シドニー在住の中学生の高校受験|日本人国際学校・現地校・インター別の進路と、時差1〜2時間で平日に受ける日本の受験準備
公開日 更新日 執筆:塾長 馬籠先生
シドニーで暮らしていて、子どもはシドニー日本人国際学校の日本人学級に通っている。あるいは、現地のハイスクールやインターに通いながら、日本語の学習を続けている。日本の高校受験に向けて、何をいつから準備すればいいのか。学年の区切りが日本と違う中で、どう計画を立てればいいのかが分からない。
結論からお伝えします。オーストラリアには日本の高校課程を持つ学校がないため、シドニーの日本人中学生は、中学卒業時に「帰国して日本の高校を受験する」か「現地で学び続ける」かを選びます。日本の高校を受けるなら、中学2年生のうちに帰国生入試の出願資格と、現地の学年と日本の学年の対応を確認してください。日本との時差は1〜2時間と小さく、平日の放課後や夜に、日本の授業をそのまま受けられます。
マスネットは福岡と鹿児島を拠点に、全国・海外のどこからでも受講できる完全1対1のオンライン個別指導塾です。海外在住の生徒さんも多く在籍しています。この記事では、シドニー在住のご家庭に向けて、日本の高校受験までの道筋を書きます。
シドニーの日本人中学生を取り巻く状況
シドニーは、オーストラリアで最も多くの日本人が暮らす都市圏の一つです。日本人の中学生の学び方は、主に次の3つです。
| 学び方 | 内容 |
|---|---|
| シドニー日本人国際学校の日本人学級 | 日本の学習指導要領に沿って、日本語で授業が行われる。小学1年生から中学3年生(Year 1〜Year 9)まで |
| 現地校(ハイスクール)+日本語の学習 | 平日は現地の学校で英語で学び、補習授業校や家庭で日本語・日本の教科を学ぶ |
| インターナショナルスクール+日本語の学習 | 英語で授業を受け、補習授業校や家庭で日本の教科を学ぶ |
シドニー日本人国際学校は、シドニー北部のテリーヒルズにあり、日本人学級と、ニューサウスウェールズ州のカリキュラムで学ぶ国際学級を持つ学校です。日本人学級の中学部は少人数で、一人ひとりに目が届きやすい環境です。
学び方別の強みと、補強が必要になりやすい点
| 学び方 | 日本の高校受験での強み | 補強が必要になりやすい点 |
|---|---|---|
| 日本人国際学校の日本人学級 | 教科の内容と進度が日本と同じ。調査書が作成される | 少人数のため、日本国内の同学年と比べた到達度が分かりにくい。入試の形式での演習量 |
| 現地校+日本語の学習 | 英語力。面接や作文で語れる現地での経験 | 国語(読解・記述・漢字)、社会(日本の地理・歴史・公民)、数学の日本語での用語と計算の速さ |
| インター+日本語の学習 | 英語力。多文化の環境で身につけた考える力 | 国語、社会、数学の日本語での用語。日本の入試の問題の形式 |
現地校やインターに通う生徒さんは、英語を受験の強みにできます。一方で、数学は日本の入試の方が計算の量が多く、速さも求められることがあります。分かっていても、時間内に解ききれないという失点が起きやすいため、日本の問題の形式での演習が必要です。
学年の区切りが、日本と違う
オーストラリアの学校の1年は、1月下旬から2月に始まり、12月に終わります。4学期制で、学年を分ける誕生日の区切りも日本と違います。
| 項目 | 日本 | オーストラリア(シドニーのあるニューサウスウェールズ州) |
|---|---|---|
| 学年の始まり | 4月 | 1月下旬から2月 |
| 学年の終わり | 3月 | 12月 |
| 長い休み | 夏休み(7月下旬〜8月) | 夏休み(12月中旬〜1月下旬) |
| 中学3年生にあたる学年 | 中学3年生 | Year 9 が目安。ただし生まれ月によってずれる |
注意したいのは2つです。
1つ目は、生まれ月によっては、日本の学年と現地の学年が1つずれることです。日本の高校を受けるときは、日本の学年で数えて、どの年の入試を受けるのかを最初に確認してください。
2つ目は、現地の夏休みが、日本の入試の直前期と重なることです。12月中旬から1月下旬の約6週間は、現地の学校がありません。帰国生入試や私立高校の入試が始まる時期に、受験勉強にまとまった時間を使えるのは、オーストラリアならではの利点です。
中学卒業後の進路
| 進路 | 主な入試 | 準備で重視すること | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 帰国して日本の高校を受験 | 帰国生入試、一般入試 | 出願資格の確認、国語・数学・英語、面接・作文 | 帰国の時期と、出願資格の期間の条件。現地の学年と日本の学年の対応 |
| 現地で学び続ける | 現地のハイスクール、インターの高校課程(IBなど) | 英語での学習 | 大学で日本に戻る場合は、大学の帰国生入試を視野に入れる |
帰国生入試の基本
出願資格には、海外での在住期間と、帰国してからの期間の条件があるのが一般的です。期間の長さは学校ごとに違います。
現地校やインターに通っている場合は、「日本の義務教育の9年の課程を修了した、または修了見込みの人と同じと認められるか」も出願資格に関わります。学年の区切りが違うため、現地の学校の在籍の証明と、日本の学年の対応を、志望校に早めに確認してください。
日本人学校と現地校・インターで、出願の枠や試験の内容を分けている学校もあります。
時差1〜2時間を、どう生かすか
シドニーと日本の時差は、シドニーの夏時間の期間は2時間、それ以外は1時間です。2026年は10月4日に夏時間が始まり、2027年は4月4日に夏時間が終わります。
| シドニーの時間 | 日本の時間(夏時間の期間) | 日本の時間(夏時間以外) |
|---|---|---|
| 平日 16:00(放課後) | 14:00 | 15:00 |
| 平日 18:00 | 16:00 | 17:00 |
| 平日 19:00 | 17:00 | 18:00 |
| 平日 20:00 | 18:00 | 19:00 |
| 平日 21:00 | 19:00 | 20:00 |
シドニーの平日の夜は、日本の夕方から夜にあたります。日本の講師が普段授業をしている時間帯なので、日本国内の生徒さんと同じように、平日の放課後や夜に授業を受けられます。
ヨーロッパやアメリカのように、週末に授業をまとめる必要はありません。平日に週1〜2回、日本の定期テストや入試の形式に合わせた授業を受けるという形が、無理なく続けられます。
学年別にやるべきこと
中学1年生
日本の教科書の内容を積み上げる時期です。日本人学級に通う生徒さんは、定期テストで確実に点を取り、数学と英語の土台を固めてください。
現地校やインターに通う生徒さんは、日本の数学の教科書の進度に遅れないことを優先してください。英語で数学を学んでいると、「方程式」「比例」などの日本語の用語が分からなくなることがあります。
中学2年生
帰国の時期の見通しを立て、志望校の候補と出願資格を確認します。現地の学年と日本の学年の対応も、この時期に確認してください。
中学3年生
志望校の募集要項をそろえ、入試の形式と日程を一覧にします。日本で受験する場合は、現地の夏休み(12月中旬〜1月下旬)を受験の直前期としてどう使うか、渡航の計画と合わせて決めてください。
日本人学級に通う生徒さんは、中学3年生の2学期に学ぶ文法が、入試の長文読解の土台になります。
→ 中3の関係代名詞が分からないときの立て直し方|who・which・thatの使い分け、主格と目的格の見分け方、省略できる場合
面接や作文では、シドニーでの生活から何を学んだかを、自分の言葉で説明できるように準備します。
現場で見えたこと
海外在住の生徒さんを見ていて感じるのは、学力そのものより「日本の入試の形式」で失点しているケースが多いということです。
オーストラリアの現地校に通う生徒さんの場合、英語の力は十分なのに、数学の計算の速さや、国語の記述で点を落とすことがあります。現地の授業では、考え方を説明することが重視される一方で、日本の入試のように、決められた時間で多くの計算問題を解く練習は少ないからです。
時差の小さいシドニーでは、平日の夜に、日本国内の生徒さんと同じペースで授業を受けられることが大きな利点です。週1〜2回の授業で日本の問題の形式に慣れ、現地の夏休みに入試の仕上げをする。この形で、日本の受験に向けた学習を続けている生徒さんがいます。
よくある質問
Q. シドニーから日本のオンライン塾を受講できますか。
受講できます。時差は1〜2時間なので、シドニーの平日の放課後や夜に、日本の夕方から夜の授業を受けられます。
Q. シドニーと日本の時差は何時間ですか。
シドニーの夏時間の期間は2時間、それ以外は1時間です。2026年は10月4日に夏時間が始まり、2027年は4月4日に夏時間が終わります。
Q. シドニー日本人国際学校の日本人学級から、日本の高校を受験できますか。
受験できます。日本の学習指導要領に沿って学んでいるため、一般入試の準備は日本国内の中学生と同じ流れで進められます。帰国生入試については、日本人学校の在籍者を対象に含むかどうかが学校によって違います。
Q. オーストラリアの現地校に通っていても、日本の高校を受験できますか。
受験できます。ただし、国語と数学は日本の入試の形式で問われるため、その対策が必要です。学年の区切りが日本と違うため、出願資格と学年の対応を志望校に確認してください。
Q. オーストラリアに、日本の高校課程を学べる学校はありますか。
オーストラリアには、日本の高校課程を持つ学校はありません。そのため、中学卒業時に、帰国して日本の高校を受験するか、現地で学び続けるかを選ぶことになります。
Q. メルボルンやブリスベンからも受講できますか。
受講できます。メルボルンはシドニーと同じ時差です。ブリスベンのあるクイーンズランド州は夏時間がないため、1年を通して時差は1時間です。
次に読んでいただきたい記事
時差の小さい地域から日本の受験を目指す例として、ソウル在住のご家庭向けの記事もまとめています。
→ ソウル在住の中学生の高校受験|日本人学校・韓国の現地校・インター別の進路と、時差なしで受ける日本の受験準備
オンライン塾で本当に成果が出るのか不安な場合は、選ぶ前の確認項目をまとめています。
→ オンライン塾は効果ない?成果が出る塾・出ない塾の違いと、選ぶ前に確認すべき7つのこと
シドニーから日本の高校受験を目指す方へ
シドニーからの高校受験は、学び方に合わせた教科の補強と、学年の区切りの違いを踏まえた計画が鍵になります。
マスネットは完全1対1のオンライン個別指導塾です。日本人学級の定期テスト対策から、現地校・インターに通う生徒さんの国語・数学の補強、帰国生入試に向けた対策、面接・作文の準備まで、一人ひとりの進路に合わせて設計します。授業後には毎回、保護者様に授業報告書をお送りします。
シドニー市内(チャッツウッド、ノースシドニー、クロウズネスト、ニュートラルベイ、レーンコーブ、セントアイヴス、テリーヒルズ周辺、シドニーCBD)をはじめ、メルボルン、ブリスベン、パース、ゴールドコーストなど、オーストラリアのどこからでも、移動時間ゼロで受講いただけます。どの都市も、日本との時差は1〜2時間です(パースは1年を通して日本より1時間遅れ、ブリスベンとゴールドコーストは1年を通して日本より1時間進んでいます)。受けられる曜日と時間は、学習面談でご相談ください。
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※帰国生入試の出願資格・試験内容・日程、各校の体制、学年の区切り、夏時間の期間は、年度や州により変更される場合があります。最新かつ正確な情報は、各校の募集要項や公式の発表で必ずご確認ください。