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連立方程式の解き方|加減法と代入法を使い分ける基準【中学2年生】

公開日 更新日 執筆:塾長 馬籠先生

連立方程式は解けるようになったが、どちらの方法を使えばいいか迷う。文章題になると手が止まる。

結論から言うと、連立方程式でやることは2つだけです。文字を1つ消すこと、そして残った方程式を解くこと。加減法と代入法は、どちらも文字を消すための手段です。

オンライン学習塾マスネットでは、定期テストの点数アップに特化した指導を行っています。この記事では、連立方程式を基礎から解説します。


連立方程式とは何か

2つの式を同時に満たす

連立方程式とは、2つ以上の方程式を組み合わせたものです。

例えば、次のような形です。

x+y=5
x−y=1

この2つの式を、同時に満たすxとyを求めます。

上の式だけなら、x=1でy=4でも、x=2でy=3でも成り立ちます。しかし下の式も同時に満たす組み合わせは、1つに決まります。

この場合、x=3、y=2です。両方の式に入れて確認すると、どちらも成り立ちます。

なぜ2つの式が必要か

文字が2つある場合、式が1つでは答えが決まりません。

文字が2つなら式が2つ、文字が3つなら式が3つ。この対応を覚えておいてください。


解き方の基本は「文字を消す」

連立方程式の解き方は、すべて同じ考え方です。

まず文字を1つ消して、文字が1つだけの方程式にする。そして、中学1年生で習った方程式の解き方で解く。

文字を消す方法が2つあり、それが加減法と代入法です。

どちらを使っても答えは同じです。問題によって、やりやすい方を選びます。


加減法

2つの式を足したり引いたりして、文字を消す方法です。

基本の形

x+y=5 …①
x−y=1 …②

①と②を足してみます。

左辺どうし、右辺どうしを足します。

(x+y)+(x−y)=5+1

yが消えて、2x=6 となります。

x=3

これを①に代入します。

3+y=5
y=2

答え:x=3、y=2

係数を揃える場合

そのまま足し引きしても文字が消えない場合は、係数を揃えます。

2x+3y=13 …①
x+y=5 …②

このままでは、足しても引いてもどちらの文字も消えません。

そこで、②を2倍します。

②×2:2x+2y=10 …③

①から③を引きます。

(2x+3y)−(2x+2y)=13−10

xが消えて、y=3 となります。

これを②に代入します。

x+3=5
x=2

答え:x=2、y=3

加減法の手順

手順1:消したい文字を決める。
手順2:その文字の係数を揃える。(片方または両方を何倍かする)
手順3:足すか引くかを決める。(符号が同じなら引く、違うなら足す)
手順4:残った文字の方程式を解く。
手順5:求めた値をどちらかの式に代入して、もう一方を求める。


代入法

片方の式をもう片方に代入して、文字を消す方法です。

基本の形

y=2x−1 …①
3x+y=9 …②

①はyについて解かれています。このyを、②に代入します。

3x+(2x−1)=9

yが消えました。

3x+2x−1=9
5x=10
x=2

これを①に代入します。

y=2×2−1
y=3

答え:x=2、y=3

代入するときの注意

代入する式には、必ず括弧をつけてください。

上の例では、3x+(2x−1)=9 と書きました。

括弧をつけずに 3x+2x−1=9 と書いても今回は同じですが、引き算が入ると符号を間違えます。

例えば、3x−y=5 に y=2x−1 を代入する場合。

正しい書き方:3x−(2x−1)=5
間違えやすい書き方:3x−2x−1=5

括弧をつけると、3x−2x+1=5 となります。符号が変わる点に注意してください。


どちらを使うか

判断の基準はシンプルです。

代入法を使う場面

「y=〜」や「x=〜」の形になっている式がある場合です。

y=2x−1
x=3y+4

こうした形が最初から与えられていれば、代入法が速くなります。

また、x=やy=の形に変形しやすい場合も代入法が使えます。

加減法を使う場面

それ以外は、基本的に加減法です。

2x+3y=13
5x−2y=4

このような形なら、加減法の方が確実です。

迷ったら加減法

どちらでも解ける問題は多くあります。

迷ったときは、加減法を使ってください。係数を揃えて足し引きする手順は機械的で、ミスが起きにくい方法です。


つまずきやすいポイント

ポイント1:符号のミス

連立方程式で最も多い失点です。

引き算をするとき、後ろの式全体の符号が変わります。

(2x+3y)−(2x+2y)

これは 2x+3y−2x−2y となります。3yから2yを引くのであって、3y−2yの「−2y」の符号を忘れないでください。

対処は、括弧をつけて書くことです。慣れるまでは省略しないでください。

ポイント2:代入するときの括弧

上でも触れましたが、代入時の括弧の省略が失点につながります。

特に引き算の場面です。必ず括弧をつけてから展開してください。

ポイント3:答えを求めた後で止まる

xを求めて満足してしまうケースです。

連立方程式の答えは、xとyの両方です。片方だけでは答えになりません。

xを求めたら、必ずどちらかの式に代入してyを求めてください。

ポイント4:検算をしない

求めたxとyを、元の2つの式に代入してください。

両方が成り立てば正解です。片方でも成り立たなければ、どこかで計算を間違えています。

検算は10秒程度で終わります。この習慣があるだけで、失点が大きく減ります。


文章題の解き方

定期テストでは、文章題が必ず出ます。

手順は決まっています。

手順1:何をxとyにするか決める

多くの場合、求めたいものをxとyにします。

「りんごとみかんの個数を求めなさい」なら、りんごの個数をx、みかんの個数をyとします。

最初に「xを〜、yを〜とする」と書いてください。これは答案でも必要な記述です。

手順2:式を2つ作る

文章の中から、2つの関係を見つけます。

「合計で10個」なら、x+y=10
「合計金額が800円」なら、金額の式

文章題では、この2つ目の式を見つけるのが難しいことが多くあります。

手順3:連立方程式を解く

加減法か代入法で解きます。

手順4:答えが問題に合うか確認する

個数を聞かれているのに負の数が出たら、どこかで間違えています。

また、聞かれたものを答えているかも確認してください。xとyを求めても、問題が聞いているのが別のものである場合があります。


よく出る文章題のパターン

個数と代金

「1個80円のりんごと1個120円のみかんを合わせて10個買ったら、代金は1000円だった」

個数の式:x+y=10
代金の式:80x+120y=1000

速さ

「A地点からB地点まで、行きは時速4km、帰りは時速6kmで往復した」

速さの問題では、道のり=速さ×時間の関係を使います。

何をxとyにするかで式が変わります。時間をxとyにするか、道のりをxとyにするか。問題文から判断してください。

割合

「昨年より男子が10%増え、女子が5%減った」

増えた場合は1.1倍、減った場合は0.95倍と考えます。

「10%増えた」を「0.1x」と書くミスが多くあります。増えた分ではなく、増えた後の人数を式にしてください。


定期テストで点を取るために

次の順序で進めてください。

1. 加減法の基本を確実にする

係数が揃っている問題から始め、係数を揃える問題に進みます。10問程度で手順を体に入れてください。

2. 代入法を練習する

「y=〜」の形がある問題で練習します。括弧をつける習慣をここで作ります。

3. 使い分けを判断する練習

複数の問題を見て、どちらで解くかを判断します。迷ったら加減法で構いません。

4. ワークの問題を3周する

1周目で全問解き、間違えた問題に印をつける。2周目以降は印のついた問題だけを解き直す。

5. 文章題に進む

計算が確実になってから、文章題に取り組みます。パターンごとに、式の作り方を確認してください。


現場で見えたこと

ここからは、マスネットで実際に見えたことを書きます。

連立方程式の指導で最も多く見るのが、符号のミスです。

解き方は理解している。手順も合っている。しかし引き算のところで符号を間違える。

対処は、括弧をつけて書くことです。

「(2x+3y)−(2x+2y)」と書いてから展開する。この一手間で、失点が大きく減ります。慣れてきたら省略しても構いませんが、最初は必ず書いてください。

もう一つ、検算をしないという問題があります。

連立方程式は、求めた答えを元の式に入れれば、正解かどうかがすぐ分かります。

これほど検算しやすい単元は他にありません。それにもかかわらず、検算をしている生徒さんは少ないのが実情です。

10秒で終わる作業です。これを習慣にするだけで、テストの点数が変わります。

そして、文章題についてです。

計算はできるのに文章題で止まる生徒さんが多くいます。話を聞くと、2つ目の式が作れないというケースがほとんどです。

1つ目の式(個数や合計)は作れる。しかし2つ目の関係が見つけられない。

対処は、パターンを知ることです。個数と代金、速さ、割合。よく出る型を押さえておくと、文章の中から探すべきものが分かります。

宿題システムの記録を見ても、文章題をパターンごとに繰り返した生徒さんは、定期テストでの失点が明確に減っています。


よくある質問

Q. 加減法と代入法、どちらを使えばいいですか。
「y=〜」や「x=〜」の形の式があれば代入法、それ以外は加減法が基本です。迷ったら加減法を使ってください。手順が機械的でミスが起きにくい方法です。

Q. 符号のミスが減りません。
括弧をつけて書いてください。「(2x+3y)−(2x+2y)」と書いてから展開します。慣れるまでは省略しないでください。

Q. 代入するときの注意点はありますか。
必ず括弧をつけてください。特に引き算の場面では、括弧がないと符号を間違えます。

Q. 検算はしたほうがいいですか。
してください。求めたxとyを元の2つの式に代入し、両方成り立つか確認します。10秒程度で終わり、失点が大きく減ります。

Q. 文章題で式が作れません。
2つ目の式が見つけられないケースが多くあります。個数と代金、速さ、割合。よく出るパターンを押さえると、探すべきものが分かります。

Q. 答えは何を書けばいいですか。
xとyの両方です。片方だけでは答えになりません。また、問題が聞いているのがxとyそのものか、別のものかも確認してください。


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