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方程式の解き方|移項のルールと文章題の立て方【中学1年生】

公開日 更新日 執筆:塾長 馬籠先生

方程式は解けるようになったけれど、符号のミスが減らない。文章題になると、どう式を作ればいいか分からない。

結論から言うと、方程式でやることは1つだけです。xだけを左に、数字だけを右に集めること。移項のルールさえ守れば、必ず解けます。

オンライン学習塾マスネットでは、定期テストの点数アップに特化した指導を行っています。この記事では、方程式を基礎から解説します。


なぜこの単元が重要なのか

先に伝えておきたいことがあります。

方程式は、中学数学で最も使う技術です。

中学2年生の連立方程式、中学3年生の二次方程式。どちらも方程式の解き方がそのまま使われます。

さらに、関数の問題でも、図形の問題でも、文章題でも。最後は必ず方程式を解くことになります。

ここでつまずいたまま進むと、中学2年生・3年生のあらゆる単元で苦労します。

時間をかける価値がある単元です。


方程式とは何か

等式と方程式

イコールで結ばれた式を、等式といいます。

その中でも、xのような文字を含み、特定の値のときだけ成り立つ式を方程式といいます。

例えば、2x+3=9という式があるとします。

x=1を入れると、2×1+3=5となり、9になりません。
x=3を入れると、2×3+3=9となり、成り立ちます。

この、式が成り立つ値(この場合は3)を「解」といいます。

そして、解を求めることを「方程式を解く」といいます。

解き方の目標

方程式を解くとは、x=〇 の形にすることです。

そのために、xだけを左辺に、数字だけを右辺に集めます。

やることはこれだけです。


等式の性質

移項を理解する前に、土台となるルールを確認します。

等式は、天びんのようなものです。左右が釣り合っている状態です。

両辺に同じことをしても、釣り合いは崩れません。

両辺に同じ数を足してよい。
両辺から同じ数を引いてよい。
両辺に同じ数をかけてよい。
両辺を同じ数で割ってよい。(0で割ることはできません)

この性質を使って、x=〇 の形に変形していきます。


移項のルール

移項とは

移項とは、項を等号の反対側に移すことです。

そして、移すときに符号が変わります。

x+3=8 という式で考えます。

左辺の+3を右辺に移すと、

x=8−3
x=5

+3が、−3になって移動しました。

なぜ符号が変わるのか

実際には、両辺から3を引いています。

x+3−3=8−3

左辺の+3と−3が打ち消し合って、x=5となります。

この操作を短縮したものが移項です。

符号が変わる理由を理解しておくと、ミスが減ります。

移項のパターン

+は−に、−は+になります。

x−4=6 なら、−4を移項して x=6+4、つまり x=10

かけ算とわり算は、移項ではありません。

3x=12 の3は移項できません。両辺を3で割ります。

x=12÷3
x=4

足し算・引き算は移項、かけ算・わり算は両辺を割る。この区別を押さえてください。


方程式の解き方の手順

基本の手順は決まっています。

手順1:xを左辺、数字を右辺に集める

移項を使って、左右に分けます。

手順2:それぞれを計算する

ax=b の形にします。

手順3:xの係数で両辺を割る

x=〇 の形になります。

例題で確認

3x+5=x+13 を解きます。

手順1:xを左に、数字を右に移項します。

右辺のxを左辺へ。左辺の+5を右辺へ。

3x−x=13−5

手順2:計算します。

2x=8

手順3:xの係数2で両辺を割ります。

x=4

答え:x=4


複雑な方程式の解き方

括弧がある場合

まず括弧を外します。

2(x+3)=10

分配法則で括弧を外します。

2x+6=10

あとは通常の手順です。

2x=10−6
2x=4
x=2

括弧の前がマイナスの場合、中の符号がすべて変わります。

−2(x−3) は、−2x+6 になります。ここは失点が集中する場面です。

分数がある場合

分母をなくしてから解きます。

両辺に分母の最小公倍数をかけます。

x/2 + 1 = x/3 + 2

2と3の最小公倍数は6なので、両辺に6をかけます。

3x + 6 = 2x + 12

すべての項にかけることを忘れないでください。「+1」や「+2」にもかけます。

あとは通常の手順です。

3x−2x=12−6
x=6

小数がある場合

10倍や100倍して、整数にしてから解きます。

0.3x + 0.5 = 1.1

両辺を10倍します。

3x + 5 = 11
3x = 6
x = 2

こちらも、すべての項にかけてください。


つまずきやすいポイント

ポイント1:移項の符号ミス

最も多い失点です。

移項するとき、符号を変え忘れる。

x+3=8 で、x=8+3 としてしまうミスです。

対処は、移項したら必ず符号を確認する習慣です。慣れるまでは、移項する前に一度式全体を見直してください。

ポイント2:括弧の外し方

括弧の前がマイナスのとき、中の符号がすべて変わります。

−(x−3) は、−x+3 です。

−x−3 としてしまうミスが非常に多くあります。

対処は、括弧を外す途中式を書くことです。

−(x−3)=−1×(x−3)=−x+3

省略せずに書けば、符号を間違えません。

ポイント3:分数のかけ忘れ

両辺に数をかけるとき、すべての項にかける必要があります。

x/2 + 1 = 5 の両辺に2をかけるなら、

x + 2 = 10

「+1」にも2をかけて「+2」になります。ここを忘れると答えが変わります。

ポイント4:検算をしない

方程式は、求めた解を元の式に入れれば正誤がすぐ分かります。

x=4と求めたら、元の式にx=4を入れてみる。左辺と右辺が同じ値になれば正解です。

10秒で終わる作業です。この習慣があるだけで、失点が大きく減ります。


文章題の解き方

定期テストでは、文章題が必ず出ます。

手順は決まっています。

手順1:何をxにするか決める

多くの場合、求めたいものをxにします。

「鉛筆の本数を求めなさい」なら、鉛筆の本数をxとします。

最初に「鉛筆の本数をx本とする」と書いてください。これは答案でも必要な記述です。

手順2:数量の関係を式にする

文章の中から、イコールで結べる関係を探します。

「合計で1000円」「同じ金額になる」「3個多い」。こうした表現が、等式の手がかりです。

手順3:方程式を解く

通常の手順で解きます。

手順4:答えが問題に合うか確認する

個数を聞かれているのに負の数や分数が出たら、どこかで間違えています。

また、聞かれたものを答えているかも確認してください。xを求めても、問題が聞いているのが別のものである場合があります。


よく出る文章題のパターン

代金の問題

「1本80円の鉛筆と1冊150円のノートを買ったら、合計710円だった。鉛筆をx本買ったとすると」

代金=単価×個数の関係を使います。

過不足の問題

「1人に4個ずつ配ると10個余り、5個ずつ配ると3個足りない」

同じ総数を2通りで表して、イコールで結びます。

4x+10=5x−3

「余る」は+、「足りない」は−と覚えてください。

速さの問題

「時速4kmで歩くと、時速6kmで自転車に乗るより30分多くかかった」

道のり=速さ×時間の関係を使います。

単位を揃えることが重要です。時間と分が混ざっている場合、どちらかに統一します。

年齢の問題

「現在、父は40歳、子は12歳。父の年齢が子の年齢の2倍になるのは何年後か」

x年後として、両方の年齢に+xします。

40+x=2(12+x)

平均の問題

「3回のテストの平均が70点。4回目で何点取れば平均が75点になるか」

平均=合計÷個数の関係を使います。


定期テストで点を取るために

次の順序で進めてください。

1. 移項の基本を確実にする

簡単な式で、符号を間違えずに移項できるようにします。10問程度で手順を体に入れてください。

2. 括弧と分数の処理を練習する

括弧を外す、分母をなくす。それぞれ5問程度で確認します。

3. 検算の習慣をつける

解いたら必ず元の式に代入する。この習慣が、テストでの失点を防ぎます。

4. ワークの問題を3周する

1周目で全問解き、間違えた問題に印をつける。2周目以降は印のついた問題だけを解き直す。

5. 文章題に進む

計算が確実になってから、文章題に取り組みます。パターンごとに、式の作り方を確認してください。


現場で見えたこと

ここからは、マスネットで実際に見えたことを書きます。

方程式の指導で最も多く見るのが、符号のミスです。

解き方は理解している。手順も合っている。しかし移項のところで符号を間違える。

そして、本人はミスに気づいていません。自分の答えが合っていると思ったまま次に進みます。

対処は、検算を習慣にすることです。

方程式は、求めた解を元の式に入れれば、正解かどうかがすぐ分かります。これほど検算しやすい単元は他にありません。

10秒で終わる作業です。それにもかかわらず、検算をしている生徒さんは少ないのが実情です。

もう一つ、括弧の外し方です。

−(x−3) を −x−3 としてしまうミスは、非常に多くあります。

対処は、途中式を省略しないことです。

−1×(x−3) と書いてから外す。この一手間で、符号ミスが大きく減ります。

そして、この単元の影響の大きさについてです。

中学2年生の連立方程式が分からない生徒さんを見ると、中学1年生の方程式で止まっているケースが多くあります。

連立方程式は、文字を1つ消して方程式を解く作業です。方程式が解けなければ、連立方程式も解けません。

中学3年生の二次方程式も同じです。因数分解した後、最後は方程式を解きます。

方程式を固めることは、中学数学全体を支えることです。

宿題システムの記録を見ても、基礎に戻って埋め直した生徒さんは、その後の伸び方が速い傾向がありました。


よくある質問

Q. 移項するとき、なぜ符号が変わるのですか。
実際には両辺から同じ数を引いている(または足している)ためです。その操作を短縮したものが移項です。理由を理解しておくとミスが減ります。

Q. かけ算やわり算も移項できますか。
できません。3x=12の3は移項ではなく、両辺を3で割ります。足し算・引き算は移項、かけ算・わり算は両辺を割ると覚えてください。

Q. 括弧の外し方でミスが減りません。
途中式を省略しないでください。−(x−3)なら、−1×(x−3)と書いてから外します。この一手間で符号ミスが減ります。

Q. 分数の方程式が苦手です。
両辺に分母の最小公倍数をかけて、分母をなくしてから解きます。このとき、すべての項にかけることを忘れないでください。

Q. 検算はしたほうがいいですか。
してください。求めた解を元の式に代入し、左辺と右辺が同じ値になるか確認します。10秒程度で終わり、失点が大きく減ります。

Q. 文章題で式が作れません。
何をxにするかを決め、文章の中からイコールで結べる関係を探します。代金、過不足、速さ、年齢、平均。よく出るパターンを押さえると、探すべきものが分かります。


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