定期テストの範囲が広いときの優先順位|捨てる判断が点数を上げる
公開日 更新日 執筆:塾長 馬籠先生
範囲表を見たら、想像以上に広かった。全部やる時間はないし、どこから手をつければいいのかも分からない。
結論から言うと、範囲が広いときに全部やろうとするのが最大の失敗です。配点の大きい部分、基本問題、暗記で取れる部分。この3つに絞ると、広く浅くやるより点数は高くなります。
オンライン学習塾マスネットでは、限られた時間で点数を最大化する対策を指導しています。この記事では、絞り方の基準を具体的に書きます。
全部やろうとすると点数が下がる
範囲が広いとき、多くの生徒は範囲の最初から順に手をつけます。
そして時間切れになり、後半の範囲が手つかずのままテストを迎えます。しかも前半も繰り返せていないため、どこも中途半端です。
結果として、前半も後半も取れないという最悪の状態になります。
一方、範囲を絞った生徒は、絞った部分を確実に取り切ります。範囲の一部を捨てていても、合計点は高くなります。
捨てる判断は手抜きではありません。限られた時間で得点を最大化する、正しい戦略です。
絞る基準1:配点の大きい部分から
テストの配点は均等ではありません。範囲の中でも、大問として大きく出る単元と、小問1つで終わる単元があります。
見分け方は3つです。
授業で時間をかけた単元。先生がじっくり扱った部分は、配点も大きくなる傾向があります。
先生が繰り返し強調した部分。「ここは重要」「テストに出す」という発言は、そのまま出題予告です。
範囲表の指示。「プリントから出題」「ノート提出」といった記載は、先生が教えてくれている攻略情報です。
範囲表と授業ノートを見て、重く扱われた部分を特定します。そこから対策を始めます。
絞る基準2:基本問題を優先する
どの単元にも、基本問題と応用問題があります。時間が足りないときは、全単元の基本問題を優先し、応用問題は後回しにします。
理由は配点構成です。定期テストは、基本から標準レベルの問題が6〜7割を占めるのが一般的です。
つまり、応用問題を全部落としても、基本を取り切れば60点前後には届きます。逆に、応用問題1問に時間をかけて、複数単元の基本問題を落とすのは損です。
応用問題1問より、基本問題3問。この判断が点数を分けます。
絞る基準3:暗記で取れる部分を確実に拾う
どの教科にも、覚えれば取れる問題があります。
数学なら公式を使う一行問題。英語なら単語と連語。国語なら漢字と語句。理科・社会なら用語です。
これらは考える必要がなく、投下時間に対して最も確実に点になります。範囲が広くて焦っているときこそ、まずここを押さえてください。
特に理科と社会は、暗記の比重が高い教科です。過去のつまずきの影響が小さいため、今回の範囲を覚えれば点が取れます。
教科別の絞り方
数学。全単元の基本問題を先に。ワークで間違えた問題に絞って繰り返します。応用と発展は最後です。公式を使うだけの問題は確実に取ります。
英語。範囲の単語を最優先。次に教科書本文を訳せる状態にします。単語と本文だけでも平均点前後は狙えます。文法の細かい問題は後回しで構いません。
国語。漢字と語句を最優先です。ここで確実に20〜30点分が取れます。読解は授業ノートで先生の解説を確認します。
理科・社会。ワークの一問一答を、答えを隠して解きます。範囲が広くても、暗記部分は繰り返せば取れます。
副教科。1週間前から配布プリントの暗記を始めます。短時間で高得点が取れ、内申にも直結します。
捨てる判断のしかた
何を捨てるかの判断基準です。
応用問題と発展問題。配点あたりの労力が大きく、時間がないときは費用対効果が下がります。
出題頻度の低い単元。授業でさらっと流れた部分、範囲表で軽く触れられている部分です。
記述問題の細かい練習。時間があれば取り組む価値がありますが、基本が固まっていない段階では優先度が下がります。
ただし注意点があります。捨てるのは「今回のテストで」です。
捨てた単元がその後の学習の土台になる場合、特に数学の基礎単元は、テスト後に必ず埋めてください。放置すると次のテストで響きます。
そもそも範囲が広くならないようにする
根本的な対策があります。テスト前にまとめてやらないことです。
授業で習った週に、ワークの該当範囲を進めておきます。授業直後は内容が記憶に新しく、スムーズに解けます。
これを続けていれば、範囲表が出た時点で1周目がほぼ終わっている状態になります。範囲が広くても、繰り返しと弱点補強に時間を使えます。
範囲の広さそのものは変えられませんが、いつから手をつけるかは変えられます。
現場で見えたこと
ここからは、マスネットで実際に見えたことを書きます。
範囲が広いテストの対策をしていて、やる量を減らした生徒の方が点数が上がるという結果を何度も見ています。
それまで「全部やろう」として手が止まっていた生徒に、基本問題だけに絞るよう指示すると、提出が安定し、点数も動き始めました。やることを減らすと点数が下がりそうに感じますが、実際は逆でした。
理由は明確です。絞ることで最後まで仕上げ切れるようになり、それが点数になったからです。中途半端に広くやるより、狭く完璧にする方が得点は高くなります。
もう一つ、宿題システムの記録から見えたことがあります。範囲が広いテストで点数を落とす生徒は、普段の提出も締切当日に集中しています。
つまり、範囲の広さが原因ではありません。普段から締切直前に動く習慣があるため、範囲が広いときに対応しきれないのです。
そのためマスネットでは、授業ごとの課題を「数学のワーク34ページ」という粒度まで細かくして出しています。毎日少しずつ進む形にすると、テスト前に慌てる生徒が明確に減りました。
範囲の広いテストへの最大の対策は、テスト前ではなく普段の仕組みにあります。
よくある質問
Q. 範囲が広くて終わりません。どうすればいいですか。
全部やろうとせず、配点の大きい部分、基本問題、暗記で取れる部分に絞ってください。絞って確実に取る方が、広く浅くやるより点数は高くなります。
Q. 応用問題は捨てても大丈夫ですか。
時間が足りないときは後回しで構いません。定期テストは基本から標準が6〜7割を占めるため、そこを確実にする方が得点効率が高くなります。
Q. どの教科から手をつけるべきですか。
暗記で点が取れる理科・社会、英単語、漢字から始めると、短時間で得点が積み上がります。数学と英語の理解が必要な部分は早めに着手してください。
Q. 配点の大きい部分はどう見分けますか。
授業で時間をかけた単元、先生が繰り返し強調した部分、範囲表の指示を確認してください。範囲表と授業ノートに情報が残っています。
Q. 捨てた単元は放置していいですか。
今回のテストでは構いませんが、その後の土台になる単元、特に数学の基礎はテスト後に埋めてください。放置すると次のテストで響きます。
Q. 範囲が広くならないようにする方法はありますか。
授業で習った週にワークを進めておくことです。範囲表が出た時点で1周目が終わっていれば、繰り返しに時間を使えます。
優先順位の設計から相談したい方へ
何を取り、何を捨てるか。この判断は、その子の得意不得意と残り時間によって変わります。マスネットの中学生コースでは、範囲表の読み方から優先順位の設計、週ごとの進捗確認まで一緒に進めています。