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オンライン学習塾マスネット

非認知能力の鍛え方|家庭でできる、勉強にもつながる習慣

公開日 更新日 執筆:塾長 馬籠先生

非認知能力という言葉をよく聞くようになった。大事だとは分かるが、どうやって育てればいいのかが分からない。

結論から言うと、非認知能力は特別な訓練で身につくものではありません。日々の生活の中で、自分で決めて、続けて、振り返る。この繰り返しで育ちます。そして家庭学習は、その練習の場として非常に適しています。

オンライン学習塾マスネットでは、学習の習慣づくりから中学生の指導を行っています。この記事では、家庭でできる関わり方を書きます。


非認知能力とは何か

非認知能力とは、テストの点数では測れない力の総称です。

具体的には、次のような力を指します。

やり抜く力。途中で投げ出さずに続ける力です。

自分をコントロールする力。やるべきことを先にやる、感情を抑える、といった力です。

目標に向かう力。先の目標のために、今の行動を選ぶ力です。

人と関わる力。協力する、伝える、相手の立場を考える力です。

立ち直る力。失敗した後に、また取り組める力です。

これらは点数化されませんが、学習の成果にも、その後の人生にも影響すると考えられています。


勉強と非認知能力は切り離せない

非認知能力を「勉強とは別のもの」と捉えると、育て方が分からなくなります。

しかし実際には、家庭学習そのものが非認知能力の練習になっています。

やると決めた時間に机に向かう。これは自分をコントロールする力です。分からない問題を投げ出さずに考える。これはやり抜く力です。テストの結果を受け止めて次に活かす。これは立ち直る力です。

つまり、勉強を続ける過程で非認知能力は育ちます。

逆に言えば、非認知能力が育っていないと、勉強も続きません。両者は同じものの表と裏です。


家庭でできる関わり方

1. 自分で決める場面を作る

非認知能力の中心にあるのが、自分で決めた経験です。

指示されたことをやるだけでは、自分をコントロールする力は育ちません。決めるのが誰かによって、育つ力が変わります。

「勉強しなさい」を「今日は何からやる」に変えてください。選択肢を出す形でも構いません。決めるのは生徒さん本人、という構造を作ります。

小学生なら「宿題は夕食の前と後、どっちにする」といった小さな選択から始められます。

2. 小さく続く形にする

やり抜く力は、完遂した経験の積み重ねで育ちます。

そのためには、最初の設定を軽くすることが重要です。1日15分から始めて、続いたら増やす。この順序を守ってください。

いきなり2時間を目標にすると、達成できない経験が積み重なります。できなかった記憶は、やり抜く力を削ります。

3. 結果ではなく過程に反応する

点数を褒めると、点数が取れなかったときに何も残りません。

「毎日続けたね」「昨日より進んだね」という、行動に対する言葉の方が、非認知能力を育てます。

特に有効なのが、うまくいかなかったときの声かけです。「点数は残念だったけど、2週間前から始められたのは良かった」という形で、過程を認めます。

4. 振り返る習慣を作る

やりっぱなしにしないことが、次につながります。

テストが返ってきたら、点数だけでなく「どこで失点したか」を一緒に見ます。計画が崩れたら、「なぜ崩れたか」を考えます。

この振り返りが、次の行動を変える力になります。責める場ではなく、考える場として使ってください。

5. 失敗を許容する

立ち直る力は、失敗した経験がなければ育ちません。

計画が崩れる、テストで失敗する、忘れ物をする。こうした経験を、過度に防がないでください。

大切なのは、失敗した後にまた取り組めることです。そのためには、失敗を責めない環境が必要です。


やってはいけないこと

先回りしてすべて管理する。自分で決める場面がなくなり、自分をコントロールする力が育ちません。

結果だけで評価する。点数が取れなかったときに、努力そのものが否定されたと感じます。

他の子と比較する。自信を奪い、立ち直る力を削ります。

失敗を過度に防ぐ。失敗しない環境では、立ち直る力は育ちません。


中学生の時期に何が起きるか

小学生と中学生では、育てるべき力の重心が変わります。

小学生の時期は、やると決めたことを続ける経験が中心です。学習内容より、机に向かう習慣そのものが練習になります。

中学生の時期は、自分で計画を立てて実行する経験が中心になります。定期テストという明確な目標があり、2週間前から逆算して計画を立てる。この経験は、非認知能力を育てる非常に良い機会です。

そして、この時期に自分で決める経験がないまま高校生になると、自走できません。大学受験は長期戦で、自分で計画し、修正し、続ける力が求められます。

中学生の時期に何を積むかが、その後を左右します。


現場で見えたこと

ここからは、マスネットで実際に見えたことを書きます。

学習の記録を追っていて、続く生徒さんと止まる生徒さんの差は、最初の設定量で決まることがはっきり分かります。

宿題システムの提出履歴を見ると、再開直後に「頑張ろう」と量を多めに設定した生徒さんほど、3週目あたりで提出が途切れます。逆に、1日15分程度から始めた生徒さんは、2か月後には自然と学習量が増えています。

3か月時点で比較すると、後者の方が総学習量で上回っているケースがほとんどでした。

これは、やり抜く力の育ち方そのものです。達成できた経験が積み重なると、次も続けられます。逆に、できなかった経験が積み重なると、始めること自体が重くなります。

もう一つ、オンライン自習室の稼働データから分かったことがあります。入室する時間帯が固定されている生徒さんほど、学習が続いています。その日の気分で入室時間がばらつく生徒さんは、数週間で入室自体が途切れる傾向がありました。

自分をコントロールする力は、意志の強さではなく仕組みで支えられます。時間を固定すると、毎日「いつやるか」を決める必要がなくなります。決断の回数が減ると、続けやすくなります。

そして、やることの粒度についてです。マスネットでは授業ごとに、次回までの課題をシステム上のTODOとして1つずつ登録しています。「数学のワーク34ページ」という粒度まで落とし込みます。

この形にしてから、それまで家庭学習がほぼゼロだった生徒さんが動き始めるケースを何度も見ています。「勉強する」は行動になりませんが、「34ページを解く」は行動になります。

そして、この1つずつ終える経験の積み重ねが、やり抜く力を育てていると考えています。


よくある質問

Q. 非認知能力は何歳までに育てるべきですか。
期限があるものではありません。ただし小学生の時期に続ける経験を、中学生の時期に自分で計画する経験を積むと、その後の学習が自走しやすくなります。

Q. 特別な習い事や教材が必要ですか。
必要ありません。日々の生活の中で、自分で決めて、続けて、振り返る。この繰り返しで育ちます。家庭学習はその練習の場として適しています。

Q. どう褒めればいいですか。
結果ではなく過程に反応してください。「点数が良かった」より「毎日続けたね」の方が、次の行動につながります。

Q. 子どもがすぐ諦めます。
最初の設定が重すぎる可能性があります。1日15分から始めて、達成できた経験を積む方が、結果的に続きます。

Q. 失敗させない方がいいですか。
過度に防がないでください。立ち直る力は、失敗した経験がなければ育ちません。失敗を責めない環境の方が重要です。

Q. 勉強と非認知能力は関係ありますか。
密接に関係しています。勉強を続ける過程で非認知能力が育ち、非認知能力がなければ勉強も続きません。同じものの表と裏です。


学習の習慣づくりから相談したい方へ

自分で決める場面を作る、小さく続く形にする、振り返る習慣をつける。この設計は、家庭だけで作るのが難しい部分です。

マスネットの指導では、授業ごとの課題設定と進捗の確認を通じて、続けられる形を一緒に作っています。

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