数学のテスト勉強のやり方|ワークの使い方だけで点数は変わる
公開日 更新日 執筆:塾長 馬籠先生
数学だけ点数が伸びない。時間はかけているのに、テストになると解けない。何をどう変えればいいのかが分からない。
結論から言うと、数学の点数を分けるのはワークの使い方です。解いて丸をつけて終わりにしている限り、何周しても点は伸びません。間違えた問題を解けるようにすることだけが、点数に変わります。
オンライン学習塾マスネットでは、数学の点数アップに特化した指導を行っています。この記事では、ワークの正しい使い方を手順で書きます。
数学は「才能の教科」ではない
定期テストの数学に限れば、才能はほとんど関係ありません。
定期テストの数学は、授業で扱った型の問題が、数値を変えて出題されるのが基本です。学校のワークから類似問題が出ることも多くあります。
つまり、型を身につけて演習すれば取れるテストです。センスが必要なのは、初見の難問に対応する場面であって、定期テストの大半はそこではありません。
それなのに点が伸びないのは、勉強のやり方が点数につながらない形になっているからです。
点が伸びない3つのやり方
答案と学習状況を見ると、伸びない生徒には共通のパターンがあります。
パターン1:解説を読んで分かったつもりになる。
解けなかった問題の解説を読み、「なるほど」と思って次に進む。しかし数学は、読んで分かることと自分で解けることの間に大きな差があります。テストで点になるのは後者だけです。
パターン2:できる問題を繰り返している。
ワークを3周しても点が伸びない生徒は、たいていこの状態です。1周目から3周目まで全問を同じように解いているため、解ける問題を3回解いて、解けない問題は3回とも解けないまま終わります。
パターン3:途中式を書かない。
暗算で進めるため、間違えたときにどこで間違えたか分かりません。しかも計算ミスが増えます。
正しいワークの使い方
1周目:全問解いて、印をつける
テスト2週間前から始めます。範囲の問題を全問解き、間違えた問題に×をつけます。
このとき重要なのは、分からない問題で止まらないことです。5分考えて分からなければ×をつけて次に進みます。
1周目の目的は正解することではありません。解ける問題と解けない問題を分けることです。
2周目:×だけを解き直す
1周目で×をつけた問題だけを解きます。全問やり直す必要はありません。
解き直して正解できたら、×を○に書き換えます。まだ解けなければ×のまま残します。
こうすると、残った×の数がそのまま「あとどれくらい残っているか」になります。進み具合が目に見えるため、やることが明確になります。
3周目:残った×を潰す
まだ×が残っている問題を解きます。ここまで残る問題は、その生徒にとって最も弱い部分です。本番で差がつくのもこの問題です。
ゴールは、範囲の問題を全問自力で解ける状態です。「だいたいできる」では足りません。
解けない問題への対処
2周目でも解けない問題は、次の順で対応します。
まず、解説を読んで理解します。ただしここで終わりません。
次に、解説を閉じて自力で解きます。読んで分かった状態と、自分で解ける状態は別です。この確認をしない限り、テストでは解けません。
それでも解けない場合、前の単元に原因があります。今の問題が理解できないのは、その土台になる部分が抜けているからです。この場合は戻る必要があります。
計算ミスは技術で減らす
数学のテストで10点以上を計算ミスで失う生徒は珍しくありません。「次は気をつける」では減りません。
途中式を省略せずに書きます。頭の中の計算がミスの温床です。書けば見直しもできます。
符号が変わる場面で一度手を止めます。移項や分配のときが最も間違えやすい場面です。
答えが出たら、問題の条件に合うか確認します。個数を聞かれているのに負の数が出ていれば、どこかで間違えています。
見直し時間を、最初から時間配分に組み込みます。余った時間にやるものではありません。
30点台から抜け出すには
数学が30点台の場合、原因は今の範囲ではありません。
数学は積み上げ式です。前の単元が分かっていないと、今の範囲を何度繰り返しても理解できません。中2の内容が分からない原因が中1にある、というのはよくあることです。
この場合、つまずいた地点まで戻る必要があります。簡単な問題から順に解いて、「解ける」と「解けない」の境目を探します。
遠回りに見えますが、土台が固まると理解の速度が上がるため、結果的に速く追いつけます。
現場で見えたこと
ここからは、マスネットで実際に見えたことを書きます。
数学の指導で最も多く見るのが、ワークを3周したのに点が伸びないという状態です。話を聞くと、ほぼ全員が全問を3回解いていました。
そこで2周目以降は×だけに絞るよう変えると、同じ勉強時間で点数が動きます。やる量は減っているのに点数は上がる。これは、時間の使い先が変わったためです。
もう一つ、宿題システムで提出された答案を見ていて分かることがあります。途中式を書く習慣がある生徒とない生徒で、計算ミスの数に明確な差が出ています。
書かない生徒は暗算の量が多く、その分ミスが増えます。しかも間違えたときに、どこで間違えたのかが本人にも分かりません。途中式は丁寧さの問題ではなく、ミスを発見可能にする技術です。
そして、戻る判断についてです。指導していて感じるのは、保護者が想像しているより手前でつまずいているケースが多いことです。中2の一次関数が分からない原因が中1の比例にあった、という例は珍しくありません。
ただ、手前から始めた生徒ほど、その後の伸びは速い傾向があります。実際に、数学が30点台だった生徒が80点台まで伸びたケースがあります。やったことは、つまずいた単元まで戻ることと、応用を捨てて基本問題だけに絞ることでした。特別な教材も長時間の勉強も使っていません。
よくある質問
Q. ワークは何周すればいいですか。
周の数ではなく、×が全部○になっているかで判断してください。×がゼロになれば終わりです。全問を3回解くのではなく、2周目以降は×だけに絞ります。
Q. 解説を読んでも分からない問題はどうしますか。
前の単元に原因がある可能性があります。今の問題を繰り返すより、土台になる単元に戻って確認する方が早く解決します。
Q. 応用問題は解くべきですか。
60点前後を目指す段階では、基本から標準問題に絞って構いません。定期テストは基本〜標準が6〜7割を占めます。そこを取り切ってから応用に進みます。
Q. 計算ミスが直りません。
途中式を書く、符号の場面で手を止める、見直し時間を最初から確保する。この3つで減らせます。「気をつける」は行動を指定していないため効果がありません。
Q. 数学だけ極端に点数が低いです。
過去の単元の抜けが原因であることがほとんどです。簡単な問題から順に解いて、どこから分からなくなったかを特定してください。
Q. テスト勉強はいつから始めればいいですか。
2週間前が目安です。ワークを3周する時間を確保するために必要な期間です。
つまずきの特定から相談したい方へ
どこまで戻るべきかの判断は、答案を客観的に見る第三者がいると精度が上がります。マスネットの中学生コースでは、つまずきの特定、戻る範囲の設計、ワークの使い方まで一緒に進めています。