総合型選抜の研究計画書の書き方|テーマ・問い・方法・先行研究を高校生向けに整理
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総合型選抜の研究計画書の書き方|テーマ・問い・方法・先行研究を高校生向けに整理
「研究したいことはあるが、計画書に何を書けばよいか分からない」
「志望理由書と同じ内容になってしまう」
「専門的な実験や、難しい統計が必要?」
研究計画書では、関心のあるテーマを挙げるだけでなく、何を、なぜ、どのように確かめたいかを整理します。
ただし、総合型選抜の全方式が研究計画書を求めるわけではありません。「学習研究計画書」「研究計画レポート」など、名称や指示も異なります。この記事の順番は整理のための提案であり、提出する際は大学の設問・様式を優先してください。
最初に、大学指定の設問と対象時期を確認する
大学の公式案内には、研究計画に関する提出様式を設けている例があります。例えば、九州大学の学部入試案内には、農学部の「活動歴報告書・研究計画書」が掲載されています。
別の大学の例を、そのまま自分の出願へ当てはめないでください。次を確認します。
- 受験年度・学部・方式。
- 高校で実施した研究か、大学入学後の計画か。
- 指定項目と字数・ページ数。
- 図表・参考文献の扱い。
- ファイル形式、手書き・入力、提出方法。
- 本人以外の支援や生成AI利用に関するルール。
志望理由書との違いは、設問の中心から考える
志望理由書では、なぜその大学・学部で学びたいかが中心になることがあります。研究計画書では、調べたい問いと、確かめる方法の説明に比重が置かれる場合があります。
ただし、役割を固定せず、実際に何を書くよう求められているかを見てください。
「この分野に興味があります」「社会に役立ちたいです」だけで終わっていたら、研究計画として具体化する余地があります。
テーマを、答えを調べられる問いに変える
「地域の交通」「食品ロス」「学習支援」はテーマです。そこから、対象と確かめたい内容を絞ります。
| 広いテーマ | 問いの例 |
|---|---|
| 地域交通 | 自校の生徒が放課後に路線バスを利用しない理由は何か |
| 食品ロス | 自校の昼食で、食べ残しが生じる場面と理由は何か |
| 学習支援 | ある計算課題で、生徒が途中式を書かずに止まる場面はどこか |
これらは検討例です。実際には、対象へ協力を依頼できるか、調査する必要があるかも考えます。
最初から対象を全国へ広げず、自分が確認できる範囲で問いを作ってください。
背景は「自分の経験」と「公開資料」を分ける
経験は、問いを持ったきっかけになります。しかし、経験したことが、地域全体でも起きているとは限りません。
例えば、「友人がバスを使っていなかった」は本人が見聞きしたことです。「地域の高校生の利用率が低い」は、別に根拠を確認する必要があります。
背景を書くときは、次のように材料を分けます。
- 自分が経験・観察したこと。
- 統計や先行する研究で分かったこと。
- それでも、まだ確かめたいこと。
この3つを並べると、なぜ自分の問いを調べるのかを説明しやすくなります。
先行研究は、結論だけでなく方法も読む
先行研究や既存調査を探すときは、学校の図書館、自治体の統計・報告書、大学などが公開する資料を利用できます。
読んだ資料ごとに、次をメモしましょう。
- 誰が、いつ公表したか。
- 何を対象にしたか。
- どのような方法を使ったか。
- 何が分かり、どのような限界があるか。
- 自分の問いと、どこが同じでどこが違うか。
資料名を並べるだけでなく、計画のどこに役立つかを整理します。出典情報は後から探し直さなくてよいよう、読んだ時点で保存してください。
方法は、問いに答えられるかで選ぶ
次は、地域交通を例にした架空の検討です。
| 確かめたいこと | 方法の候補 | その方法だけでは分からないこと |
|---|---|---|
| 利用している人数・頻度 | アンケートや利用記録 | 利用しない詳しい事情 |
| 利用しない理由 | 質問紙と聞き取り | 別の学校・地域の状況 |
| 時刻表と下校時刻の関係 | 公開時刻表と学校の予定の照合 | 実際に選ぶ交通手段 |
アンケートを取ること自体を目的にせず、その結果で問いに答えられるかを確認します。
特定の方法で原因まで断定できないなら、計画書でも「関係を調べる」「理由を探索する」など、分かる範囲に合った書き方にしましょう。
実現可能性も、計画の一部
実施を考える際は、次も整理します。
- 対象へ協力を依頼できるか。
- 必要な機器・資料・予算はあるか。
- 学校や関係者の許可が必要か。
- 回答者の個人情報をどう扱うか。
- 協力が得られなかったときの別の方法。
- 限られた期間で、どこまで進めるか。
大学入学後の計画なら、その大学で学べる基礎科目や研究方法、設備の利用条件も調べます。施設や教員名を書くだけでなく、なぜ必要なのかを説明してください。
結果を、先に決めて書かない
計画段階で結論が分かっているように書くと、結果を確かめる余地がなくなります。
例えば、「新しい案内を作れば必ず利用者が増える」ではなく、「案内への理解や行動にどのような変化が見られるかを調べたい」と整理できます。
予想や仮説を書く場合も、実際の結果と区別します。すでに実施したこと、現在の解釈、これから行うことを混ぜないでください。
下書き前に埋める7項目
- 問い:何を確かめたいか。
- 背景:なぜ、その問いを持ったか。
- 既存の知見:何が分かっているか。
- 方法:何をどう調べるか。
- 範囲と限界:どこまで言えるか。
- 計画:どの順番で進めるか。
- 大学の学び:何を学ぶ必要があるか。
指定様式に別の項目がある場合は、それに合わせて並べ替えます。
よくある質問
高校生の段階で、専門的な研究を完成させる必要がありますか?
提出課題によります。入学後の計画を求める課題なら、研究済みであるように見せる必要はありません。募集要項で、過去の成果と今後の計画のどちらを求めているか確認してください。
方法がまだ決められません。
問いが広すぎないか、何を知りたいのかを見直します。方法の候補を挙げ、それぞれで分かることを比較すると、次に調べる点が見えやすくなります。
生成AIに研究計画を作ってもらってよいですか?
まず大学の利用ルールを確認してください。本人が説明できない方法、読んでいない文献、実施していない研究を記載しないことが前提です。
問いと方法がつながらないときは
マスネットへの相談では、指定様式、現在のテーマ、読んだ資料のメモをお知らせください。文章を整える前に、問い・方法・大学での学びを整理することが大切です。
総合型選抜・学習伴走コースでは、本人が考え、原稿を書くことを前提に、問いや構成、事実の確認を進めます。対応範囲と費用は、コース・追加メニューをご確認ください。