神奈川県の高校受験|内申点135点満点の仕組みと、必要な対策
公開日 更新日 執筆:塾長 馬籠先生
神奈川県の高校入試は、内申点の計算が独特だと聞いた。しかし実際にどう計算されるのか、いつまでに何をすべきかが分からない。
結論から言うと、神奈川県の内申点は中学2年生と中学3年生の成績で決まり、135点満点で計算されます。中学3年生は2倍されるため影響が大きく、しかも12月末の時点で確定します。動かせる期間は限られています。
オンライン学習塾マスネットは、全国どこからでも受講できる完全1対1のオンライン個別指導塾です。この記事では、神奈川県の入試制度と、そこから逆算した対策を書きます。
神奈川県の内申点の計算方法
まず、仕組みを確認します。
対象になるのは、中学2年生と中学3年生の成績です。中学1年生の成績は使われません。
計算式は次の通りです。
中学2年生の9教科の評定合計(45点満点)
+
中学3年生の9教科の評定合計 × 2(90点満点)
=
合計135点満点
9教科とは、国語・数学・英語・理科・社会の5教科と、音楽・美術・保健体育・技術家庭の4教科です。
実技4教科にも倍率はかかりません。9教科すべてが同じ重みで扱われます。
中学3年生は12月末で確定します
神奈川県の特徴として、中学3年生の評定が12月末時点の成績で決まります。
多くの都道府県では2学期または後期の評定が使われますが、神奈川県は12月末という明確な区切りがあります。
つまり、12月末を過ぎると内申点は動かせません。
1月以降にどれだけ頑張っても、内申点は変わりません。残るのは当日点だけです。
この事実を知っているかどうかで、中学3年生の過ごし方が変わります。
中学2年生から始まっているということ
神奈川県では、中学2年生の成績が内申点に含まれます。
これは、中学2年生の段階ですでに受験が始まっていることを意味します。
中学2年生の学年末の評定が、そのまま45点分として持ち越されます。
中学2年生の時点で低い評定がついた場合、中学3年生で挽回する必要があります。ただし中学3年生は2倍されるため、挽回の余地はあります。
逆に言えば、中学2年生で評定を確保しておくと、中学3年生が楽になります。
中学3年生の重みを理解する
中学3年生の評定は2倍されます。
これは、評定1つの価値が中学2年生の倍になるということです。
中学2年生で評定が1つ上がれば1点、中学3年生で1つ上がれば2点。同じ努力でも、得られる点数が違います。
そして、中学3年生は12月末までしかありません。
1学期と2学期の評定が勝負になります。この2回の定期テストと、日々の提出物が内申点を決めます。
実技4教科を捨てられない理由
神奈川県では、実技4教科にも倍率がかかりません。9教科すべてが同じ重みです。
これは、実技の評定1つが主要教科の評定1つと同じ価値を持つということです。
実技4教科は9教科のうち4つ、つまり全体の約44%を占めます。
主要5教科に時間を使い、実技は最低限という生徒さんが多くいます。しかし内申点の計算では、同じ1科目です。
そして実技科目は、対策している生徒さんが少ない領域でもあります。
ペーパーテストがある科目なら、範囲が狭く、配布プリントとワークからの出題が中心です。テスト1週間前からの暗記で高得点が狙えます。
時間対効果で言えば、主要教科より高い場面があります。
当日点とのバランス
神奈川県の入試では、内申点と学力検査の得点を合わせて選考されます。
この比率は高校・学科によって異なります。
内申を重視する学校もあれば、当日点の比重が高い学校もあります。同じ偏差値帯でも、比率が違えば有利不利が変わります。
内申が足りない場合、当日点の比重が高い学校を選ぶという戦略が取れます。
逆に、内申は高いが当日の試験に不安がある場合は、内申重視の学校の方が有利になります。
志望校の比率は、中学校の進路資料や神奈川県教育委員会の公表資料で確認できます。
なお、一部の高校・学科では特定教科を重点化する場合があります。志望校の扱いは必ず確認してください。
自分の内申点を計算する
まず、自分が何点になるかを把握してください。
中学2年生の9教科の評定を合計し、中学3年生の9教科の評定合計を2倍して足します。
この数字が分かると、志望校の目安との差が具体的になります。
計算が面倒な場合は、ツールをご利用ください。都道府県を選ぶだけで、自動で計算できます。
学年別にやるべきこと
中学1年生
内申点には含まれませんが、土台を作る時期です。
中学1年生の内容は、中学2年生・3年生のすべてにつながります。特に数学と英語は積み上げ式のため、ここでのつまずきが後に響きます。
そして、正しいテスト勉強の型を作る時期でもあります。2週間前から始める、ワークを3周する、提出物を丁寧に出す。この型が、中学2年生からの内申を支えます。
中学2年生
内申点が始まる学年です。
学年末の評定が45点分として持ち越されます。この時点から、定期テストは受験の一部になります。
また、中学2年生の学習内容は高校入試の頻出範囲でもあります。一次関数、連立方程式、図形の証明、不定詞、比較。これらは入試で必ず問われます。
内申と学力の両面で、最も重要な学年です。
中学3年生
評定が2倍される学年で、12月末に確定します。
1学期と2学期の定期テストが勝負です。この2回で、90点分が決まります。
同時に、中学1年生・2年生の総復習と、志望校の過去問演習も進める必要があります。
期間で切り分けてください。テスト2週間前は定期テスト対策に集中し、それ以外は受験勉強に充てる。この形にすると迷わずに済みます。
12月末以降は、当日点に全振りする設計に切り替えます。
現場で見えたこと
ここからは、マスネットで実際に見えたことを書きます。
内申点の相談を受けていて感じるのは、自分の地域の制度を正確に知らないまま過ごしているご家庭が多いということです。
神奈川県の場合、中学2年生から内申が始まることと、中学3年生が12月末で確定すること。この2点を知っているかどうかで、動き方が変わります。
「中学3年生の3学期に頑張れば間に合う」と思っていたというお話を聞くこともあります。しかし12月末で確定するため、その時期には内申は動きません。
制度を知ることが、対策の出発点です。
もう一つ、実技4教科についてです。
マスネットでは宿題システム上で提出状況を記録していますが、実技教科の提出物は、主要教科より締切当日にまとめて出される割合が高い傾向がありました。優先順位が下がるためです。
しかし神奈川県では、実技も主要教科も同じ1科目です。ここで削った分が、そのまま内申点の減少になります。
そして、評定が上がった生徒さんが変えたことについてです。
内申の相談で最も多いのが「テストの点は悪くないのに評定が上がらない」というケースです。この生徒さんたちを見ていくと、原因はほぼ提出物にありました。
評定が上がった生徒さんが変えたのは3点だけです。期限より1日早く出す。空欄をゼロにする。間違えた問題に赤で直しを入れる。
テストの点数がほとんど変わっていないのに評定が上がった生徒さんが複数います。実際に、定期テストは平均点前後でありながら内申オール5を獲得した生徒さんもいます。
よくある質問
Q. 神奈川県の内申点は何点満点ですか。
135点満点です。中学2年生の9教科の評定合計(45点)と、中学3年生の9教科の評定合計を2倍した点数(90点)を足して算出します。
Q. 中学1年生の成績は使われますか。
使われません。対象は中学2年生と中学3年生の成績です。ただし中学1年生の学習内容は、その後の土台になります。
Q. 中学3年生の評定はいつ確定しますか。
12月末時点の成績で決まります。1月以降は内申点が動かないため、それまでに対策する必要があります。
Q. 実技4教科に倍率はかかりますか。
かかりません。9教科すべてが同じ重みです。ただし裏を返せば、実技の評定1つが主要教科の評定1つと同じ価値を持ちます。
Q. 内申点と当日点の比率はどうなっていますか。
高校・学科によって異なります。中学校の進路資料や神奈川県教育委員会の公表資料で確認してください。内申が足りない場合、当日点重視の学校を選ぶ戦略もあります。
Q. 中学2年生で評定が低かったのですが、挽回できますか。
中学3年生は2倍されるため、挽回の余地はあります。ただし12月末で確定するため、中学3年生の1学期と2学期が勝負になります。
神奈川県の入試から逆算した対策を相談したい方へ
制度を知ることと、そこから自分の対策を組み立てることは別の作業です。
マスネットは完全1対1のオンライン個別指導塾です。内申点の把握、志望校との差の計算、定期テスト対策と受験勉強の配分まで、一人ひとりに合わせて設計します。
オンラインのため、神奈川県内のどこからでも、移動時間ゼロで受講できます。
※内申点の算出方法・当日点との比率・選抜方法は、年度により変更される場合があります。最新かつ正確な情報は、神奈川県教育委員会の公表資料および志望校の募集要項で必ずご確認ください。