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愛知県の高校受験|内申点と当日点を5方式で計算する【2027年度入試】

公開日 更新日 執筆:塾長 馬籠先生

愛知県の公立高校入試を調べると、「Ⅰ型」「Ⅴ型」「評定得点90点」「当日点110点」といった言葉が出てきます。数字が多く、自分の成績がどう評価されるのか分かりにくい制度です。

先に結論を言います。

愛知県の一般選抜では、内申点と当日点の比重を各高校がⅠ〜Ⅴの5方式から選びます。内申を重く見る高校もあれば、当日点を2倍する高校もあります。志望校の方式を知らないまま勉強の配分を決めることはできません。

この記事では、愛知県教育委員会が公表した令和9年度、つまり2027年度入試の資料をもとに、計算方法と受験までの考え方を整理します。

※制度情報は2026年9月20日時点です。出願時には、必ず愛知県教育委員会と志望校の最新資料をご確認ください。


愛知県公立高校の一般選抜を先に整理する

一般選抜の合否判定で中心になるのは、次の2つです。

  • 調査書の評定を点数化した「評定得点」
  • 国語・数学・社会・理科・英語の「学力検査合計得点」

評定得点は、9教科の評定合計を2倍した数値で、最高90点です。

学力検査は、5教科が各22点。合計110点満点です。

ここまでは全校共通ですが、この2つをどう合計するかが高校によって異なります。各高校がⅠ〜Ⅴのいずれかをあらかじめ選んでいます。

愛知県教育委員会の説明では、各方式で得られた数値を基礎資料とし、そのうえで校内順位を総合的に決めます。

→ 愛知県|令和9年度一般選抜における面接の有無及び校内順位の決定方式


内申点は90点、当日点は110点

評定得点の計算

9教科の評定がすべて5なら、評定合計は45です。

愛知県では、この合計を2倍します。

45×2=90点

たとえば評定合計が36なら、

36×2=72点

となります。

「内申36」と言われたとき、入試で使う評定得点は72点です。話をするときに、45点満点の評定合計と、90点満点の評定得点が混ざらないようにしてください。

学力検査の計算

学力検査は次の5教科です。

  • 国語:22点
  • 数学:22点
  • 社会:22点
  • 理科:22点
  • 英語:22点

合計は110点です。

学校の定期テストは1教科100点が一般的なので、「英語16点」と聞くと低く感じるかもしれません。しかし、22点満点なら約73%です。入試対策では、必ず22点満点で考えます。


Ⅰ〜Ⅴの5方式を計算する

令和9年度一般選抜で使われる計算式は、次の通りです。

方式計算式性格理論上の最高点
Ⅰ評定得点+学力検査均衡型200点
Ⅱ評定得点×1.5+学力検査内申寄り245点
Ⅲ評定得点+学力検査×1.5当日点寄り255点
Ⅳ評定得点×2+学力検査内申重視290点
Ⅴ評定得点+学力検査×2当日点重視310点

方式ⅡとⅣは内申の比重が高く、方式ⅢとⅤは当日点の比重が高くなります。Ⅰはどちらにも倍率をかけません。

なお、最高点が方式ごとに違うため、方式Ⅰの150点と方式Ⅴの220点を比べても意味はありません。比較するのは、同じ高校・同じ方式の受検者どうしです。

公式の計算式と各校の方式は、県のPDFで確認できます。

→ 愛知県教育委員会|令和9年度の面接実施校・校内順位決定方式一覧(PDF)


同じ成績でも方式によって評価は変わる

具体的な数字で見てみます。

評定合計が36、学力検査が75点だったとします。

評定得点は36×2=72点です。

方式計算算出値
Ⅰ72+75147点
Ⅱ72×1.5+75183点
Ⅲ72+75×1.5184.5点
Ⅳ72×2+75219点
Ⅴ72+75×2222点

大事なのは、算出値の大きさではなく、1点を上げたときにどれだけ増えるかです。

方式Ⅴなら、学力検査を1点上げると算出値は2点増えます。方式Ⅳなら、評定得点の元になる評定を上げる効果が大きくなります。

志望校がⅤだから内申を捨ててよい、という話ではありません。評定得点72点は、そのまま判定に残ります。ただ、残り時間が限られる中3後半では、当日点を上げる学習に比重を移す判断がしやすくなります。


5方式を受験戦略にどう使うか

方式Ⅰ|内申と当日点を同じ重さで見る

評定得点と学力検査を、そのまま足します。

内申だけ、当日点だけに寄せにくい方式です。定期テストと入試対策を並行して進める必要があります。

「どちらかで逆転する」というより、両方で大きく崩れないことが大切です。

方式Ⅱ・Ⅳ|内申の持つ意味が大きい

方式Ⅱは評定得点を1.5倍、方式Ⅳは2倍します。

中3の評定が固まる前なら、定期テスト、提出物、授業への取り組みを軽く扱えません。主要5教科だけでなく、実技4教科も評定合計に入ります。

入試問題ばかり解き、学校の提出物を後回しにするのは危険です。

方式Ⅲ・Ⅴ|当日点で動く幅が大きい

方式Ⅲは学力検査を1.5倍、方式Ⅴは2倍します。

内申が思うように取れなかった生徒さんにも、当日点で差を縮める余地があります。一方で、本番の1問の重みも増えます。

過去問を解くだけではなく、時間配分、見直し、取る問題と後回しにする問題まで決めておく必要があります。


2027年度から方式が変わる学校・学科

愛知県教育委員会の2026年7月7日公表資料では、令和9年度から次の学校・学科で校内順位の決定方式が変わります。

学校・学科2027年度2026年度
春日井工科・工業ⅣⅠ
一宮工科・工業ⅣⅠ
稲沢緑風館・普通ⅣⅢ
稲沢緑風館・農業ⅣⅠ
常滑・普通ⅠⅢ
豊田南・普通ⅤⅢ
三谷水産・水産ⅠⅣ

兄姉の受験時や、昨年度の学校案内を見て判断すると、方式が違っている可能性があります。

志望校について調べるときは、学校名だけでなく学科まで確認してください。同じ高校でも、学科によって方式が異なる場合があります。


面接は全校で行われるわけではない

令和9年度の一般選抜では、面接を実施するかどうかも各高校が選びます。

県の公表資料では、全日制の198校1校舎のうち、面接を実施するのは11校、実施しないのは187校1校舎です。割合では、実施校が5.5%となっています。

「愛知県の公立高校入試には面接がある」と一括りにはできません。志望する高校・学科の欄を確認してください。

一般選抜で面接がなくても、推薦選抜や特色選抜では面接等が関わります。どの選抜区分を受けるかで、準備は変わります。


志望校を決める前に見る順番

偏差値だけを見て候補を並べると、愛知県の入試制度を十分に使えません。

次の順番で確認してください。

  1. 志望する高校・学科を挙げる
  2. 一般選抜の方式がⅠ〜Ⅴのどれか確認する
  3. 面接の有無を確認する
  4. 自分の評定合計を90点満点へ換算する
  5. 模試や過去問の得点を110点満点で見る
  6. 現在の内申と当日点のどちらを伸ばすべきか決める

内申点の計算を整理したい場合は、自動計算ツールも使えます。

→ 内申点 自動計算ツール(47都道府県対応)で確認する


学年ごとにやることは違う

中学1年生・2年生

この時期は、入試問題を急いで解くより、評定を取る習慣と基礎学力を作ることが先です。

提出期限を守る。定期テストの2週間前から動く。数学と英語のつまずきを持ち越さない。

愛知県では当日点重視の高校も多いですが、当日点は中1・中2の内容を含む積み上げです。「入試は中3になってから」と考えると、戻る範囲が大きくなります。

中学3年生の評定が決まる前

学校の定期テストと入試対策を切り分けます。

テスト前は評定につながる範囲へ集中し、それ以外の時期に中1・中2の復習と入試演習を進めます。提出物と実技4教科も含めて管理してください。

評定が固まった後

ここからは、当日点を1点ずつ積み上げます。

志望校の方式がⅢ・Ⅴなら、当日点の伸びが算出値へ大きく反映されます。Ⅰ・Ⅱ・Ⅳでも当日点が不要になるわけではありません。合格に必要な得点との差を教科別に分け、伸ばしやすい単元から埋めます。


現場で気をつけたいこと

愛知県の入試制度を知ると、「Ⅴなら内申が低くても大丈夫」「Ⅳなら当日点はそこそこでいい」と単純化したくなります。

実際には、倍率をかける前の点数がなくなるわけではありません。

方式Ⅴでも評定得点は残ります。方式Ⅳでも学力検査は合否判定に使われます。片方を捨てる制度ではなく、重みを変える制度です。

もう一つ気をつけたいのが、内申と模試の数字を並べただけで判断しないことです。

模試の偏差値が同じでも、英語と数学に大きな穴がある生徒さんと、5教科が平均的な生徒さんでは入試までの進め方が違います。当日点を上げるなら、「あと10点」を、どの教科のどの単元で取るかまで決める必要があります。

制度を知ることは大切です。しかし、制度だけで合格するわけではありません。数字を、次の1週間の勉強へ落とし込んで初めて意味があります。


よくある質問

Q. 愛知県の内申点は何点満点ですか。
一般選抜の評定得点は90点満点です。9教科の評定合計を2倍します。評定合計自体は45点満点なので、会話の中でどちらを指しているか確認してください。

Q. 当日点は何点満点ですか。
国語・数学・社会・理科・英語が各22点で、合計110点満点です。

Q. 方式Ⅴなら内申点は関係ありませんか。
関係あります。方式Ⅴは学力検査を2倍しますが、評定得点も加算されます。当日点の比重が高いのであって、内申が使われないわけではありません。

Q. 方式Ⅳなら当日点が低くても合格できますか。
方式Ⅳは評定得点を2倍しますが、学力検査も判定材料です。内申が高くても、当日点が必要な水準へ届かなければ安全とは言えません。

Q. すべての高校で面接がありますか。
ありません。令和9年度一般選抜では、各高校・学科が実施の有無を選んでいます。県の一覧で志望校を確認してください。

Q. 去年と同じ方式だと考えてよいですか。
毎年確認してください。令和9年度は7校・学科で方式変更が公表されています。古い資料だけで判断しないことが大切です。


愛知県の入試から逆算して対策したい方へ

志望校の方式が分かっても、「自分は内申と当日点のどちらを、あとどれだけ上げるべきか」まで一人で決めるのは簡単ではありません。

マスネットの中学生コースでは、現在の評定、模試や過去問の得点、苦手単元を確認し、次の定期テストと入試本番から逆算して学習計画を作ります。

オンラインの完全1対1指導なので、愛知県にお住まいの生徒さんも、自宅から受講できます。入塾を決める前のご相談でも構いません。

→ 中学生コースの指導内容と料金を見る


出典:
愛知県「令和9年度愛知県公立高等学校入学者選抜(全日制課程)一般選抜における各高等学校の面接実施の有無及び校内順位の決定方式について」
愛知県教育委員会 公表資料(2026年7月7日)

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