上海在住の中学生の高校受験|世界で唯一の日本人学校高等部と、帰国・インターの3つの進路の選び方
公開日 更新日 執筆:塾長 馬籠先生
上海で暮らしていて、中学卒業後の進路を考え始めた。上海日本人学校には高等部があると聞いたけれど、内部進学できるのか、日本に帰国して受験した方がいいのかが分からない。
結論からお伝えします。上海日本人学校には、世界の日本人学校で唯一の高等部があります。そのため上海の日本人中学生には、「高等部に進む」「帰国して日本の高校を受験する」「インターなどで学び続ける」の3つの道があります。どの道を選ぶかで、中学3年生の準備が変わります。中学2年生のうちに方向を決めてください。日本との時差は1時間なので、日本のオンライン授業を放課後にそのまま受けられます。
マスネットは福岡と鹿児島を拠点に、全国・海外のどこからでも受講できる完全1対1のオンライン個別指導塾です。海外在住の生徒さんも多く在籍しています。この記事では、上海在住のご家庭に向けて、高校受験までの道筋を書きます。
上海の日本人中学生を取り巻く状況
上海は、世界の都市の中で4番目に日本人が多く暮らす都市です(外務省「海外在留邦人数調査統計」、2025年10月1日時点の都市別順位)。
上海日本人学校は、次の体制で運営されています(学校公式サイトの学校概要、2026年4月時点)。
| 校舎 | 学部 | 在籍数 |
|---|---|---|
| 虹橋校 | 小学部 | 868名 |
| 浦東校 | 小学部・中学部 | 小学部196名、中学部418名 |
| 浦東校に併設 | 高等部 | 119名(各学年2学級) |
中学部は浦東校の1か所です。そして高等部を持つ日本人学校は、世界で上海日本人学校だけです。
日本人学校のほかに、インターナショナルスクールに通う生徒さんもいます。
中学卒業後の3つの道
| 進路 | 特徴 | 準備で重視すること | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 上海日本人学校の高等部に進む | 家族と上海で暮らしながら、日本の高校と同じ教育課程を日本語で学べる | 高等部の入学の条件と選考の内容の確認 | 入学には、保護者の就労と本人の居留許可などの条件がある |
| 帰国して日本の高校を受験する | 志望校の選択肢が最も広い | 帰国生入試の出願資格、英語・数学・国語、面接・作文 | 帰国の時期と、出願資格の期間の条件 |
| インターなどで学び続ける | 英語での学習を継続できる | 英語とIBなどの科目 | 大学で日本に戻る場合は、大学の帰国生入試を視野に入れる |
高等部に進む場合
高等部は浦東校に併設されており、中学部と同じ敷地で学べます。入学には、保護者の就労や本人の居留許可などの条件があります。入学の条件、選考の内容、日程は、毎年の募集要項で必ず確認してください。
高等部に進む場合でも、その先の大学受験を見据えた学習は欠かせません。高校で日本の大学を目指すなら、中学の内容の土台がそのまま大学受験の土台になります。
帰国して日本の高校を受験する場合
帰国生入試の出願資格には、海外での在住期間と、帰国してからの期間の条件が設けられているのが一般的です。期間の長さは学校ごとに違います。
日本人学校と現地校・インターで出願の枠や試験の内容を分けている学校や、日本人学校の在籍者を帰国生入試の対象外とする学校もあります。上海日本人学校に通っている場合は、この点を志望校ごとに確認してください。
進路を決める時期と、準備の分かれ目
3つの道は、中学3年生の準備がそれぞれ違います。
| 進路 | 中学3年生の主な準備 |
|---|---|
| 高等部に進む | 高等部の選考の対策。中学の学習内容の定着 |
| 帰国して受験する | 志望校の過去問、面接・作文、帰国生入試の日程に合わせた渡航の計画 |
| インターで学び続ける | 英語力と、インターのカリキュラムへの準備 |
中学3年生になってから迷うと、準備が間に合わなくなります。中学2年生の3月までに方向を決めると、中学3年生の1年間を準備に集中して使えます。
在籍校別の強みと、補強が必要になりやすい教科
| 在籍校 | 日本の高校受験での強み | 補強が必要になりやすい点 |
|---|---|---|
| 上海日本人学校中学部 | 教科の内容と進度が日本と同じ。調査書が作成される。同学年の日本人生徒が多い | 英語を受験の強みにしにくい。日本の入試の形式に触れる機会が少ない |
| インター | 英語力。面接や作文で語れる多文化の経験 | 国語(読解・記述・漢字)、社会(日本の地理・歴史・公民)、数学の日本語での用語と解き方 |
上海日本人学校の中学部は規模が大きく、同学年に日本人の生徒さんが多くいます。日本国内に近い環境で学べる一方で、日本国内の模試や入試問題に触れる機会は限られます。日本の同学年と比べて、自分がどの位置にいるかを定期的に確かめる手段を持っておくと安心です。
時差1時間で、日本の授業をそのまま受けられる
上海は日本より1時間遅い時間で動いています。どちらも夏時間がないため、1年を通じて差は変わりません。
| 日本時間 | 上海時間 |
|---|---|
| 17:00 | 16:00 |
| 19:00 | 18:00 |
| 20:00 | 19:00 |
| 21:00 | 20:00 |
日本の生徒さんが夕方から夜に受けている授業を、上海の放課後や夕食後にそのまま受けられます。
なお、中国から日本のオンラインサービスを利用する場合、通信環境によってはつながりにくいことがあります。体験授業の段階で、ご自宅の通信環境で問題なく受けられるかを必ず確認してください。
学年別にやるべきこと
中学1年生
日本の教科書の内容を積み上げる時期です。日本人学校に通う生徒さんは、定期テストで確実に点を取り、数学と英語の土台を固めてください。
インターに通う生徒さんは、国語の読解と漢字、数学の日本語での用語に早めに触れておくと、後の負担が大きく減ります。
中学2年生
3つの道のどれを選ぶかを、家族で決める時期です。高等部の入学の条件、帰国生入試の出願資格、帰国の見通しを並べて確認してください。
学習面では、数学と英語の弱点をこの1年で埋めることを優先してください。2学期に学ぶ一次関数は、高校入試でも高校の数学でも土台になる単元です。
→ 中2の一次関数が分からないときの立て直し方|つまずく5つの場所と、中1の比例まで戻る手順
中学3年生
選んだ道に合わせて準備を進めます。帰国して受験する場合は、夏までに志望校の募集要項をそろえ、入試の日程と渡航の計画を一覧にしてください。面接や作文では、上海での生活から何を学んだかを、自分の言葉で説明できるように準備します。
現場で見えたこと
海外の日本人学校に通う生徒さんを見ていて感じるのは、定期テストの点数は取れていても、日本の入試の形式で点を取る練習が足りていないことがあるということです。
定期テストは、授業で習った範囲から、先生が授業の内容に沿って出題します。入試は、3年間の範囲から、初めて見る形の問題が出ます。定期テストで取れている点数が、そのまま入試の点数になるとは限りません。
上海のように、内部に高等部がある環境では、進路の選択肢がある分、決めるのが後回しになりやすい傾向もあります。どの道を選んでも困らないように、中学の内容の土台を固めておくこと。そのうえで、中学2年生のうちに方向を決めること。この2つが、進路の選択肢を最後まで広く保つことにつながります。
よくある質問
Q. 上海から日本のオンライン塾を受講できますか。
受講できます。日本との時差は1時間なので、日本時間19時の授業は上海時間18時に受けられます。通信環境によってはつながりにくいことがあるため、体験授業の段階で確認してください。
Q. 上海日本人学校に高等部はありますか。
あります。浦東校に併設されており、世界の日本人学校で高等部があるのは上海日本人学校だけです。入学の条件と選考の内容は、毎年の募集要項で確認してください。
Q. 上海日本人学校の中学部から、日本の高校を受験できますか。
受験できます。日本の学習指導要領に沿って学んでいるため、一般入試の準備は日本国内の中学生と同じ流れで進められます。帰国生入試については、日本人学校の在籍者を対象に含むかどうかが学校によって違います。
Q. 高等部に進むか、帰国するか、いつまでに決めればいいですか。
中学2年生の3月までに方向を決めると、中学3年生の準備に集中できます。出願資格の在住期間の条件と、高等部の入学の条件の両方から逆算して決めてください。
Q. インターに通っていても、日本の高校を受験できますか。
受験できます。帰国生入試では英語力が強みになります。一方で、国語、社会、数学の日本語での出題形式に慣れておく必要があります。
Q. 授業は上海時間の何時ごろに受けられますか。
日本時間から1時間を引いた時刻になります。具体的な曜日と時間は、学習面談でご相談ください。
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同じアジアの都市として、日本の高校課程の学校が現地にあるシンガポールの記事もまとめています。
→ シンガポール在住の中学生の高校受験|日本人学校・インター別の進路と、帰国か現地進学かの選び方
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→ オンライン塾は効果ない?成果が出る塾・出ない塾の違いと、選ぶ前に確認すべき7つのこと
上海から進路を考えている方へ
上海の日本人中学生には、高等部・帰国・インターの3つの道があります。どの道でも、中学の内容の土台が、その先の受験の土台になります。
マスネットは完全1対1のオンライン個別指導塾です。上海日本人学校の定期テスト対策から、日本の入試の形式に合わせた対策、インター生の国語・数学の補強、帰国生入試の面接・作文の準備まで、一人ひとりの進路に合わせて設計します。授業後には毎回、保護者様に授業報告書をお送りします。
浦東(碧雲・聯洋)、古北・虹橋、静安、徐匯など、上海のどの地域からでも、移動時間ゼロで受講いただけます。
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※上海日本人学校の体制・高等部の入学の条件、帰国生入試の出願資格・試験内容・日程は、年度により変更される場合があります。最新かつ正確な情報は、各校の募集要項や公式の発表で必ずご確認ください。