと分かることがあります。
その場合は、無理に「しかし」と続けず、次を見直しましょう。
- 主張の範囲が広すぎないか。
- 一部の人や場面だけに当てはまる話ではないか。
- 原因を断定できる資料があるか。
- 別の方法のほうが課題に合わないか。
- 判断のために追加で必要な情報は何か。
「全員に必要」を「条件に該当する人への支援が必要」と変えるなど、問いに答えながら主張を正確にすることができます。
字数配分は、論点の重要さから決める
反論を長く紹介しすぎると、自分の答えと根拠が書けなくなります。一方、反論を1行で置いて、関係のない主張を繰り返しても検討にはなりません。
下書き前に、次の4行のメモを作ってみてください。
- 自分の答え。
- その根拠。
- 最も重要な反論。
- 反論を踏まえた最終的な答え。
指定字数と設問に応じて配分し、「反論は必ず全体の何%」という固定の比率には頼りすぎないようにします。
書き終えた後の確認
- 反論が、最初の主張と同じ論点を扱っているか。
- 反対の立場を、極端に単純化していないか。
- 再反論が、反論の問題点へ答えているか。
- 根拠のない事実や数字を追加していないか。
- 最終的な主張に条件をつけた場合、その意味が明確か。
- 設問に対する自分の答えが、最後まで分かるか。
よくある質問
「たしかに」「しかし」は使わないほうがよいですか?
使って構いません。ただし、その接続語に合う関係があるかを確認します。反論と応答の関係がなければ、言葉だけ整えても論理はつながりません。
反論を認めると、自分の意見が弱くなりませんか?
反論を認めたうえで、どこまで主張できるかが明確になれば、説明を正確にできます。ただし、最後に何を主張しているかが分からなくならないようにしてください。
反対意見が思いつきません。
「誰が負担するか」「実施できるか」「別の方法はあるか」「困る人はいないか」から考えてみましょう。資料に反対の根拠がある場合は、それを優先します。
小論文が、意見の繰り返しになってしまう方へ
答案と設問を並べ、主張・根拠・反論・応答に印をつけると、足りない部分を見つけやすくなります。
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