高校受験の面接でよく聞かれる質問|答え方の型と、準備の進め方
公開日 更新日 執筆:塾長 馬籠先生
面接があると分かった瞬間から、何を聞かれるのか、どう答えればいいのかが気になり始めます。学力試験と違って正解がないぶん、準備の仕方も分かりにくいものです。
結論から言うと、高校受験の面接で聞かれる質問はほぼ決まっています。頻出の質問に対する答えの骨組みを用意し、声に出して練習すれば、面接は準備した分だけ確実に伸びる項目です。
オンライン学習塾マスネットでは、学力指導に加えて面接の練習も行っています。この記事では、実際によく聞かれる質問と、答え方の型を書きます。
面接で見られているのは「完璧さ」ではない
準備の話の前に、前提を共有させてください。
面接官が見ているのは、流暢に話せるかどうかではありません。志望理由に一貫性があるか、質問に対して誠実に答えているか、高校生活に前向きな気持ちがあるか。この3点です。
言葉に詰まっても、大人びた表現ができなくても、それ自体が減点になることはほとんどありません。中学生らしく、自分の言葉で話せていれば十分です。
この前提を知っておくだけで、必要以上に緊張せずに準備を進められます。
よく聞かれる質問と答え方の型
1. 志望動機(ほぼ必ず聞かれます)
「なぜ本校を志望したのですか」
最も重要な質問です。答えの型は次の通りです。
その高校の特徴 → 自分がそこで何をしたいか
「校風が良いから」「家から近いから」だけでは、他の学校でも成り立ってしまいます。学校説明会やパンフレットで調べた具体的な特徴と、自分の希望を結びつけてください。
例えば「〇〇に力を入れていると知り、自分も高校では〇〇に取り組みたいと考えました」という形です。調べていることが伝わる答えは、それだけで志望度の証明になります。
2. 中学校生活で頑張ったこと
「中学校生活で最も力を入れたことは何ですか」
答えの型は次の通りです。
何に取り組んだか → どんな困難があったか → どう対応したか → 何を学んだか
部活動でも、委員会でも、勉強でも構いません。華やかな実績である必要はありません。大会での成績より、そこから何を学んだかの方が評価されます。地味な取り組みでも、自分の言葉で語れれば十分です。
3. 高校生活でやりたいこと
「入学したら何をしたいですか」
志望動機とつながる質問です。部活動、勉強、行事など、具体的に答えます。「勉強を頑張ります」だけでなく、「〇〇に興味があるので、その分野を深く学びたい」と一歩踏み込むと伝わりやすくなります。
4. 将来の夢・進路
「将来の希望はありますか」
まだ決まっていなくても問題ありません。「〇〇の分野に興味があるので、高校で学びながら考えたい」という答え方で十分です。無理に立派な夢を作る必要はありません。
5. 自己PR・長所と短所
「あなたの長所を教えてください」
長所は、具体的なエピソードとセットで話します。短所を聞かれた場合は、短所を挙げたうえで「どう改善しようとしているか」まで話すと、前向きな印象になります。
6. 最近気になるニュース
聞かれることがある質問です。ニュースの内容を簡潔に説明し、それについて自分がどう思うかを述べます。政治的に極端な意見は避け、教育・環境・地域の話題など、中学生らしい関心を語るのが無難です。
7. 中学校で困ったこと・欠席について
欠席が多い場合などに聞かれることがあります。隠す必要はありません。状況を簡潔に説明し、今どう取り組んでいるか、高校生活にどう向き合いたいかを伝えることが大切です。過去より現在と未来に焦点を当ててください。
準備の3ステップ
ステップ1:答えを書き出す
まず、頻出質問への答えを文章で書き出します。書くことで内容が整理されます。
この段階では、丸暗記用の原稿ではなく「話す内容の骨組み」を作るイメージです。
ステップ2:声に出して練習する
書いた内容を、実際に声に出して話します。書き言葉と話し言葉は違うため、口に出すと不自然な部分が必ず見つかります。自然に話せる表現に直していきます。
ステップ3:相手を立てて練習する
最後に、誰かに面接官役をしてもらって通しで練習します。入室から退室までの流れを再現し、想定外の質問への対応も経験しておきます。
最低3回は経験しておくことをおすすめします。回数を重ねるほど、本番の緊張が減ります。
丸暗記が逆効果になる理由
面接対策で最もやってはいけないのが、原稿の丸暗記です。
理由は3つあります。話し方が不自然になり、暗記していることが伝わってしまう。想定外の質問に対応できない。途中で忘れると頭が真っ白になる。
覚えるのは話す内容のポイントだけにしてください。ポイントさえ頭に入っていれば、その場で自分の言葉で組み立てられます。この方が自然で、誠実に伝わります。
基本の所作
内容と同じくらい、基本的な動作も見られています。
入室時のノックと挨拶。姿勢を正して座る。相手の目を見て話す。聞き取れる声の大きさ。制服を整える。
難しいことではありませんが、練習していないと本番でできません。模擬面接では、所作も含めて通しで練習してください。
面接練習の現場で見えたこと
ここからは、マスネットで実際に見えたことを書きます。
面接練習をしていて最も多いのが、志望動機が「その学校でなくても成り立つ」内容になっているケースです。「自由な校風に惹かれました」「勉強に集中できる環境だと思いました」。どちらも悪くはありませんが、他の高校にも当てはまってしまいます。
そこで練習では、まず学校のパンフレットやサイトを一緒に読むところから始めます。調べる時間を取ると、志望動機は自然に具体的になります。「なぜこの学校か」に答えられないのは、話す技術の問題ではなく、情報が足りていないだけであることがほとんどです。
もう一つ、練習の回数と本番の落ち着きには明確な関係があります。1〜2回では、まだ言葉に詰まる場面が残ります。3回を超えたあたりから、想定外の質問にもその場で考えて答えられるようになります。これは特別な才能ではなく、単純に慣れの問題です。
オンラインでの面接練習には、対面にはない利点があります。録画して自分の話し方を見返せることです。目線が下がっている、語尾が小さくなる、話が長すぎる。自分では気づけない癖が、映像を見ると一目で分かります。指摘されるより、自分で見た方が改善が早いというのは、練習を重ねて実感していることです。
福岡・鹿児島の入試を見ていて感じるのは、面接対策に時間をかけている生徒が少ないことです。学力試験の勉強に追われ、面接は前日に少し考える程度という子が大半です。だからこそ、数回でも練習した生徒は明確に落ち着いて臨めています。準備の差がそのまま印象の差になる項目です。
よくある質問
Q. 面接対策はいつから始めるべきですか?
入試の1〜2か月前が目安です。ただし志望動機を掘り下げるには学校を調べる時間が必要なので、学校説明会に行った時点でメモを残しておくと後が楽になります。
Q. 志望動機が思いつきません。
まず学校を調べてください。パンフレットやサイトで特徴を知り、その中で自分が惹かれた点を探します。情報が足りないだけであることがほとんどです。
Q. 原稿は暗記した方がいいですか?
丸暗記は逆効果です。話す内容のポイントだけを覚え、その場で自分の言葉で組み立てる方が自然に伝わります。
Q. 緊張して話せなくなりそうです。
練習の回数が最大の対策です。3回以上模擬面接を経験しておくと、本番でも体が動きます。言葉に詰まること自体は減点になりません。
Q. 欠席が多いのですが、聞かれたらどう答えますか?
隠さず、簡潔に状況を説明したうえで、今どう取り組んでいるか、高校生活にどう向き合いたいかを伝えてください。過去よりも現在と未来に焦点を当てます。
Q. 集団面接と個人面接で対策は変わりますか?
基本は同じです。集団面接では、他の受験生が話している間の態度も見られます。頷きながら聞く姿勢を意識してください。
面接の練習まで含めて相談したい方へ
志望動機の掘り下げと、繰り返しの模擬面接。この2つが面接対策の中心です。マスネットの中学生コースでは、学力対策と並行して、志望校に合わせた面接練習にも対応しています。
※面接の有無・形式(個人/集団)・質問内容は、都道府県および高校により異なります。志望校の実施内容は募集要項でご確認ください。