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香港在住の中学生の高校受験|日本人学校・インター別の進路と、帰国生入試の準備

公開日 執筆:塾長 馬籠先生

香港で暮らしていて、高校は日本で、と考えている。けれど、帰国のタイミングも、帰国生入試の仕組みもはっきりしない。日本の受験に対応した塾を現地で探すのも簡単ではない。

結論からお伝えします。香港には日本の高校課程を持つ学校がないため、中学卒業時に必ず進路の分岐が来ます。日本の高校を受けるなら、中学2年生のうちに「帰国生入試の出願資格」と「在籍校のカリキュラムで足りない教科」の2つを確認してください。香港と日本の時差は1時間なので、日本のオンライン授業を放課後にそのまま受けられます。

マスネットは福岡と鹿児島を拠点に、全国・海外のどこからでも受講できる完全1対1のオンライン個別指導塾です。海外在住の生徒さんも多く在籍しています。この記事では、香港在住のご家庭に向けて、日本の高校受験までの道筋を書きます。


香港の日本人中学生を取り巻く状況

香港には約2万3千人の日本人が暮らしています(外務省「海外在留邦人数調査統計」、2025年10月1日時点)。世界の都市別で10番目に多い規模です。

日本人の中学生の進学先は、大きく分けて次の3つです。

香港日本人学校の中学部。 日本の学習指導要領に沿って授業が行われます。2026年4月に香港校(跑馬地)と大埔校が統合され、現在は大埔の校舎で小学部・中学部・国際学級が運営されています。

インターナショナルスクールやESF(English Schools Foundation)の学校。 英語で授業が行われ、IGCSEやIBなどのカリキュラムで学びます。土曜日などに日本人補習授業校で日本語の授業を受ける生徒さんもいます。

香港のローカル校。 広東語や英語で授業が行われます。

そして、香港日本人学校には高等部がありません。日本の高校課程を学べる学校が香港にないため、中学3年生で「日本に戻るか、香港に残るか」の判断が必要になります。


在籍校別の強みと、補強が必要になりやすい教科

通っている学校によって、日本の高校受験で有利になる点と、補う必要がある点が変わります。

在籍校カリキュラム日本の高校受験での強み補強が必要になりやすい点
香港日本人学校中学部日本の学習指導要領教科の内容と進度が日本と同じ。調査書が作成される英語を受験の強みにしにくい。周囲に同じ受験をする生徒さんが少なく、到達度の基準が持ちにくい
インター・ESFIGCSE・IBなど(英語)英語力。面接や作文で語れる経験国語(読解・記述・漢字)、社会(日本の地理・歴史・公民)、数学の日本語での用語と解き方
ローカル校香港のカリキュラム(広東語・英語)中国語と英語の力日本語の読解と記述、5教科の日本式の出題形式

インターやローカル校に通う生徒さんの場合、つまずくのは学力そのものより「日本の入試の形式」であることが多くあります。数学の力はあっても「連立方程式」「相似」といった日本語の用語で問われると手が止まる。英語は話せても、日本の入試の文法問題や並べ替え問題で失点する。こうしたずれは、形式に慣れることで埋まります。


中学卒業後の進路の選択肢

進路主な入試準備で重視すること注意点
帰国して日本の高校を受験帰国生入試、一般入試出願資格の確認、英語・数学・国語、面接・作文帰国の時期と、出願資格の期間の条件
寮のある日本の高校や、日本の私立高校の海外校を受験学校ごとの帰国生・海外生向け入試志望校別の対策学校の数が限られ、入試日程も学校ごとに違う
香港で進学を続けるインターの高校課程(IBなど)英語とIBなどの科目大学で日本に戻る場合は、大学の帰国生入試を視野に入れる

どの進路を選ぶかで、中学2年生・3年生でやるべきことが大きく変わります。まず、ご家庭として帰国の時期の見通しを立てることが出発点です。


帰国生入試の基本

日本の高校の帰国生入試は、学校ごとに条件と試験内容が大きく異なります。共通する考え方を整理します。

出願資格には、在住期間と帰国後の期間の条件があります。 「保護者の海外勤務に伴って、海外に継続して一定期間以上在住していること」「帰国してから一定期間以内であること」といった条件が一般的です。期間の長さは学校ごとに違うため、必ず募集要項で確認してください。

日本人学校とインター・現地校で、扱いが分かれる学校があります。 例えば東京都立国際高校の帰国生入試では、日本人学校と現地校で出願の枠が分かれており、両方に在籍した場合は帰国直前に在籍していた学校の枠で出願します。日本人学校の在籍者を帰国生入試の対象外とする学校もあります。

試験は、英語・数学・国語と面接・作文の組み合わせが多くなります。 英語と面接だけ、作文と面接だけ、という学校もあります。

公立高校の帰国生向けの枠は、都道府県によって大きく違います。 実施校があるかどうかから確認が必要です。帰国予定の都道府県の教育委員会の資料を確認してください。

入試の日程は、一般入試より早い学校もあります。 中学3年生の夏までに、志望校の募集要項を手元にそろえておくと安心です。


時差1時間という、香港ならではの条件

香港は日本より1時間遅い時間で動いています。どちらも夏時間がないため、1年を通じて差は変わりません。

日本時間香港時間
17:0016:00
19:0018:00
20:0019:00
21:0020:00

日本の生徒さんが夕方から夜に受けている授業を、香港の放課後や夕食後の時間にそのまま受けられます。時差の大きい欧米では、日本の夕方が現地の早朝や深夜になるため、受けられる時間帯が限られます。香港は、日本のオンライン授業を最も受けやすい地域の一つです。

また、香港日本人学校の校舎が大埔に統合されたことで、住んでいるエリアによっては通学時間が長くなったご家庭もあります。放課後に塾へ移動する時間をなくせることは、香港ではそのまま学習時間の確保につながります。


学年別にやるべきこと

中学1年生

日本の教科書の内容を積み上げる時期です。日本の高校入試の多くは、中学1年生・2年生の範囲から出題されます。

日本人学校に通う生徒さんは、定期テストで確実に点を取り、数学と英語の土台を固めてください。

インターやローカル校に通う生徒さんは、国語の読解と漢字、数学の日本語での用語に早めに触れておくと、後の負担が大きく減ります。

中学2年生

進路を具体的に考え始める時期です。

帰国の時期の見通しを立て、志望校の候補と出願資格を確認してください。在住期間や帰国後の期間の条件によっては、帰国の時期そのものを調整する必要が出ることもあります。

学習面では、数学と英語の弱点をこの1年で埋めることを優先してください。中学3年生になると、受験対策と並行して戻ることが難しくなります。

中学3年生

夏までに志望校の募集要項をそろえ、入試の形式と日程を確定させます。

秋以降は過去問演習と、面接・作文の準備です。帰国生入試の面接や作文では、香港での生活から何を学んだかを、自分の言葉で説明できるかが問われます。準備なしでは話せないため、早めに言葉にしておいてください。

中学3年生の途中で帰国する場合は、転入先の中学校で評定がどう付くかによって、一般入試での調査書の扱いが変わることがあります。帰国前に、転入予定の中学校と志望校の両方に確認してください。


現場で見えたこと

海外在住の生徒さんを見ていて感じるのは、学力そのものより「日本の入試の形式」で失点している生徒さんが多いということです。

インターに通う生徒さんの場合、英語の会話や読解は十分にできても、日本の入試で問われる文法の正誤や並べ替えで点を落とします。英語力の問題ではなく、問われ方に慣れていないだけです。数学も同じで、解き方は分かっているのに、日本語の問題文の読み取りで時間がかかります。

日本人学校に通う生徒さんの場合は、また別の課題があります。教科の進度は日本と同じでも、周りに同じ高校を目指す生徒さんが少なく、「どこまでできていれば合格に届くのか」という基準を持ちにくいのです。日本の同学年と比べてどの位置にいるかを、定期的に確認する仕組みが必要になります。

そして、保護者様からいただくご相談で多いのは「日本の受験の情報が入ってこない」という声です。制度の確認と学習の進捗管理を、日本の時間に合わせて一緒に進められることが、オンラインの1対1が海外で選ばれている理由だと考えています。


よくある質問

Q. 香港から日本のオンライン塾を受講できますか。
できます。インターネット環境と、パソコン・タブレット・スマートフォンのいずれかがあれば受講できます。香港は日本より1時間遅いだけなので、日本の夕方から夜の授業を、香港の放課後の時間に受けられます。

Q. 香港日本人学校の中学部から、日本の高校を受験できますか。
受験できます。日本の学習指導要領に沿って学んでいるため、一般入試の準備は日本国内の中学生と同じ流れで進められます。帰国生入試については、日本人学校の在籍者を対象に含むかどうかが学校によって違うため、募集要項で確認してください。

Q. インターに通っていても、日本の高校を受験できますか。
受験できます。帰国生入試では英語力が強みになります。一方で、国語、社会、数学の日本語での出題形式に慣れておく必要があります。

Q. 帰国生入試の出願資格はどう決まりますか。
海外での在住期間と、帰国してからの期間で決まるのが一般的です。具体的な期間は学校ごとに違うため、志望校の募集要項で確認してください。

Q. 帰国のタイミングはいつがいいですか。
志望校の出願資格の条件と、評定の扱いから逆算して決めます。中学2年生のうちに志望校の候補を挙げ、条件を確認しておくと判断しやすくなります。

Q. 授業は香港時間の何時ごろに受けられますか。
日本時間から1時間を引いた時刻になります。例えば日本時間19時の授業は、香港時間18時です。具体的な曜日と時間は、学習面談でご相談ください。


次に読んでいただきたい記事

日本人学校に通っていて、2学期の評定を上げたい場合はこちらをご覧ください。

→ 2学期の内申を上げる方法|中間テストが悪くても、期末までに動かせる4つのこと

オンライン塾で本当に成果が出るのか不安な場合は、選ぶ前の確認項目をまとめています。

→ オンライン塾は効果ない?成果が出る塾・出ない塾の違いと、選ぶ前に確認すべき7つのこと


香港から日本の高校受験を目指す方へ

香港からの日本の高校受験は、帰国生入試の出願資格の確認と、在籍校で足りない教科の補強が鍵になります。どちらも、中学2年生から始めれば十分に間に合います。

マスネットは完全1対1のオンライン個別指導塾です。日本人学校の定期テスト対策から、インター生の国語・数学の補強、帰国生入試の面接・作文の準備まで、一人ひとりの進路に合わせて設計します。授業後には毎回、保護者様に授業報告書をお送りします。

香港島(銅鑼湾・跑馬地・太古・北角)、九龍(尖沙咀・九龍塘)、新界(沙田・大埔)など、香港のどのエリアからでも、移動時間ゼロで受講いただけます。

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※帰国生入試の出願資格・試験内容・日程、各都道府県の制度、香港日本人学校の運営体制は、年度により変更される場合があります。最新かつ正確な情報は、志望校の募集要項、各都道府県教育委員会の公表資料、香港日本人学校の発表で必ずご確認ください。

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