二次関数y=ax²の解き方|グラフ・変化の割合・変域を中学3年生向けに解説
公開日 執筆:塾長 馬籠先生
中学3年生の二次関数で、急に数学が難しくなったと感じる生徒さんは少なくありません。
「xを2乗する意味が分からない」「変化の割合で公式が増えた」「変域になると最大・最小を間違える」。つまずく場所はいくつかありますが、最初に押さえることは多くありません。
中学で学ぶ二次関数の基本は、y=ax²です。xの値を2乗し、それにaをかければyが決まります。グラフ、変化の割合、変域も、すべてこの式から考えます。
この記事では、二次関数y=ax²の基本から、テストで間違えやすい問題まで順に解説します。
二次関数y=ax²とは
yがxの関数で、式が
y=ax²(aは0ではない定数)と表されるとき、yはxの2乗に比例するといいます。
たとえばy=2x²なら、xに値を入れると次のようになります。
| x | −3 | −2 | −1 | 0 | 1 | 2 | 3 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| y=2x² | 18 | 8 | 2 | 0 | 2 | 8 | 18 |
x=−2のときは、
y=2×(−2)²=2×4=8です。−2²を−4としてしまうミスがよくあります。負の数を代入するときは、必ず括弧をつけてから2乗してください。
また、x=2とx=−2でyが同じ8になります。この左右対称の関係が、グラフの形につながります。
比例・一次関数との違い
中学校では、これまでにもいくつかの関数を学んでいます。
| 関数 | 代表的な式 | グラフ |
|---|---|---|
| 比例 | y=ax | 原点を通る直線 |
| 一次関数 | y=ax+b | 直線 |
| 二次関数 | y=ax² | 放物線 |
一次関数では、xが1増えるごとのyの増え方は一定です。ところがy=x²では、xが0から1へ増えるとyは1増え、1から2へ増えると3増え、2から3へ増えると5増えます。
二次関数は、xが同じだけ増えてもyの増え方が一定ではありません。ここが一次関数との大きな違いです。
一次関数を復習したい場合は、先にこちらを確認してください。
y=ax²のグラフで覚える4つの性質
1.グラフは放物線になる
y=ax²のグラフは、曲線になります。この形を放物線といいます。
2.頂点は原点、軸はy軸になる
中学で扱うy=ax²では、頂点は原点(0,0)、対称の軸はy軸です。
xと−xを代入すると同じyになるため、グラフはy軸を境に左右対称になります。
3.aの符号で開く向きが変わる
- a>0:上に開く
- a<0:下に開く
y=2x²は上に開き、y=−2x²は下に開きます。
4.|a|が大きいほど細くなる
y=x²とy=3x²を比べると、同じxに対するyの絶対値はy=3x²の方が大きくなります。そのため、グラフはy軸に近いところを通り、細く見えます。
反対に、y=1/2x²は横に広いグラフです。
「aが大きいほど広い」と逆に覚えないようにしてください。正確には、aの絶対値が大きいほどグラフは細くなるです。
グラフのかき方
例として、y=−1/2x²のグラフをかきます。
手順1|値の表を作る
| x | −4 | −2 | 0 | 2 | 4 |
|---|---|---|---|---|---|
| y | −8 | −2 | 0 | −2 | −8 |
手順2|点を座標平面に取る
(−4,−8)、(−2,−2)、(0,0)、(2,−2)、(4,−8)を取ります。
手順3|点を滑らかな曲線で結ぶ
折れ線で結ばず、原点を頂点とする滑らかな曲線にします。aが負なので下向きです。
表を片側だけ作り、y軸について対称な点を取る方法でも構いません。ただし、代入ミスを減らしたいなら、慣れるまでは左右両方の値を書きましょう。
式を求める問題は座標を代入する
「yはxの2乗に比例し、x=3のときy=18です。yをxの式で表しなさい」という問題を考えます。
まず、式をy=ax²と置きます。
x=3、y=18を代入すると、
18=a×3²
18=9a
a=2したがって、答えはy=2x²です。
この問題で、最初からy=x²と決めないでください。求めるのは係数aです。
座標から求める場合も同じ
グラフが点(−2,12)を通るなら、x=−2、y=12を代入します。
12=a×(−2)²
12=4a
a=3よってy=3x²です。負の座標でも、2乗すると正になる点に注意します。
変化の割合はa(p+q)で求められる
xがpからqまで増加するとき、変化の割合は、
yの増加量÷xの増加量です。
y=ax²なら、
(aq²−ap²)÷(q−p)
=a(q²−p²)÷(q−p)
=a(q+p)となります。
したがって、y=ax²でxがpからqまで増加するとき、変化の割合は、
a(p+q)で求められます。
例題
y=2x²について、xが−1から3まで増加するときの変化の割合を求めます。
2×(−1+3)=4答えは4です。
公式を忘れても、元の定義で計算できます。
- x=−1のとき、y=2
- x=3のとき、y=18
- yの増加量:18−2=16
- xの増加量:3−(−1)=4
よって16÷4=4です。
注意したいのは、aをそのまま答えないことです。一次関数では傾きaが変化の割合でしたが、二次関数では区間によって変化の割合が変わります。
変域は「0をまたぐか」を先に見る
二次関数の変域では、xの両端だけを代入すると間違うことがあります。
例1|xの範囲が0をまたがない
y=2x²で、1≦x≦3とします。
- x=1のときy=2
- x=3のときy=18
この区間ではxが増えるほどyも増えるので、
2≦y≦18です。
例2|xの範囲が0をまたぐ
y=2x²で、−3≦x≦2とします。
両端を代入すると、x=−3で18、x=2で8です。しかし、最小値は8ではありません。範囲にx=0が含まれるため、y=0になります。
0≦y≦18です。
aが負の場合
y=−2x²なら、原点でyが最大になります。上向きと下向きでは、最大値と最小値が逆です。
変域では、次の順番で考えてください。
- aは正か負か
- xの範囲に0が入っているか
- 原点と両端のyを比べる
端の数字だけを見るのではなく、グラフを小さくかくと判断しやすくなります。
直線との交点は式を連立する
放物線y=x²と直線y=2x+3の交点を求めます。
交点では、同じxに対してyの値が等しくなるので、
x²=2x+3と置きます。
整理すると、
x²−2x−3=0
(x−3)(x+1)=0
x=3、−1x=3のときy=9、x=−1のときy=1です。
したがって、交点は(3,9)と(−1,1)です。
この問題では、二次方程式の計算が必要です。因数分解や解の公式が不安なら、先に二次方程式を復習しましょう。
文章題では変わる量をx、結果をyにする
二次関数は、斜面を転がる物体の距離、正方形の面積、ブレーキをかけてから止まるまでの距離などに使われます。
例題
一辺がxcmの正方形の面積をycm²とします。
面積は「一辺×一辺」なので、
y=x²です。一辺を2倍にすると、面積は2倍ではなく4倍になります。
文章題では、次の3点を確認します。
- xとyが何を表すか
- 単位はそろっているか
- 本当にx²に比例する関係か
数字を見てすぐ式を作らず、まず数量の意味を書きましょう。
よくある間違い
負の数を2乗するときに括弧をつけない
x=−3なら、x²=(−3)²=9です。
一次関数と同じようにaを変化の割合とする
y=ax²の変化の割合は一定ではありません。xがpからqまでならa(p+q)です。
変域で両端しか調べない
xの範囲が0をまたぐなら、x=0のときのyも調べます。
|a|が大きいほどグラフが広いと思う
逆です。|a|が大きいほど、グラフは細くなります。
グラフを折れ線で結ぶ
放物線は滑らかな曲線です。頂点付近も角にしないでください。
定期テスト前の確認問題
問1
yはxの2乗に比例し、x=2のときy=−12です。yをxの式で表してください。
答え:y=−3x²
問2
y=3x²について、xが−2から4まで増加するときの変化の割合を求めてください。
答え:6
3×(−2+4)=6です。
問3
y=−x²で、−3≦x≦1のときのyの変域を求めてください。
答え:−9≦y≦0
範囲に0が含まれ、グラフは下向きです。
二次関数が苦手なら、全部を同時に直さない
二次関数で点が取れないときは、次の順番で確認してください。
- 負の数を含む代入ができる
- aの符号とグラフの向きが分かる
- 座標を代入して式を求められる
- 変化の割合を求められる
- 変域で0を調べられる
- 直線との交点や文章題を解く
最初から応用問題へ進むより、代入とグラフを固めた方が早く伸びます。特に、変化の割合と変域は図を使わず暗記だけで進めると混乱しやすい単元です。
マスネットでは、無料教材も公開しています。基本問題を自分の手で解き、分からないところを切り分けてください。
一人で進めると同じ間違いを繰り返してしまう場合は、オンラインで学習の進め方から確認できます。
よくある質問
二次関数と「yはxの2乗に比例する」は同じですか?
中学3年生で主に学ぶ二次関数はy=ax²で、「yはxの2乗に比例する関数」です。高校ではy=ax²+bx+cの形まで扱うため、範囲が広がります。
y=ax²のaは何を表しますか?
グラフの開く向きと広がり方を決めます。aが正なら上向き、負なら下向きです。また、|a|が大きいほどグラフは細くなります。
変化の割合の公式は暗記した方がよいですか?
a(p+q)を覚えると速く解けます。ただし、「yの増加量÷xの増加量」からも計算できるようにしておくと、忘れたときや複雑な問題にも対応できます。
変域が苦手です。何を最初に見ればよいですか?
xの範囲に0が入るかを見てください。次にaの正負を確認し、原点と両端でのyを比べます。小さなグラフをかくと、最大・最小を逆にしにくくなります。