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中学地理の地形図が分からないときの読み方|縮尺の計算・等高線・尾根と谷を例題で整理

公開日 更新日 執筆:塾長 馬籠先生

中学地理の地形図が分からないときの読み方|縮尺の計算・等高線・尾根と谷を例題で整理

「地図記号は覚えたのに、地形図の問題で点が取れない」
「2万5千分の1の計算で、ゼロの数を間違える」
「等高線を見ても、尾根と谷を見分けられない」

中学地理の地形図は、地図記号を暗記するだけでは解けない問題があります。

つまずいたときは、①縮尺、②距離と単位、③標高と傾斜、④尾根と谷に分けて確認しましょう。何が分からないかを分けることで、必要な復習を絞れます。

この記事では、定期テストや高校入試の基本となる読み方を、例題で整理します。

地形図は、最初に4つの情報を確認する

問題を解き始める前に、次を確かめてください。

確認すること読み取る内容
縮尺実際の距離を何分の1に縮めた図か
方位北の向きと、指定された地点の位置関係
凡例・地図記号建物、土地利用、道路など
等高線と標高土地の高さ、傾斜、地形

特に、拡大・縮小された教材では、元の縮尺表示と印刷された長さが対応しない場合があります。距離を測る問題では、問題の指示やスケールバーを確認しましょう。

縮尺とは「実際の長さを何分の1にしたか」

縮尺2万5千分の1は、実際の長さを25,000分の1に縮めた地図です。

つまり、地図上の1cmは、実際の25,000cmに当たります。

25,000cm=250mなので、次のように対応します。

地図上の長さ実際の距離
1cm250m
2cm500m
4cm1km

国土地理院も、2万5千分の1地形図では、地図上の4cmが実際の1kmになると説明しています。

国土地理院「距離と縮尺」

表を丸暗記するだけでなく、「同じ単位で25,000倍する」と説明できるようにしましょう。

例題1|地図上の距離から、実際の距離を求める

縮尺2万5千分の1の地図で、学校から駅までの直線距離が3.6cmでした。実際の直線距離は何mでしょうか。

① 地図上の長さに、縮尺の分母を掛ける

3.6×25,000=90,000cm

② 指定された単位へ直す

90,000÷100=900m

答えは、900mです。

計算後すぐに「90,000m」と書かないようにしてください。地図上の長さをcmで計算した場合、掛け算直後の単位もcmです。

例題2|実際の距離から、地図上の長さを求める

縮尺5万分の1の地図で、実際の直線距離が1.5kmある2地点を示します。地図上では何cmになるでしょうか。

① 単位をcmへそろえる

1.5km=1,500m=150,000cm

② 縮尺の分母で割る

150,000÷50,000=3cm

答えは、3cmです。

距離計算の基本は、次の2つです。

  • 実際の距離=地図上の長さ×縮尺の分母。
  • 地図上の長さ=実際の距離÷縮尺の分母。

どちらも、単位をそろえて考えます。

「縮尺が大きい」は、分母が大きいことではない

2万5千分の1と5万分の1では、2万5千分の1のほうが縮尺は大きくなります。

分数として見ると、1/25,000のほうが1/50,000より大きいからです。

比較すること2万5千分の15万分の1
縮尺大きい小さい
同じ距離の地図上の長さ長い短い
同じ大きさの紙に表す範囲狭い広い

同じ1kmを表すなら、2万5千分の1では4cm、5万分の1では2cmです。

「分母が大きいほど大縮尺」と覚えないようにしましょう。

等高線は、同じ標高の地点を結んだ線

等高線は、同じ標高の地点を結んだ線です。

まず、数字が書かれた線を探し、その間に何本の線があるかを確認します。

国土地理院の一般的な2万5千分の1地形図では、主曲線の標高差は10m、5万分の1では20mです。ただし、補助的な等高線や教材独自の図もあるため、問題の条件と凡例を優先してください。

国土地理院「地図の等高線間隔」

線の本数と、間の数を混ぜない

100mの等高線から140mの等高線まで、10m間隔で並んでいるとします。

100、110、120、130、140mで、線は5本ですが、間は4つです。

標高差を求めるときに、5×10=50mとしないように気をつけましょう。

等高線の間隔から、傾斜を判断する

同じ縮尺・同じ等高線間隔の図では、次のように読みます。

  • 等高線が密な場所:傾斜が急。
  • 等高線が疎な場所:傾斜が緩やか。

同じ高さだけ上がるのに、水平に進む距離が短いほど急な斜面になるためです。

ただし、「標高が高い場所ほど急」とは限りません。標高と傾斜は、分けて確認してください。

また、縮尺の違う地図同士を、見た目の線の間隔だけで比較しないようにします。

尾根と谷は、線の形と標高を一緒に見る

尾根と谷は、等高線の曲がり方だけを暗記すると混乱しやすくなります。

最初に、周囲の数字から高い側と低い側を確認しましょう。

地形等高線の張り出し方
尾根低い側へ張り出す
谷高い側へ入り込む

谷では、等高線のV字の先が、一般に上流の高い側を向きます。川が描かれている場合は、川の位置も判断材料になります。

「V字なら谷」と、図の上下だけで決めないことが大切です。地図上の上方向が、必ず高い方向とは限りません。

標高差と、道のりは別の情報

A地点が標高120m、B地点が標高180mなら、標高差は60mです。

しかし、これだけで「AからBまでの距離は60m」とは言えません。

  • 標高差:高さの違い。
  • 地図から求める直線距離:平面上の距離。
  • 道に沿った距離:経路に沿って測る距離。

問題で何を聞かれているかを確認してください。

山道の長さや移動時間を、等高線から分かる標高差だけで求めないようにしましょう。

確認問題|基本の読み方を確かめよう

  1. 縮尺2万5千分の1の地図で、直線距離2.8cmは実際には何mですか。
  2. 縮尺5万分の1の地図で、実際の距離2kmは地図上で何cmですか。
  3. 同じ縮尺・同じ等高線間隔なら、線が密な斜面と疎な斜面のどちらが急ですか。
  4. 谷の等高線が作るV字の先は、一般に高い側と低い側のどちらを向きますか。

答えは、①700m、②4cm、③密な斜面、④高い側です。

①②を間違えた場合は、縮尺と単位換算を優先します。③④なら、等高線を立体的な地形と結びつける練習が必要です。

定期テスト前は、暗記と読み取りを分ける

地形図で間違えた問題を、次の3種類に分けてください。

間違いの種類復習する内容
記号が分からない地図記号と意味
距離の計算が違う掛ける・割るの判断と単位換算
地形を読み違える標高、傾斜、尾根・谷

社会が苦手だからと、すべてを暗記し直す必要はありません。

計算で失点しているなら、その問題を重点的に練習します。地形の判断が難しい場合は、教科書の模式図と地形図を見比べましょう。

よくある質問

地図記号だけ覚えれば、地形図の対策になりますか?

記号の知識は必要ですが、それだけでは距離計算や地形の判断に対応できません。計算と読み取りも分けて練習してください。

地図を拡大コピーしても、縮尺は同じですか?

紙の上で測る長さが変わるため、元の縮尺表示をそのまま使えない場合があります。一緒に拡大されたスケールバーや、問題で指定された条件を確認してください。

尾根と谷が、どうしても逆になります。

まず標高の数字を使って高低を確認します。その後に、等高線が高い側へ入り込むのか、低い側へ張り出すのかを見てください。形だけで判断しないことがポイントです。

社会の失点も、「覚えていない」以外の原因を確認しましょう

地形図で点が取れないときは、暗記不足だけでなく、単位換算や図の読み取りで止まっている場合があります。

マスネットは、完全1対1のオンライン個別指導塾です。相談時には、間違えた問題と途中の計算をお知らせください。知識・計算・読み取りのどこを復習するか、状況を伝えやすくなります。

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