本文へ移動
オンライン学習塾マスネット

【データで見る】中学生の読書量と学力の関係|不読者24.2%の現実と国語力の土台

公開日 執筆:塾長 馬籠先生

全国学校図書館協議会の学校読書調査によれば、中学生の1か月の平均読書冊数は3.9冊、1冊も読まない不読者の割合は24.2%とされています。また、文部科学省の委託調査では、読書好きな児童生徒ほど平均正答数が高い傾向が報告されています。オンライン学習塾マスネットの定期テスト対策では、読書を「国語だけでなく全教科の土台」と位置づけています。


「うちの子、本を読まない」は多数派の悩み

「本を読みなさいと言っても読まない」「スマホばかりで活字に触れない」。この悩みは、多くの家庭に共通します。

では実際、今の中学生はどれくらい本を読んでいるのか。そして、読書は本当に学力と関係があるのか。感覚論ではなく、データで確認しましょう。


データ①:中学生の平均読書冊数は月3.9冊

全国学校図書館協議会が実施している学校読書調査(第70回)の結果によれば、2025年5月の1か月間の平均読書冊数は、小学生は12.1冊、中学生は3.9冊、高校生は1.4冊とされています。

注目すべきは、学年段階が上がるにつれて読書量が急減することです。小学生の12.1冊から中学生で3.9冊へ、高校生では1.4冊まで落ちます。

部活・勉強・スマホと、中学生の時間の使い方が変わることが背景にあると考えられます。読書量の減少は、個々の家庭の問題ではなく、構造的な傾向だということです。


データ②:中学生の約4人に1人が「不読者」

さらに注目すべきデータがあります。

同じ調査によれば、5月の1か月間に読んだ本が0冊の児童生徒(不読者)の割合は、小学生は9.6%、中学生は24.2%、高校生は55.7%とされています。

中学生の約4人に1人が、1か月間に1冊も本を読んでいません。高校生では半数を超えます。「本を読まない」は例外ではなく、中学生ではすでに4分の1を占める、ありふれた状態なのです。

だからこそ、逆に言えば、読書習慣がある子は少数派として差をつけやすい、とも読めます。


データ③:読書好きと学力の関係

読書と学力の関係についても、公的な調査研究があります。

文部科学省の委託調査研究(学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究「読書活動と学力・学習状況の関係に関する調査研究」)では、全国学力・学習状況調査のデータを用いた分析が行われています。

この報告書では、読書が好きな児童生徒ほど平均正答数が高くなる傾向が示され、問題形式によらず読書好きは無解答数が少なかったことも報告されています。

「無解答が少ない」という点は重要です。読書に親しんでいる子は、問題文を読むこと自体への抵抗が小さく、わからない問題でも何かを書こうとする姿勢につながっていると考えられます。

なお、これは相関関係であり、「読書さえすれば学力が上がる」という単純な因果を示すものではありません。ただし、読書と学力の間に一貫した関連が見られることは、複数の調査で示されています。


なぜ読書が「全教科」に効くのか

読書の効果は、国語だけにとどまりません。理由は、すべての教科が「日本語で出題される」からです。

数学の文章題は、問題文を正確に読み取る力が前提です。理科・社会の記述問題は、読んだ内容を整理して書く力が問われます。近年の入試や学力調査は、資料や長い問題文を読み解く形式が増えており、読む力の差がそのまま得点の差につながりやすくなっています。

読書で育つのは、語彙・読むスピード・文脈をつかむ力。これらは、全教科の答案の土台になる力です。


「読まない子」に読書習慣を作る現実的な方法

データ上、中学生の読書離れは構造的な傾向です。だからこそ、精神論の「本を読みなさい」では変わりません。現実的な工夫を紹介します。

①ハードルを極限まで下げる:名作や長編から始める必要はありません。興味のあるジャンル・薄い本・マンガ原作の小説など、読みやすいものから。「読む習慣」が先で、「何を読むか」は後です。

②時間を短く固定する:「寝る前の10分だけ」のように、短い読書時間を生活に固定します。月3.9冊という平均は、1日10分の積み重ねで十分に超えられます。

③家庭に本がある環境を作る:リビングに本を置く、図書館に一緒に行く。手の届く場所に本がある環境が、読書の入り口になります。

④読んだことを話題にする:感想文を求めるのではなく、「どんな話だった?」と会話の話題にする程度で十分です。読書が「評価される課題」になると、かえって遠ざかります。


読書は「即効薬」ではなく「土台」

正直に言えば、読書は次のテストの点数を直接上げる即効薬ではありません。テストの点数を短期で上げるのは、ワークの反復や暗記のやり方といった「テスト勉強の技術」です。

しかし、読解力という土台がない状態では、学年が上がるほど、問題文が読めない・記述が書けないという壁に突き当たります。読書は、その壁を防ぐ長期投資です。

短期のテスト対策と、長期の読む力づくり。この両方を並行することが、伸び続ける学力を作ります。


オンライン学習塾マスネットのサポート

マスネットは、定期テストの点数アップに特化した完全1対1のオンライン個別指導塾です。短期のテスト対策(ワークの反復・暗記のやり方・解き直し)を軸にしながら、文章題の読み取り方・記述の書き方といった「読む力・書く力」の指導も行います。

「文章題になると解けない」「問題文を読み飛ばす」という生徒は、読む力の課題が背景にあることが多いです。まず無料体験(テスト対策相談)で、答案からつまずきの種類を診断してみてください。


よくある質問(FAQ)

Q. 中学生はどれくらい本を読んでいますか?
A. 学校読書調査(第70回)では、中学生の1か月の平均読書冊数は3.9冊、1冊も読まない不読者は24.2%とされています。

Q. 読書をすれば成績は上がりますか?
A. 文部科学省の委託調査では、読書好きな児童生徒ほど平均正答数が高い傾向が報告されています。ただし相関であり、即効薬ではありません。読解力という土台を育てる長期投資と考えてください。

Q. 本を読まない子に、何から読ませればいいですか?
A. 興味のあるジャンルの読みやすい本からで構いません。「読む習慣」を作ることが先で、内容の質は後から上げられます。寝る前10分の固定がおすすめです。

Q. 読書とテスト勉強、どちらを優先すべきですか?
A. 次のテストの点数を上げるのはテスト勉強の技術です。読書は並行して少しずつ。短期対策と長期の土台づくりは、両立するものです。


まとめ

データが示すのは、中学生の平均読書冊数3.9冊・不読者24.2%という読書離れの実態と、読書好きほど正答数が高いという関連です。読書は全教科の答案を支える土台であり、読まない子が多数派だからこそ、習慣がある子は差をつけやすい。ハードルを下げ、時間を固定し、環境を作る。テスト対策と並行した小さな読書習慣が、伸び続ける学力を支えます。


参照サイト・出典

  • 全国学校図書館協議会「学校読書調査」(第70回調査の結果)
  • 文部科学省 委託調査研究「学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究 C.読書活動と学力・学習状況の関係に関する調査研究 分析報告書」
  • 文部科学省・国立教育政策研究所「全国学力・学習状況調査」(質問調査に読書時間等の設問を含む)

※本記事の数値は上記公表資料に基づきます。調査年度により数値は変動します。最新の数値は各機関の公表資料をご確認ください。