小学生の英語はいつから始める?学年別の進め方と塾が必要になる目安
公開日 更新日 執筆:塾長 馬籠先生
小学生の英語は、早く始めた方がよいのでしょうか。
幼児期から英会話へ通う子もいれば、小学校の授業が始まってから取り組む子もいます。周囲の話を聞くほど、「もう遅いのでは」「何から始めればよいのか」と迷う保護者様も多いと思います。
先に結論を言います。
小学生の英語に、全員共通の正解となる開始年齢はありません。早く始めたかどうかより、年齢に合った内容を無理なく続け、中学校までに「聞く・話す」だけでなく「読む・書く」へつなげられるかが大切です。
この記事では、小学校英語の流れ、学年別の始め方、家庭学習と英会話・学習塾の違いを整理します。
小学校では何年生から英語を学ぶのか
現在の小学校では、3・4年生で「外国語活動」、5・6年生で教科としての「外国語」を学びます。
| 学年 | 学校での位置づけ | 主な内容 |
|---|---|---|
| 小1・小2 | 学校独自に触れる場合はあるが、全国共通の教科ではない | 歌、挨拶、身近な言葉など |
| 小3・小4 | 外国語活動 | 聞く・話すことを中心に英語へ慣れる |
| 小5・小6 | 教科としての外国語 | 聞く・話す・読む・書くを扱い、評価も行われる |
小学校英語の授業は、最初から文法用語を暗記する形ではありません。音声ややり取りから入り、高学年になると文字、語句、簡単な文へ進みます。
一方、中学校へ上がると、単語を書き、語順を理解し、英文を読んで答える場面が増えます。
小学生の英語で気をつけたいのは、学校の授業を楽しめているからといって、読み書きまで自然に身につくとは限らないことです。
英語を始めるなら「今から」で大丈夫
「小1からでないと遅い」「小5からでは間に合わない」と決める必要はありません。
低学年には音をまねることへの抵抗が少ないという良さがあります。高学年には、日本語で説明を理解し、文字と音の関係を意識して学べる良さがあります。
開始時期ごとに、向いている学び方が違うだけです。
小1・小2から始める場合
この時期の目的は、英語を「勉強にすること」ではなく、音と意味を結びつけることです。
- 英語の歌を聞く
- 絵本の音声をまねる
- 色、数、食べ物など身近な言葉を使う
- 簡単な挨拶を声に出す
1回30分の書き取りより、5分から10分を繰り返す方が続きます。
アルファベットを書かせることを急ぎすぎると、英語が文字練習だけになってしまいます。本人が興味を示したら、大文字と小文字を少しずつ扱う程度で十分です。
小3・小4から始める場合
学校で外国語活動が始まる時期です。
授業で聞いた表現を、家庭でも短く使ってみます。
I like soccer.
What color do you like?
I want a blue pen.この時期から、英語の音と文字の関係にも少しずつ触れます。
ただし、フォニックスのルールを一度に暗記させる必要はありません。知っている単語を見て、「この文字はこんな音になっている」と確認するところから始めます。
小5・小6から始める場合
遅くありません。ただし、聞いてまねるだけで終わらず、読み書きを意識します。
- アルファベットの大文字・小文字を正しく書く
- 教科書で扱う単語を見て読める
- 日本語を見て基本単語を書ける
- 主語と動詞の順番を意識する
- 簡単な自己紹介文を書ける
中学校入学までに、be動詞や一般動詞を文法用語で完璧に説明できる必要はありません。
それよりも、I am ~.とI like ~.では後ろの形が違うことに気づき、短い文を自分で読んだり書いたりできる方が役立ちます。
早く始めれば必ず英語が得意になるわけではない
幼児期から英会話へ通っていても、中学校で英語に苦戦する生徒さんはいます。
よくあるのは、次のようなケースです。
- 会話はできるが、単語のつづりを書けない
- 聞けば分かるが、英文を読めない
- 決まった表現は言えるが、語順を変えられない
- 楽しい活動には参加できるが、家庭学習の習慣がない
反対に、小5から始めても、音声と文字を結びつけ、毎週復習を続けて中学校で伸びる子もいます。
英語は、開始年齢だけで決まりません。
触れた期間 × 内容の質 × 続けた回数で差がつきます。
早く始めることには意味がありますが、「通わせているから大丈夫」と考えず、今何ができるかを確認してください。
小学生のうちに身につけたい4つの土台
1.英語を聞いて意味を想像する
一語ずつ日本語へ訳さなくても、場面や絵から意味をつかむ経験が必要です。
短い動画や音声を使い、全部分からなくても「何の話だった?」と聞いてみます。
2.間違いを怖がらず声に出す
発音を細かく直しすぎると、話さなくなることがあります。
通じる音を目指すことは大切ですが、最初から完璧さを求めません。まず、聞こえた通りにまねる回数を増やします。
3.文字を見ておおよその音が分かる
アルファベットを順番に言えるだけでは、単語は読めません。
cat、dog、penなど知っている単語を使い、文字と音を結びつけます。丸暗記した単語を増やすだけでなく、初めて見る短い単語を読もうとする力へつなげます。
4.短い英文を自分で書く
高学年では、見本を写すだけでなく、一部を変えて書く練習をします。
I like tennis.
I like music.
I like dogs.このように、文の型を残して単語を入れ替えます。
自由英作文をいきなり書かせるより、短い成功を重ねる方が、中学校の英作文へつながります。
家庭で始めるなら1日10分でよい
小学生の家庭英語は、長時間より頻度を優先します。
低学年の10分
- 3分:歌や短い動画を聞く
- 3分:聞こえた言葉をまねる
- 4分:絵カードや絵本で意味を確認する
中学年の10分
- 3分:教科書や教材の音声を聞く
- 3分:一文ずつまねる
- 4分:知っている単語を読んでみる
高学年の10分
- 3分:単語を声に出して読む
- 3分:日本語を見て単語を書く
- 4分:短い英文を1〜2文作る
毎日できなくても構いません。週3回から始め、曜日と時間を固定します。
「時間があったら英語をやる」では、後回しになりがちです。「夕食前の10分」「火・木・土」のように決める方が続きます。
教材選びはこちらの記事にまとめています。
英会話教室・学習塾・家庭学習の違い
どれが一番よいかではなく、目的で選びます。
| 学び方 | 向いている目的 | 注意点 |
|---|---|---|
| 家庭学習 | 英語に触れる回数を増やす | 保護者様の管理負担が続きやすい |
| 英会話教室 | 聞く・話す経験を増やす | 読む・書く・文法の量を確認する必要がある |
| 学習塾 | 学校英語、中学準備、読み書きを整える | 会話量は授業形式によって異なる |
| オンライン個別 | 本人の抜けに合わせ、4技能を調整する | 一人で復習する時間は別に必要 |
たとえば、小2で英語を楽しませたいなら、会話や音声中心の環境が合います。
小6で単語が読めず、中学校が心配なら、学年別のグループ英会話より、文字と文の作り方まで戻れる個別指導の方が合うことがあります。
「英語を習わせる」という言葉だけでは、目的が広すぎます。始める前に、何をできるようにしたいかを決めてください。
塾や個別指導を検討したい目安
次のような状態なら、家庭だけで続けるより、一度学習状況を見てもらう価値があります。
- 小5・小6でアルファベットの大文字・小文字が混ざる
- 教科書の基本単語を見ても読めない
- 音声活動は好きだが、書くことを強く嫌がる
- 英語の宿題で毎回親子げんかになる
- 中学校入学前に読み書きの基礎を整えたい
- 英検など、期限のある目標へ向けて進めたい
小学生の段階では、苦手が深くなる前に短い範囲を戻れます。
一方、学校の授業を楽しみ、教科書の単語を読んで書けており、家庭学習も続いているなら、急いで塾へ通う必要はありません。
保護者様がやらない方がよいこと
発音を毎回直す
細かな間違いを指摘し続けると、声に出すこと自体を避けるようになります。通じない音や繰り返す間違いだけを、短く直します。
単語を何十回も書かせる
回数だけを決めると、文字を写す作業になります。
3回書いた後に答えを隠し、日本語を見て書けるか確認する方が、覚えたかどうかが分かります。
きょうだいや同級生と比べる
英語を始めた時期も、家で触れている量も違います。比べるなら、1か月前に読めなかった単語が読めるようになったかを見ます。
教材を次々に変える
新しい教材を買うたびに最初のページへ戻ると、内容が積み上がりません。
今の教材をどこまでできるようになれば次へ進むのか、先に決めましょう。
小学校卒業までの目標
中学校へ入る前に、次の状態を目指します。
- アルファベットの大文字・小文字を書き分けられる
- 身近な基本単語を見て読める
- よく使う単語を日本語から英語で書ける
- 短い英文を音読できる
I am ~.、I like ~.などの文を自分で作れる- 分からない単語を音声や辞書で調べられる
すべてを完璧にする必要はありません。
特に重要なのは、「英語は聞けば分かるが、文字になると止まる」状態のまま中学校へ進まないことです。
中学校では、単語、本文、文法を同時に進めます。小学校のうちに音と文字をつないでおくと、最初の負担を減らせます。
迷ったら、開始年齢より現在地を見る
小学生の英語は、何歳から始めたかだけでは決まりません。
今の生徒さんが、英語を聞くことを楽しめるのか。文字を読めるのか。短い単語を書けるのか。中学校までに何を整えたいのか。
現在地が分かれば、必要な教材や授業の形も決まります。
マスネットでは、完全1対1で、学校の英語、中学準備、英検など目的に合わせて内容を調整しています。
よくある質問
小学生の英語は何年生から始めるのがよいですか?
英語を楽しむことが目的なら、興味を持った時期から始めて構いません。学校英語と中学準備を意識するなら、小3・小4で音声に慣れ、小5・小6で読み書きを加える流れが進めやすいです。
小5から英語を始めるのは遅いですか?
遅くありません。音声だけでなく、アルファベット、単語の読み書き、短い英文を並行して進めれば、中学校までに土台を作れます。
小学生に英文法を教える必要はありますか?
難しい文法用語の暗記を急ぐ必要はありません。ただし、単語だけでなく、I like ~.のような文のまとまりで学び、語順を意識することは大切です。
英会話教室と学習塾はどちらがよいですか?
聞く・話す経験を増やしたいなら英会話教室、学校英語や読み書き、中学準備を整えたいなら学習塾が向いています。両方の内容を扱う個別指導もあります。
家庭学習だけでも英語は身につきますか?
音声を聞く、声に出す、文字を読む、短く書く学習を継続できれば可能です。嫌がって進まない、読み書きのつまずきが分からない、親子で教えるとぶつかる場合は、外部の支援を検討してください。